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斜陽はチャンス

西に傾いた太陽のことを夕日、あるいは斜陽という。

太陽が沈む様子から勢いが衰えたり、没落しつつあることも斜陽と呼び、衰退が進む産業を斜陽産業とも呼ぶ。

賑わいや勢いがあるというのは初めのうちは日の出のように注目を浴びるが、人々にとって日常で当たり前のものになる。そして終わり際にまた注目される。

どんなに隆盛を極めても、ずっとは続かない。翳りや憂いは美しく、終わりゆくさまは心打つものがある。

心打つときに行動できるか眺めるかは大きな分かれ道だ。この産業をなくしてはいけない、終わらせてはいけないとなれば新たな日の出を見ることができる。

また、1947年『走れメロス』や『人間失格』で有名な太宰治が没落していく貴族を描いた『斜陽』はベストセラーとなる。

太宰は出版後程なくして死ぬわけだが、死ななければ、よりたくさんの作品を世に生んでいたのかもしれない。

とはいえ太宰の人生は早くにして終わった。それ自体が作品の価値や太宰治という作家の個性を際立たせている側面もある。

なにごとも傾きかけて衰えた時こそ真価が問われる。そして終わったら終わったで別の意味が付け加えられる。

終わらせても、続けてもどちらでもよいのだ。どちらを選ぶかは自分達に委ねられている。

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