見出し画像

世界一周紀行 2章 アフリカ ② (スーダン)

【9月】
26日 ワディハルファ→ハルツーム
27日 ハルツーム
28日 ハルツーム
29日 ハルツーム
30日 ハルツーム

【10月】
1日 ハルツーム→ガダリフ
2日 ガダリフ→シェリー🇪🇹

【9/26】

深夜3時前に起床。簡素なベッドだったにも関わらず、思いの外気持ちよくて爆睡してた。
おっちゃんも同じ時間に移動だったので一緒に行く。
待ってる間にパンとチャイをおごってくれた。

画像1


パンはふわふわのサーターアンダギー風で美味。揚げパンに食感は近い。
チャイはかなり甘い。思えば昨日のバスの隣人が糖尿の注射打っていたが、そりゃそうなるわなという気持ち。
おっちゃんと別れて、30分後にバスに乗り込む。バスの座席は綺麗でしかもUSBケーブル付き。爆睡して、起きたら朝。

画像2


朝飯も昨日の夜食べたのと同じような形式。食べてる人の輪の中に入れてくれておかずみんなでシェアした。

画像3


バスに乗ってからはただただ移動。音楽聴いてたら1日が終わった。

道中は藁で作った家かテントばかりで、首都のハルツームの直前までサバンナみたいな風景が広がっていた。

画像4

画像5


死んだヤギとかがそのままになっていたりと結構衝撃。
よく考えたら今までの国そういうのなかったなと。

長い道のりを終えハルツームに到着。カウチサーフィンのホストの家に泊まる予定だったのだが、バスの降り場がわからないのでとりあえずそのまま乗ってるとかなり市内離れた場所まで来てしまった。

画像6

画像7


隣に座ってた人が降りる場所教えてくれた。そのあとは道行く人にバスの場所聞きながらホストの家まで目指す。とにかく暑い。こんな中みんなよく生活できるなと感心する。風も生暖かくて気持ち悪い。常に渋滞が発生しており、市内着いてから最寄りまで2時間ほどかかった。

バスが停車すると物乞いがお金をバスの外から要求してくる。歩いてると子どもが手を掴んでお金を要求してくる。国の貧しさを感じた。
バングラデシュへ訪れた時を思い出す。

画像8


バスを降りてからホストの家を探すも全然わからず、道ゆく人に電話貸してもらう。ホストにつながったが、僕が泊まるのはなんと明日とのこと。WhatsAppを見返すと、僕が日程を勘違いしていたことが発覚。
カウチサーフィンは1カ国に長期滞在するなら便利だが、シムカードを持っていない場合連絡とれないこともあるからなかなか厄介。

事前に念の為調べていたホテルへ向かってみる。
中は空いてるが、誰も人がいない、、 呼んでも返事がなく廃墟のようだった。
辺りも暗くなってきたので、諦めて他の宿を探すことに。
歩いて数分のところに宿を無事見つける。WiFi使えなかったが、宿の人がテザリングしてくれた。近くの店でピザを買って宿で食べる。小さかったものの60円ぐらいの安さ。そのあとマラリアの予防薬を飲む。
数十分後には昨日と似たような症状が。どう考えても薬の副作用。安ものを買わなければよかったと後悔。

画像9

画像10



宿はシャワーがないので、ペットボトルに汲んだ水で体を洗う。ぼちぼちシャワー浴びたいしシャンプー使いたい。(おそらくカイロ以来シャンプーを使っていない)

【9/27】

思いの外快眠。どんなに貧しい宿でも睡眠はいつもしっかり取れるよう。
朝起きてから空港へ。外国人登録を済ませ、空港でSIMカードを買いに行くもシステムエラーで買えないとのこと、、

画像11

 
ただでさえやることないのにネットないのがしんどい。休日でどこも空いていない。暑いのですぐに宿に戻る。そのあとは宿でダラダラ。ネットも使えないしどうしようもなく暇。
最近はずっと帰国の妄想ばかりしてしまう。移動が頻繁に続くと気づかないうちにストレスがかかっている気がする。
見知らぬ場所で宿を探したり歩いたりするのも知らず知らずに木を張り詰めているし、一都市を数泊する旅の方が気持ち的には楽なのではないかと思う。ネットを使えないことで周りとの遮断もあり、帰国したい欲が増す。
2カ国目にして早くアフリカ抜けたいと思ってしまった。
メンタルがやられそうなので、エチオピア首都のアディスアベバに着いたらまず日本人宿へ行って落ち着きたいと思う。

下記、今しんどいことを羅列しておく
・ネットが使えない
・バックパック持ちながら移動するのが大変
・宿の毎回の予約
・知らないところへ向かうこと
・暑さ
・孤独感

荷物多いのもしんどい理由だなと思い、荷物をかなり捨てた。自炊用品も宿の人にあげてしまった。
14時ごろに宿を出ると、チェックアウトが終わってたらしく、もう一泊分払って欲しいと言われる。チェックアウト時間言われてなかったって言ったが、システム上そうなってるからと言われて払うことに。まぁ聞いてなかった自分が悪いので仕方ないけど勿体無いことをしてしまった。
休憩できるカフェを探そうと思ったが、そんな場所は見つかるはずもなく、路上のチャイ売り場で夕方まで時間を潰す。

画像12

画像13

 のんびりしてたらチャイ売ってるお姉ちゃんが揚げパンくれた。周りの人も優しいし少し幸せ。

その後、スーフィーダンスという踊りを観にいく。スーフィズムというイスラム教の中で精神的な探求をした人たちの踊りらしい。
バス乗り場の人に目的地への行き方を聞くととりあえずこのバスに乗れと言われる。バスターミナルで降ろされると、一緒にバス乗ってた人に、目的地行きのバス乗り場まで連れて行ってくれた。

画像14

画像15

そしてスーフィーダンスの場所へ到着。早速踊っている。
写真撮っていいのかと躊躇していると、英語を話せる人(皆先生と呼んでいた)が歓迎してくれて、写真撮りやすい場所おいでって言ってくれる。
そこにはフランス人の家族の姿も。初めて外国の人見て安心感がある。

画像16



踊ってる人も笑顔でこっち見てくれたりと意外とウェルカムで気持ちよく動画などを取ることができた。皆で踊ったり声合わせたりするのは、集団意識を高めるよなと思う。自分もなんだか楽しくなり、少し体でリズムを刻みながら鑑賞。カイロのスーダン大使館にいた南米の青年にも偶然遭遇。

スーフィーダンスを見て、カウチサーフィンのホスト、アフマドの家へ。

画像17

画像18


一室に二人で寝るスタイル。休日だけど学会の研究発表か何かで比較的忙しいそう。そんな中でもカウチサーフィン受け入れたり、アンバサダーとして各国のホストとどうやってカウチよくしてるか議論したりしてるそう。すごく社会的な方。もう少し話したかったりもしたけど、少し忙しそうだったので控えめに話した。午前中まであまりメンタルが芳しくなかったが、やはり信頼できる人ががいると精神が安定する。
基本的に一人で生活していても全く全然平気なタイプだと思っていたが、流石にずっと孤独感感じ続けていると参ってしまうなと感じた。

【9/28】

朝、バスに乗ってモールへ。

画像19

アフラモールってところ行きたかったのに別の閉まってるところに連れて行かれた。そのあと2回乗り継ぎで無事アフラモールへ。

画像20

画像21

スーダンはさびれているイメージしかなかったが、大型ショッピングモールは他の国と変わらず安心感がある。
今までほとんど見なかった外国人もちらほら。
SIMカードを購入。意外と高かったけど、この際もうどうでも良い。
なんとLTEが使えた。日本と変わらないほどサクサク動く。

画像22

画像23


モール内はゲームセンターや映画館もあり、小さいながら楽しめそうなところ。併設されてる大型スーパーマーケットは品揃えも良くて見てて楽しかった。話しかけてくれる人もみんな英語できるし富裕層が多いんだろうなと。飯食いながら久しぶりにネットをいじっていた。ラグビーW杯の話題で日本はもちきりになっている。みたかった、、 3時ごろモールを出て、部屋に戻る。

画像25


夜は近くのファーストフードへ。多くの途上国はジュースが果汁100%で嬉しい。
帰ってきてからはホストのアフマドと談笑。
・男女の交際ys大学や仕事など日本と変わらない。
・政変がおきてアメリカとの関係性もよくなるんじゃないかとの希望はある
等々。

元々2日間泊まる予定だったが、もう一泊させてくれた。

【9/29】

早朝5時に起き、タクシーにて大使館へ向かう。
アフマドがタクシー呼んでくれた。5時半に到着。エチオピアビザは毎日発行数に限りがあるらしく早く行かなければならないとのこと。

到着すると、まだ5名ぐらいしかいないし、呼んでくれる紙に名前をかけたのでとりあえずはミッション成功。

画像24


2時間ほどするとみんな整列しだしたので、一緒にそこへ行くものの、なぜか後ろの方へならばされる。嫌な予感がする。
整理券が途中で切れてこの日は終了とのこと。
初めの方から来ていたのに流石に納得がいかず、猛抗議。
向こうに非があることをまくし立てた。今日は発行が終わったから今日中な発行は難しいが明日は絶対取れるからと約束させる。
旅に出てきてから図々しく主張することが多くなってしまった。日本でいるときにあんなに態度取ること絶対ない。

やることもないしやる気もないのでそそくさと家に戻る。家に帰っても恐ろしく暇なのでとりあえず情報収集とネットサーフィン。怪談話を数時間読んでいた。

そして今後の旅のことについて考える。
アフリカ最高峰のキリマンジャロに登ろうと当初は考えていたが、そこにこだわる意味。ウガンダ・ルワンダに行く意味。
キリマンジャロはなんとなくアフリカで一番高い山に登りたいって思いつきで決めただけ。もちろん登りたくはあるけど、そこに莫大な資産を投じる意思があるのかと言われると疑問。ウガンダ・ルワンダに関しては色んな国を回っておいた方がいいだろうという安直な理由でしかない。そこに行きたいという意思はあんまりないのでいかないでおこうと決めた。

純粋に行きたいと思ったところに行くのが大事。
自分の中で初めに決めてしまうとそれに固執する癖あるので、無くしていきたい。
旅は無理するものじゃなくてあくまで楽しむもの。もっと純粋に行きたいと思える南米などに時間使いたい。

【9/30】

絶対もらえると約束していたので、今日は6時ごろに出発。
ここでアフマドとはお別れ。3日間本当にありがたかった。彼の家で過ごせたからまだ気持ち落ち着かせることができた。

そして大使館へ。昨日よりはだいぶ人多い。
一応名前を書いて待つ。整列すると昨日と同じぐらいの順番。
嫌な予感がする。嫌な予感は的中しまたもや整理券が途中で終わる。
呆れてしまい、もう帰ろうかなと思って帰りだしたものの、昨日のこともあるので一応抗議してみる。
すると案外あっさり入れることに。荷物をどこかに預けて来いと言われたがどこも場所がないので、大使館の庭の人に監視を頼む。
不安でしかないがスーダン人の人柄を信じるしかない。
中は比較的綺麗でクーラーも効いていた。同じくビザ待ちの人達と軽く談笑したりしながら待つ。
最後尾だったので3時間ほどかかって受付をすませた、あと4時間後にパスポートを取りに来いとのこと。荷物もそのままにして、歩いて10分ほど先にあるファーストフード店で2時間ほど時間を潰す。

画像26

画像27


そのあと大使館へ行くと、庭にいたおっちゃんが荷物をまだ保管してくれており、 なんか申し訳ないことしてしまった。。
大使館のベンチで2時間待ったのち無事交付される。

そして次の目的地へ向かうためバスターミナルへ。

画像28

行ったものの明日の朝の便しかないのに加えて、バスターミナルにはチケットがないと入れないと言われる。
これは困ったと思い、バスチケットの人に聞くと近くの宿を教えてくれた。

画像29

数件ホテルがあったものの全て満室。弱ったなととぼとぼ歩いてると雨が降ってくる。宿もないし雨が降るしでメンタルが最悪に。
近くにいた人に助けを求めると、その人の友人総勢5.6人で空いてる宿を探してくれた。
宿を見つけてくれて、宿まで連れてってくれた人に至っては足に包帯を巻いている。どうしてそこまでしてくれるのか聞くと、スーダン人は優しいからねと言って笑って話してくれた。

画像30

本当にいい人たちばかりで心が温まる。

無事に泊まれたものの、大量の蚊にうなされながら床につく。
環境的に気を張る場所が続くと精神的に負荷がかかってくる。

【10/1】

朝起きてから宿を出る。まさかの大雨。久しぶりに雨をみた気がする。

画像31


スーダンなのに少し肌寒い。道が冠水して足がべちゃちゃになりつつもバスターミナルへ。色んな人に聞きながらなんとかバスに乗車。

画像32



あとはほぼ寝るのみ。隣のおばちゃんがお菓子分けてくれたり、ビスケット買ってくれた。

そして無事ガダレフという町へ到着。こじんまりしている。
近くの人に聞いて宿を発見。クーラーが効いてるし割と綺麗目な部屋。

画像33


一緒の部屋におじいちゃんが入ってくる。 全然会話は通じないが話しかけてくれるので色々と話す。

そのあと晩御飯食べに外へ。

画像34

目の前にあったパンとおかず?的なものを頼む。10円という破格の安さ。しかもまぁまぁ美味しい。

画像35



歩いていると、色んな人が声をかけてくれる。トマト買おうとしたら代金はいらないと言われて頂いたり。
美味しそうな肉入りのパン、70円と言われて「ぼったくりやん」と思ってみたものの、後から考えたらそうでもなかった。金銭感覚が狂ってくる。

お腹も膨らまないのでさっきの店で70円のパンを買う。隣におったおじいちゃんがもっと食べ物分けて上げろと店の人提案し、肉を揚げた食べ物もくれた。その後揚げ物屋にいくと、そこでも少年に揚げ物をもらう。
ほとんどタダ飯。最後から最後まで人の優しさに触れた。

画像36



帰宅して、宿にいたおじいちゃんと談笑したのち就寝。
寝ているとおじいちゃんが陰部をしれっと触ろうとしてきていることに気づく。防ごうとして逆向けに寝転ぶとなんか言ってくる。「なんやねんこいつ」と思いつつも、直接怒ることはせずに姿勢を変えるなどして軽く戦う。
数分格闘したが、眠れないのでベットを移動させた。
同性愛は、イスラム圏ではタブーのイメージがあるが、実際どうなんだろうなと。

【10/2】

翌朝何事もなかったかのようにおじいちゃんにお別れを言い、国境付近の街へ向かう。

画像37


バスに乗り込んで隣の英語話せるおっちゃんと談笑しつつバスは進む。

意外と涼しくなってきた。風が当たると普通に気持ちいいし、景色も緑が増えてきて綺麗。
途中で車のタイヤが故障し、みんなで持ち上げる。通りかかった軍人さんも助けてくれた。

画像38



二回の故障ののちに無事国境の町に到着。

画像39

思ったより人でごった返してた。エチオピアへ入国。パスポートを押してもらえる場所で、部族間闘争の話をきく。どうやら首都アディスアベバへ抜けるための唯一のまち、ゴンダールへの道は封鎖されており明日の朝じゃないといけないらしい。

国境付近はあまり治安が良くないこともあり、一泊するのを避けたかったのになぁとか思いつつも歩いていくと、国境のセキュリティチェックの場所にアジア人が。

台湾のチャリダー(自転車での旅人のこと)で、彼も昨日エチオピアに入ってから道路が封鎖され立ち往生中。名前はジャッキー。ジャッキーチェンが世界的に有名なので、覚えられやすいように海外用の名前を作っているらしい。自分も覚えられやすいように「ピカチュウ」と呼んでもらおうかなと思ったが、すぐに脳裏から消し去った。
バスが朝に通るという話を聞いていたので、一緒に向かうことに。
僕はバスで、彼はチャリで向かうという話をして解散。ただ思ったより遠くて30キロぐらいあった。

画像40



途中軍人とかの検問も多くてちょっとビビりつつの移動。
エチオピアへきて思ったのだが、女性の雰囲気がかなり変わった。
服装もすごく緩くいし、男性との距離感もすごく近くなった気がする。
エチオピア人は美人が多いと聞いていたけど、イスラム圏から抜けてきたからこそ、ギャップとしてそう感じやすい気がする。旅人に評判の国は、前の国とのギャップで評価が上がってる説を積極的に提唱していきたい。

画像41


町に到着。もともと教えてもらってた宿がどうも高そうなので安い宿を探すことに。台湾の人もピックアップする必要があるので、通りに面した安宿を探して回る。600円とまぁまぁ安い宿を発見。併設のレストランでビールを飲みながら台湾人を待つ。

画像42

ビールが激安の40円ほど。スーダンでは一滴もアルコールを摂取できなかったので生き返る。

エチオピア人のおっちゃん、タダスが隣に来て一緒に談笑。

画像43

スーダン首都のハルツームからメテマ(エチオピア国境の街)までのドライバーをしていて、最近地元へ帰ってきたそう。
帰ってきたものの、エチオピア政府が問題で今は職がないそう。
民族紛争は土地の所有権がらみで起こっているらしく、付近の情報を色々聞くことができた。
談笑していると、ジャッキーがチャリで大量の子どもたちを引き連れて登場。 部屋を二人でシェアすることに。そのあと一応バス乗り場まで向ってみる。
道中子どもたちがずっと自分たちについてきた。

バス乗り場に着くと、ゴンダールへ行けるかは明日になってみないとわからないとのこと。なかなか難しそうな状況に。。 

とりあえず宿に帰還。そのあとはジャッキーと旅のあれこれについて話す。普段は宿を使わないらしく、都市に向かう場合はカウチサーフィン、それ以外は郊外へ移動してテント泊をする生活。今まで会った人の寄せ書き的なのも会って見てるだけでも面白い。

その後、一人宿併設のレストランでビール。50円ぐらいで飲める。 スーダンで全く飲めなかったこともあり、お酒が非常にすすむ。
ジャッキーも途中で交流し、日台の色んな話交えながら楽しむ。

画像44


レストランの人もいい人で、とても良い雰囲気でお酒を飲むことができた。
 一人だと状況的にメンタルにきていた気がするが、困難も誰かと共有すると楽しさすら出てくる。
身近に人がいるかどうかが生活を左右する


2章①エジプト編へ             2章③エチオピア前半編へ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?