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奥出雲で牛とともに迎える3年目 ~森山聡美さん~



奥出雲町地域おこし協力隊で農の担い手応援隊として、活動している森山さん。協力隊員として3年目を過ごす中、お話を聞いてきました。


【プロフィール】

島根県出雲市出身。農業高校卒業後、酪農や畜産試験場での業務に携わる。
2021年11月に地域おこし協力隊「農の担い手応援隊」として、(一社)奥出雲町農業公社に着任。
2024年5月現在は農事組合法人中国牧場へ派遣され、和牛の繫殖・肥育に取り組む。



出荷前に牛を積み込み場で固定する

◆地域おこし協力隊に応募したきっかけ

高校で牛と出会ってからいつか自分で牛を飼ってみたいという思いを持っていました。そんな中奥出雲の農家さんからの紹介で地域おこし協力隊として牛に関われることを知り応募しました。

◆地域おこし協力隊の活動を始めてみて

牛のことはもともと好きでしたが、活動を通してどれだけ毎日関わっても新しい発見があるのが牛の魅力だと思います。また、人間と同じく牛によって性格の違いもあるので、おとなしい子もいれば元気の良い子もいます。


自分の何倍もの大きさの牛をうまくけん引する森山さん

◆活動の中で意識していること

 牛は体の大きい動物なので、安全には最優先で気を付けています。一つ間違えると命取りになります。そのためにも、牛とかかわるときには体調が悪くないか発情していないかよく観察しています。

R6.4.1 町長から令和6年度の委嘱書の交付

◆活動内容を教えてください

 一日の流れとしては8時から10時までは餌やりを行います。それからは次の餌の準備や牛舎内や水槽の掃除などを行い、15時半からは2回目の餌やりを行います。その他、資格を持っている人工授精や爪を切る「削蹄(さくてい)」の作業をすることがあります。また、週2回出荷作業があり、姫路、大田の市場へ牛を出荷しています。

◆職場環境の変化

――もともと森山さんの配属先であった農業公社の牧場が統廃合となった。そうした中で農事組合法人中国牧場へ派遣されることになり、職場環境が大きく変わることになった。

 前の職場が統廃合に向かっていく中では仕事自体が少なくなり、自分の思うように仕事ができなく不安がありましたが、今の職場では直腸検査で牛の繁殖周期が分かるようになり、前の職場での経験が活きています。職場を変わることで自分のスキルアップを実感することができました。


5/10に行った協力隊活動計画研修で発表する森山さん

◆活動のやりがい

 一番は好きな牛とかかわれていることがモチベーションになっています。中国牧場には前の牧場でかわいがっていた牛がいて、自分のことを思い出してくれました。次に技術を高められていることです。農業公社での活動を始めてから人工授精と受精卵移植の資格を取得することができ、採卵もできるようになりました。

◆今後の目標

 まずは中国牧場で役に立てるように仕事をしていきたいと思います。中国牧場ではある程度自由にさせてもらっていて、自分の牛のように牛舎の牛たちを育てています。中国牧場で経験を積み、いつか自分で牛を飼いたいと思っています。

◆奥出雲町の良いところ

 和牛の産地であり、牛に関わる皆さんの熱気を感じるところです。牛の仕事をしていると先輩方から気にかけてもらえてありがたく感じています。また、山に囲まれ自然が豊かなところです。特にみなり遊園地は子どもとよく遊びに行っています。


みなり遊園地には巨大なすべり台がある