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ロールモデルは必要なのか

社会人4年目。

まだまだペーペーだけれど、社内の後輩(2年目)のメンターをしている。

(ちなみにメンターされる側を「メンティー」というらしい。かわいい笑)

たまに面談という名のおしゃべりをする。

昨日は3月ぶりにおしゃべりタイムを作ってみた。仕事や周りの先輩、日々の生活についてなど私もメンティーもベラベラしゃべる。

(メンターがベラベラしゃべってはいけない気はするが…笑)

20年以上も社歴の離れた先輩ばかりのチームで1人頑張るメンティー。真面目で一生懸命で素直で、本当にかわいい後輩だ。

そんな彼女が少し俯いて
こんなことを言ってきた。

「上司にロールモデルを見つけた方がいいって言われたんですけど、

なかなか見つけられなくて…」

少し前まで、私も同じことを思ってた。

「この先輩みたいになりたい」
「この人を目指そう」

そういう『特定の人物』=『ロールモデル』が見つけられなかった。

私の勤める会社は、業界柄「ザ・男社会」。

ここ数年は男性も女性も半々くらいで採用しているが、先輩方の多くは男性社員だ。もちろん、身近な先輩の尊敬するところはたくさんある。(ほんとうに…!!笑)

けれど身近な女性の先輩はかなり少ない。

なので「自分と近しい仕事をしている」「10歳くらい上の女性の先輩」、もっと細かく言うと

「結婚」「出産・育児」などのライフイベントの真っ只中、あるいは経験した近しい女性の先輩と考えると、ほんとうに少ない。

私のチームも社歴が20年以上も上の男性社員しかいないため、特に最初のうちはメンティーと同じような悩みがあった。

「私は何を目指したらいいのだろう」と。

今年に入り、そんな話を別の部署の女性の先輩にチラリと話したことがある。ほんとうにどうしたらいいものかと、半ば愚痴のように不満げに話すと、

その先輩は目を丸くして、

「ロールモデルなんていらなくない???」

と言った。

きょっとーーーーーーーーん。

私も同じく目を丸くさせると
このように続けた。

「私はこの人みたいになりたいって思ったことないんだよね。だって、私はその人ではないし、その人みたいにはできないし。

私が何をやりたいのか、ってだけだから。

だから、ロールモデルとか私はないな〜〜。」

すっとーーーーーーん。

たしかにそうだ。

私は私だし、私がやりたいことは「他の誰かがやりたいこと」ではなく、「他でもない私がやりたいこと」だ。

それなのに、なんで「他の人」を目標にしようとしていたのだろう。しかも、この選択肢の狭すぎる会社の中で…笑

私の中で何かの引っかかりが取れた、
そんな瞬間だった。

私はどこかで「ロールモデル」という存在を作って楽をしたかったのかもしれない。

「こんな風に生きてたら、こんな風になれる。」

「こんな風に過ごしていたら、どうにかなる。」

前例にしがみついて、新しい道を考えていなかったのかもしれない。

自分が何をしたいのか、向き合おうとしていなかっただけなのかも。

そんなことを思った。

働き方も生き方も考え方も、多様性と自己主張が大切なこの時代。

選択する自由が増えていくとともに、自ら考える必要性と選択に対する責任も大きくなっている。

それは既存の『ロールモデル』

なんかではなく、

私が目指す『私』に向かって。

メンティーとおしゃべりをしながらそんなことを考えた

社会人4年目のメンターでした。

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