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ランドスケープで狂わせて 

ランドスケープで狂わせて 

柴田は言った

「もし、お前が確かに辛い状況にあって、全てを終わりにしてしまいたいと思ったら、最後に連絡してくれよ。止めはしないさ。ただ、俺の代わりに頼みがあるんだ」

ある春の日、クローゼットの中でふとそんな事を思い出した

携帯の連絡先には「シバタ」の文字があった
そんな約束覚えているわけないと思いつつ、発信ボタンを押した

3回ほど発信音が鳴った後、柴田が電話に出た

「久しぶりだな、とりあ

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