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ここで言うことじゃないけど、言葉にするだけが正解じゃない

頭の中で考えていることを文字にするだけでは、解決しないこともあると思った。

私は友達が少ない。特に今年からは上京してきたこともあり、休みの日に遊べる人は片手で余裕に数えられるほどだ。会社には同期がいるけど、まだその中には入ってもらえない。

そんな友達たちと車で朝日を見にいった。それぞれ社会人で仕事もある中、休みを合わせることができたので一睡もせずに行ってみたのだ。
私は免許を持っているけど、学科試験に合格してあのカードを手にした日から一度も運転していない。そんな私がハンドルを握ったら、朝日を見る前に全員を天国送りにしてしまう。そういうことで友達たちにも理解してもらい、私は、運転免許を持っていない友達と後部座席で大人しくしていることになった。

それも1つの原因かもしれない。

寝不足・早朝の寒さ・天気の微妙さ・人間のご飯を狙う鳥の多さ、その他もろもろが全てマイナスに作用し、その1日はかなり気まずい空気を纏って終わってしまった。

私は、そこから2、3日の間、ずっとその日の空気を拭えなかった。ずっと何がダメだったのかどうすれば良かったのか、自分の発言の反省をしていた。涙を流したりしながら。その後は、友達たちの腑に落ちない行動を思い出したりしていた。自分ではどうにもできないところ。

色々と考えていると頭の中がいっぱいになって、指を動かしていた。間接的な言い回しで、自分の頭と心の中を整理するためだ。

なんとなく整理できた気になっていた。時間が解決することもあるし、普通に笑うようになって、趣味のことにも集中できた。

その事件の日から1週間。行きたいカフェが運転免許を持っていない友達の最寄りにあったので、声をかけてみた。そうしたらするすると話が進み、すぐに会えることになった。私はどうしても聞きたくて、集合して5分もしない間に質問してしまった。

「あの日、気まずかったよね?」

その子は、「気まずかった」と答えた。そうだよねって安心して、予想通りで予想通りじゃなくて笑ってしまった。

その後、その子と気まずかった日の話をした。なんで気まずかったのか、どうしたら良かったのか、自分たちは悪かったのか悪くなかったのか。
間接的で遠回りの文章では整理しきれていなかった心が、落ち着いたような気がした。

人と話して、言葉と思考の順番を考えて自分の頭の中から口に出すことで、その出来事を終わりにできる。遠回しの表現がエモかったり良いとされたりするけど、素直に口に出すことも同じくらい良くて大切なものだと思う。

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