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脳にいいビタミン&ミネラル【後編】
「脳にいいビタミン&ミネラル+α 」のシリーズの3回目です!(#1, #2)
このシリーズでは「脳・メンタルを健康に保つためのビタミン・ミネラル」の問題を深堀しておりまして、前回までで、ビタミン7つとマグネシウムの話までしました。今回もその続きで、ミネラルと認知・メンタルの関係をチェックしていきましょうー。
鉄
ご存じの通り、鉄は体に酸素を運搬するという大事な役割を担っているミネラルで、足りなくなると貧血や疲労感が出るというのは有名でしょう。
それ以外に鉄は脳内でも重要な役割を果たしているんですよ。具体的には、ドーパミンやGABAの代謝、海馬の機能や構造の調整、ミエリン産生、樹状突起の形成、神経可塑性のプロセス等に幅広く関連しておりまして、特にメンタルにかかわる化学物質の合成をコントロールしているというのが重要ポイントかと。
実際、鉄分が不足すると、神経細胞死を誘発、ミエリン産生量の減少、シナプスの形成に障害、基底核の機能の低下、神経伝達物質のバランスが崩壊するなど、結構でかいダメージにつながるんですよ。
鉄不足によって生じる目に見える症状も大量に確認されておりまして、ざっと列挙していくと、こんな感じ。
■ うつリスクが上がり、症状の進行が早まる
■ 精神運動能力が低下
■ 学校の成績が下がる
■ 集中力、記憶力、注意力、IQ、全体的な認知能力低下
■ ADHD、ASDリスク上昇、症状進行
■ 気分障害のリスク上昇
■ 自閉症スペクトラム障害のリスク上昇
■ 無気力感の上昇
■ 情動性の問題を抱えやすくなる
■ アルツハイマーリスク上昇
■ 心理的柔軟性、概念的な思考力、空間処理能力低下
■ 加齢に伴う認知能力の低下を早める
といったところでして、いかに鉄不足が恐ろしいかがお判りいただけるかと。しかも、鉄不足に伴う認知機能の低下は不可逆、つまり若い時に不足していた人はその後の人生でいくら鉄の摂取量を増やしても認知能力の上限が低下し、フィックスされてしまうというデータもありまして、日頃から気を付けておきたいところ。
ただし、鉄はとりすぎによっても脳のバランスが崩れてしまうんで、基本的にはサプリはNG。食事から適量をとり続けるのがベターです。鉄を摂れる食品としては、以下の通り。
■ ブロッコリー
■ カリフラワー
■ キャベツ
■ 白菜
■ 小松菜
■ ほうれん草
■ ブラックチョコレート
■ 豆類、豆乳
■ レバー
■ 赤身肉
■ 鶏卵
■ 貝類
セレン
セレンは抗酸化作用及び酸化還元を制御するという重要な役割を持っておりまして、脳や神経系においても抗酸化防御の役割を果たしております。しかも脳は他の組織に比べてセレンの量が多いんで、特に過不足の影響を受けやすいといわれることも。
とはいえセレンについては一貫したデータが不足しているのが現状で、解釈が難しい面も多いです。特にセレンを摂りすぎると逆に毒性を発揮し始めたりするんですよ。
そんな中で、今のところセレンに確認されている効果としてはこんな感じです。
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