ヘリウムがピンチ?(+α書き足し)
昨日、飲み会の席で色んな測定をしている会社の先輩が、「最近ヘリウムが少ないんだよね。…ロシア…ヤバい…」と言う話題をしていたのです。
なんにことやら?とちょっと疑問に思ったので調べてみると、やっぱり枯渇の傾向にあるらしいということらしいです。
ヘリウムはなくなりやすい元素
ヘリウムって、空気より軽いので風船とかに入れると浮きますよね。
大気中で、風船に入れないと当然「拡散」してしまいます。
なので、当然分析とかで使用後は、容器の中に入ってなければなくなってしまうのです。
先輩の言っていた測定装置はおそらく「産業用NMR分析装置」だと思われます。
簡単に言えば「元素の含有量を調べる装置」で、製品に含まれる元素の成分の量を調べて、製品としての規定値に達しているかとかを見る装置です。
使用量はそんなにでもないんですが、なくなれば測定できなくなるんですよね。
ヘリウムってどこで採れるの?
ヘリウムの原産国は、アメリカ、カタール、アルジェリア、ポーランド、ロシアで採れるそうです。
シェアとしては、アメリカ 約60% カタール 約30% その他の国 約10%です。
主に、天然ガス採掘場で0.5%~1.0%含まれているものを‐265℃まで冷やして液体状にさせてから出荷するそうです。
日本では採れていないそうなので海外から輸入するしかないみたいですね。
ヘリウムがなんで少なくなっているの?
中国や東南アジアでの使用が増えているそうです。
それに伴って、増産すればいいのでしょうが、「ヘリウム資源保護条例」みたいなものがあるらしく簡単にその国だけでは増産できないそうです。
日本だけで言えば、アメリカに依存していたと事もあるのですが、そのほかの輸入国も考えないといけないぐらいには他国の使用量が増えているらしいです。
そのため、東大を含める理系大学が「ヘリウム危機」を2015年から提唱しているらしいです。
※参照
https://yamashita.issp.u-tokyo.ac.jp/ISSPWS191106/pp191106/oharapp.pdf
ロシアとの繋がりは?
先輩の言っていた、今話題の国「ロシア」ってキーワードは何じゃ?と気になったので調べてみました。
ロシアもヘリウムの原産国ですが、世界シャアでは3%しかなく、特には注目するべき国ではなさそうです。
2021年にプーチン大統領が「アムール天然ガス処理工場」を「2025年までに6千万立方メートルのヘリウムを生産する工場にしてする」と世界シェアのトップを狙うとの記事があったのでそれのことかなと思いました。
輸送コスト・確保量のことを考えるとやっぱり近い国からの方がいいのかなとも思ったので、裏取引とかじゃなさそうです。ちょっと安心です。
なんにせよ、ちょっと「資源」については敏感になった方が、日本の未来を考えるうえでは必要だなとちょっと考えてしまった飲み会での話題でした。
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