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アーケード街が死んだ街

先日地元で開催されたマルシェに行ってみた。

週末になるたび色々な場所で開催されているマルシェ。
今回は近場での開催とお気に入りのお店の出店が重なったので
初めて訪れてみた。

開催されていた場所はかつては賑わっていたアーケード街。
今やそのほとんどはシャッターが閉じられている。

私が物心ついた時には、このアーケード街は死んでいた。

大人になって改めて日中に目にするアーケード街。
相変わらず死んでいる。

こんなに立派なアーケードがあるのにどうして。
そんな疑問しか浮かばなかった。

県庁所在地のアーケード街がここまで死んでいる街は
日本全国を探しても珍しいくらいだろう。

これまで色々な街を旅行してきたが
「徳島よりも田舎だろう」とたかを括っていた街でさえも
駅前のアーケード街には活気があった。

その光景を目にしたとき、改めて自分の街がいかに田舎なのか
思い知らされた。

公共交通機関を利用する人が少ないこの地域にとって
もはや「駅前立地」のメリットは何もない。
道は狭いし駐車場は高い。(実際はそんなに高くもないのだが。)

そうして郊外化が進んだ結果、
街の象徴であるはずのアーケード街が死んだ。

郊外化が進めば進むほど車社会化に拍車がかかる。
公共交通機関が縮小していく。
駅前に行きたくても不便になり駅前から足が遠のく。

こんな悪循環がこの街を包んでいる。

だからと言って私には
積極的に公共交通機関を使って駅前でお買い物をするくらいしか
何もできることはないのだが。

そんな私でもこの街を、アーケード街を見放したくないという気持ちだけは
忘れずにこの街で暮らしていきたい。

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