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連載『現代俳句女流百人』を読む。「序」

『現代俳句女流百人』より、俳句を紹介する連載。
好きな句と作者を紹介したいと思う。


【前書き】

今回は、「序」の部分。

「序」にこんな一文がある。

つぎの時代に残る名句との出会いとなることを願っている。

10ページ

そんな著者の気持ちを感じつつ、紹介していければなと思う。


本編に入る前だが、既にたくさんの俳人が紹介されているので、
さっそく紹介したいと思う。

【俳句紹介】

羽子板の重きが嬉し突かで立つ
冬牡丹人形箱を出でゝ見よ

長谷川かな女

書庫の窓つぎつぎにあくさくらかな

竹下しづの女

放たれし金魚の如くさはやかに

みどり女

仮名かきうみし子にそらまめをむかせけり

久女

蛍籠昏ければ揺り炎えたゝす

橋本多佳子

いつの間にがらりと涼しチョコレート
楽しさや避暑二日目の朝掃除

立子

ゆで玉子むけばかがやく花曇
中空にとまらんとする落花かな
みちのくの雪に発つベルまだ鳴れる
バラ散るや己がくづれし音の中

汀女

失へるものを思はず大根煮る

柴田白葉女

ナイフなほ聖菓の中に動きをり

山口波津女

まゆ玉にをんな捨て身の恋と知れ

稲垣きくの

夏瘦始まる夜は「お母さん」売切です

加藤知世子

【まとめ】

「序」の時点で読み応えがあり、本文が楽しみになる構成。

昔の作品とは思えない、普遍的な内容も多くてびっくりした。
今も昔も共通の感覚や感情や季語があるからだろうか。

今後も不定期ながら、
俳句を紹介していきたい。

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