【炎】炎の投資情報 2016/09/20
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投資情報メールマガジン 2016/09/20
炎 の 投 資 情 報 (第111号)
-プロが導くお金創造のための投資情報-
週1回発行
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株式投資には不安がつきもの。山あり谷ありの株式相場を冷静に眺めるアナリストが発信する情報をお楽しみ頂ければ幸いです。
志を大きく持たれた読者各位の大いなる発展と成功を祈願しております。
ご一緒に頑張りましょう!!
なお、一部を「億の近道」に掲載することがありますので、あらかじめご了承下さい。
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-本日の目次-
■はじめに
■特別報告 お宝探しの旅に出かけよう!!炎の株式相場の視点
■株式相場・為替相場
■直近のIPO銘柄動向
■炎の株式放浪記
■今週のアドソル日進(3837)テーマ:IoT機器向けセキュリティ
■今週の多摩川ホールディングス(6838)テーマ:5G
■特別報告:炎の犬も歩けばバリュー株に当たる
■次回予告
報告者:炎のファンドマネージャー
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■はじめに
やや蒸し暑い秋ではありますが、相次ぐ台風の通過で実りの秋も本番となってきました。
先高感が醸成されつつあった株式相場はすんなり実りの秋とはいかないものの、政策期待も底流にあって引き続き先高期待が感じられます。
とは言え、イニシャルMの著名な市場関係者が3万円説を唱えるやいなや、先高期待高まっていた先週の日経平均は再び1万6000円台前半にまで調整。3連休前の日経平均は日銀の政策決定会合を20日、21日に控えまたもや足踏み状態が見られます。
秋と言えば先週の金曜日にいつの間にか会社四季報秋号が発売になっています。一部の企業のコメントには多少変化がありますが、基本的には内容にさほどの変化はないようです。四季報の記者も手抜きコメントのような前号とほとんど表現を変えないで付け足したコメントが多いように感じられます。
彼らの企業情報が株価にも影響したりしますので、気をつけないといけませんが、必ずしも真実を伝えている訳ではないので未来の株価動向を探るツールとして過剰に活用するべきではないように思います。
株式市場はポジティブとネガティブな要因とがにらみ合っての展開が続きますが、今週以降は政策期待も高まりますので大いに注目したいと思います。
(炎)
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■特別報告 お宝探しの旅に出かけよう!!炎の株式相場の視点
先週は週末こそ多少戻りましたが、基本的は積極的に上値を追って買おうという動きが見られず、投資マインドは委縮した状態が感じられます。
とは言え、下値も限定的と見られ、日本の株式相場は主力企業の株価が外国人投資家の売り圧力を日銀のETF投資や年金資金の組み入れで下支えされているという官製相場の様相を強めています。
資金運用ニーズの高い投資家そのものは、企業業績の先行きや今後の日本経済に自信が持てず、横並び意識の強い多くの企業経営者も円高局面下で積極的な企業運営に踏み切れない状況のようです。
市場は次の展開を睨んで、一段の政策当局による積極的かつ具体的な政策が打ち出されるのを待っているように感じられます。
まだ為替相場は円高を意識した展開が見られますが、円高に振れたと言っても1ドル=100円を切ることはなく101円から103円での推移が見られます。
米国FOMCでの利上げが今月に実行されるか、また先送りとなるかは読みづらいため、株価は様子見気分から調整に向かい再び16500円前後に押し戻されてしまいました。
相変わらずPBR1倍割れ銘柄が上場企業の過半数を占める状況下にありますが、その中にはかつての平田機工(6258・2年で株価600円前後から7000円台に)と同様にお宝が隠されていると見て良いかと思います。
投資家は宝探しの最中にあると言っても過言ではありません。基本的な成長性と展開力にすぐれ、IRへの取り組み意欲の高い銘柄をこの中から発掘できれば、皆さんの資産は大きく増える可能性があります。
それは投資家の皆さんのすぐ近くにあるのかも知れませんし、ジャングルの中にある輝く石なのかも知れません。
本メルマガでは全体相場の動向とともに隠れたお宝を見出す作業に時間を費やしているアナリスト活動のエッセンスをお届けしたいと思っております。
さて、多くの日本企業が成長を模索する中で少しでも業績が停滞するとネガティブな評価をされてしまいますが、株式投資ではそうした局面でこそ格好の投資タイミングがあり、投資後の3か月から1年程度の期間においてリターンを上げるチャンスがあると見ています。
今期の企業業績は輸出関連の大半の企業が円高傾向から減益を見込んでいますが、これは円安の反動のためで致し方ない状況です。
基本的には為替相場がどうであれ何らかの理由で成長する企業を見出すとともに需給の好転を静かに待つ姿勢が必要となります。投資したら釣り糸を垂れてじっと待つ、まるで釣り人のような境地が絶えず求められます。
時は2016年の秋。振り返ってみると戦後の日本が高い技術力や国民の勤勉性によって様々な困難を克服して米国に次ぐ世界2位のGDP大国となったことは否定できない事実。
日本人の多くは過去の経済発展が見られたにも関わらず、1989年末をピークに停滞ないし凋落する日本経済を政策当局の守りの施策とそうした経済政策を横目に大手メディアから発せられる悲観論にまるで洗脳されたように誇りと自信を失ってしまいました。
今回世間を騒がしている前代未聞の東京都の豊洲市場地下室問題の噴出は都政改革にとって生みの苦しみのような話ですが、一方では小池新知事の手腕への期待は高まっています。
現実には社会インフラ整備の日程の遅れなどを生じる可能性も出てきますが、2020年東京オリンピック開催に向けた躍動感、オリンピック開催に伴う社会インフラ整備の進展が日本経済にとって唯一の明るい材料となっている点に変化はありません。
また、アベノミクスの下で失業率は3%に改善され、原油価格の下落や消費税8%への引き上げによる消費マインドの低下でデフレ経済の本格的な脱却には至ってはいないものの、2016年4~6月期の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動を除いた実質で前期比0.2%増、年率換算では0.7%増となり、8月15日に発表された速報値(前期比0.0%増、年率0.2%増)から上方修正。設備投資や公共投資が上振れたとされ、景気は着実に上向いているとの見方もできます。
ここまでの円高の影響を乗り越えられれば、今下期以降の企業業績は明るさを取り戻すことができるのではないかと期待されます。
このように市場は先行きへの期待と不安が入り混じった強弱観が対立する局面となっています。
ヒラリー候補に起きた肺がん問題で米大統領選の動向が気になる時期でもあり、なかなか予断を許さない秋相場ながら、個別企業の株価は着実に投資価値を向上させている銘柄も多く、何らかの政策発表で上向く要素を秘めていると感じられます。
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■株式相場・為替相場動向
【日経平均】
続・アベノミクス秋相場の本格化を前に足踏み状態続く。
ドルベースでは9月5日に昨年高値水準に急接近し反落。
週明けの為替が1ドル=101円台後半をつけ3連休明けの株価にも多少影響の可能性。
週明けのNY株の動向にも注目。
先週末終値1万6519.29円(前日比+114.28円)
ドル換算161.5ドル
先週の高値1万6802円(9月12日)
先週の安値1万6359.78円(9月15日)
RS時安値2008年10月 6994.90円
昨年6月高値 20952.71円(ドル換算166ドル)
6月24日安値 14864.01円(ドル換算150ドル)
7月21日高値 16938.96円(+2074.95円)
8月4日安値 15921.04円(ドル換算160ドル)
8月12日高値 16943.67円(+1022.63円)
8月26日安値 16320.43円
9月5日高値 17156.36円(ドル換算165ドル)
⇒9月の修正想定ゾーン 16200円~17500円
(ドル換算160~167ドル)
【マザーズ指数】
調整ムード継続。
目標水準は1020ポイント。マザーズ銘柄中心の中小型株の出番遠のくが、出直りのタイミングを計る局面。
今年の高値 1230.82(4月21日)
今年の安値 828.77(6月24日)
9月9日高値969.20
9月15日安値904.23
9月16日終値911.73(前日比+3.71)
【為替(ドル円相場)】
9月20日、21日の日銀の政策決定会合でのこれまでの政策検証を踏まえた新たな施策発表待ち及び米FOMCで今月の利上げがあるのか見守る展開。
利上げの見送りがあれば多少円高に振れる要素はあるが、日本でのマイナス金利の深堀りなども可能性があり、基本的には101円~104円のレンジ内での変動を想定。幅が広がることはあっても100円から105円というところで考えておきたい。
為替が円高に向かうとしても株式相場にとってはこのレンジ内であればあまり気にする必要はないと見られます。むしろ、多少でも円安に向かうと一気に日経平均は17000円台に向け動きが出る可能性があると考えられます。
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■直近のIPO銘柄動向
1)デファクトスタンダード(3545・M)
⇒調整局面続くが反転の兆し。
インターネットによるリユース衣料品、装飾品の買い取り、販売専業。
親会社はBEENOS(3328)。
先週は引き続き調整の動き。公開価格1630円に対して9月16日は安値1523円をつけ、終値は1583円。先週の安値1523円が暫定底値となるか今週もまた下値模索となるのか、それとも反転上昇相場が見られるのか要注目。
8月31日高値2380円から暫定安値1523円までの値下がり幅は857円。半値戻り目途は1950円。
9月期業績は堅調。第3四半期までで既に通期計画経常利益の98%を達成。時価総額51.4億円。
2)ベイカレント・コンサルティング(6532・M)
⇒反転上昇の動き
先週は安値更新後反転上昇。週末は1585円で終えています。9月14日の安値1412円からは12.3%の上昇。
断続的な売りが見られたものの、PERは一時9倍割れとなりましたが、週末は9.8倍の水準にまで戻ってきました。
新四季報では今2月期の経常利益を40億円と39億円余りの会社発表に多少上乗せしています。また来期も49億円の見通しを示すなど成長期待をコメントしています。
マザーズ銘柄ながら既に東証1部銘柄と同じ企業規模を備えており、上場後の株価低迷が今週以降払拭されるかどうか注目です。
時価総額244億円は経常利益水準からは割安感あり。
◎先週は4社のIPOがあり、短期急騰型の銘柄が出るなど概ね順調な滑り出しとなりました。企業内容によって人気度は異なりますが、需給の好転を示しているものと思われます。
3)串カツ田中(3547・M)
時価6420円 時価総額93億円
9月14日公開価格3900円
初値4425円 安値4260円 高値6630円
積極的な成長拡大指向で上場後の人気が高まる。但し、業種及び収益水準からは深入りは禁物だが、意外な展開も想定。鳥貴族などとの比較が必要。
4)カナミックネットワーク(3939・M)
時価9130円 時価総額105.4億円
9月14日公開価格3000円
初値8600円 安値6730円 高値9320円
上場初日に人気沸騰。公開価格の2.87倍で寄り付く。
2.9億円の経常利益水準からは要警戒。
5)デジタルアイデンティティ(6533・M)
時価2570円 時価総額53.2億円
9月14日公開価格1540円
初値2900円 高値2986円 安値2407円
公開価格の1.88倍で寄り付くもその後はやや落ち着く。
今期予想経常利益4.5億円で時価はほぼ妥当な水準。
初値割れの株価が嫌気される可能性。早くも調整の可能性。
6)ノムラシステムコーポレーション(3940・JQ)
時価1385円 時価総額24.6億円
9月16日公開価格960円
初値1450円 高値1699円 安値1350円
公開価格の1.5倍で寄り付く。
JASDAQ銘柄で値動きは比較的穏健。早くも初値割れ。
来期経常利益2.6億円見通し。
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■炎の株式放浪記
食欲の秋到来。おいしい日本酒に合いそうな銘柄はないかと新橋や神田界隈のお店を訪ねてみると、味のしみついた日本酒にあいそうな美味なつまみに出くわすことがあります。
決して一流シェフの味ではありませんが、昔なつかしい家庭の味、おふくろの味に出会えば秋を感じるに違いありません。
株式投資もまたしかり。新しい銘柄にはない歴史にもまれてきた銘柄に深みを感じて頂ければと3つの絶品老舗銘柄を厳選してお届けしたいと思います。
ぜひご賞味頂ければ幸いです。
1.ナカノフドー建設(1827・東証1部)
時価393円 賞味期限1年間
千代田区九段下に本社を置く戦前設立の民間建築主体の老舗ゼネコン。
創業は1933年で、2年後に創業85周年を迎える。
国内でのオリンピック需要と東南アジアの建築需要を取り込んで成長。
第1四半期は売上こそ減収となり、経常利益も4割減となりましたが、受注は堅調。民間建築を中心に20%近い伸びとなっています。
新四季報は会社計画を上回る業績見通しを示しており、予想経常利益は37億円、同EPSは71.3円。
結果同PERは5.5倍で実績PBR0.69倍。
配当利回りは1.78%。配当性向は10%程度で配当余力は大きいと考えられます。来期の予想EPS81円で配当性向20%を想定すると16円程度も考えられます。この場合の配当利回りは時価で4%台となります。
なお、1Q期末保有現預金は295億円(有利子負債39億円)で時価総額135億円の2倍近くに達しています。
また投資有価証券は27億円で財務内容に余裕があります。
2.帝国繊維(3302・東証1部)
時価1366円 賞味期限1年間
中央区日本橋にある老舗の消防ホースメーカー。
最近は地震やテロなど総合防災関連としても注目されているようです。
1887年に創業され、上場は1950年。創業から今年でもう、129年。
来年は創業130周年です。
時価は1366円で時価総額は358億円。
今期予想経常利益50億円で老舗企業らしい含み資産を持っている割には株式市場での評価は低いという感触です。
期末現預金は112億円で有価証券100億円と合わせて212億円を保有。
これに投資有価証券205億円(その多くはヒューリック株との持ち合い株)を合わせると410億円余りの金融資産を保有。
さすがに旧安田系の老舗企業だけに本業よし、資産内容良好という実に味わい深い銘柄となっています。
2014年10月の高値2850円から本年2月の1092円安値まで下落して、下値固めの展開ですが、高値から2年近くを経過し、そろそろ見直し買いが入る局面になりそうです。
今期予想PER10.8倍、実績PBR0.85倍、配当利回り2.2%。
配当性向は23.8%で増配余力もあり。100株で1000円分のクオカードをもらえるとくればちょっと食してみる価値はありそう。
3.東リ(7971・東証1部)
時価305円 賞味期限6か月
旧社名は東洋リノリユームで3年後の2019年12月で設立100周年を迎えます。
建築物内装材のトップメーカーとしてブランドを確立し総合インテリアメーカーとして国内外で活躍。
新四季報では第1四半期の好業績を背景に今期の予想経常利益42.5億円としており、時価305円は時価総額188.2億円、予想PER6.8倍、実績PBR0.63倍、配当利回り2.95%の水準。
11月1日よりこれまでの単元株が1000株から100株となることからますます買いやすくなる点に注目。
昨年11月高値365円を目指す展開を100株、3万円程度で楽しめます。
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■今週のアドソル日進(3837)
テーマ:IoT機器向けサイバーセキュリティ
先週終値2030円 先週の高値2199円 安値1940円
週間出来高89.3万株
東証1部昇格、2分割、記念増配を発表したアドソル日進が先週は高値2199円まで上昇。1月高値2030円を抜いてきました。
週末はさすがに利益確定売りに押される展開となりましたが、今月末に2分割が予定されており、投資家が入れ替わってきた感触から引き続き今週以降も人気継続の可能性。
権利付き最終は27日で、多少の下振れがあっても、このまま上昇トレンドを維持するとの期待が高い。権利落ち後は950円~1350円の変動レンジを予想。
10月21日のフォーラム開催予定で今週以降はIoT機器向けサイバーセキュリティ人気が株価を下支えしてくれそう。テーマ性を考えると類似他社と比べれば時価総額の120億円水準は妥当なところ。
いったん下振れの局面も想定して利益確定売りと押し目買いスタンスを取ることも良いだろう。
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■今週の多摩川ホールディングス(6838)
テーマ:5G
5G関連銘柄として先々週に人気化した多摩川HD(6838)が、先週は97円の戻り高値をつけたものの、売り物に押される展開で、安値82円まで売られ、週末は83円で終えています。
今週は80円台固めをしながら再度90円台乗せが目標となりそう。
5Gは息の長いテーマになりそうです。新四季報の中間期数字は変化がないのですが、コメントは多少前向きなものとなってきました。
既に9月の月間出来高は1860万株を突破しており、安値圏で新たな投資家がため込んでいるように見受けられます。買いコストが平均88円として売買額は16億円余り。さすがに今週80円を切ることはないと考えられます。
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■特別報告:炎の犬も歩けばバリュー株に当たる
上場企業3669社のうち、1900社余りはPBR1倍以下、また700社足らずがPBR0.5倍以下の水準に甘んじています。ですから、皆さんが投資している銘柄の多くは低PBRで評価の低い状況にあると言えます。
まさに犬も歩けば何とか状態。
私はこうした状況がなぜ生じているのかを突き止めたいと思い、該当する企業への訪問を試みることにしました。
そのために7月4日に発行した本メルマガ第100号ではバリュー50銘柄をその候補銘柄として選定させて頂きました。これらの企業を訪問してみることで企業経営陣がどのようにお考えになっているのかを肌で知り、今後の取り組みスタンスを決めていこうと考えています。
前例としては2年間で株価が10倍以上(600円⇒7000円、時価総額60億円⇒660億円)にもなった平田機工(6258)があり、この時は熊本まで足を運ばせて頂きました。
この株に続く銘柄を研究して、ご披露することで皆さんに利益追求の機会を得て頂ければと考えています。
そうした50銘柄の中にある銘柄はいずれもバリュー銘柄として価値があると見られますが、前号において取り上げたテノックス(1905)に先週はようやく直接企業訪問して取材を行うことができました。
今回はその内容を踏まえて高株価戦略の一端をご披露します。
お目にかかったのは同社の田中取締役以下お二人のIRチームの方々です。
結論から言うとポジティブ。
今後1年以上をかけて株価を2倍にしていくことができる可能性を感じました。もちろん、その前提となる以下のような条件があります。
条件1.四半期業績の堅調な推移
これについては第1四半期は減収減益となって株価が611円まで調整するきっかけになってしまいましたが、受注は前年同期比25%増と好調で、第2四半期も足下堅調に推移しているとの確認ができました。
官公庁向けは時に事情で受注がずれたりしますので実際には第3四半期までの数字を確認しないと通期について確証めいた話ができませんが、今までのところは堅調に推移しているということです。
通期計画は予想経常利益14.5億円という見通しですが、これが達成される確証は第3四半期までの推移で得られるとのことです。
条件2.
同社はアナリスト向け説明会も個人向け説明会も行ってきませんでしたが、今期は第3四半期決算を踏まえて年明けに個人向け説明会を予定しているほか、IRに対してチームを組んで積極的に取り組むことになっているということが明確になりました。
この点でPER5倍以下、PBR0.5倍以下、配当利回り4%以上という現状の株価水準は見直される余地があると感じています。
同社ではせめてPBR1倍水準にまで株価の位置を高めていきたいと考えています。ですから今後PBR1倍、すなわち株価は1500円どころまで上昇する余地があると見ています。
今期の収益目標が達成されれば株価が1500円となったとしてもPER10倍台、PBR1倍、配当利回りは29円配当が配当性向30%となったとして43円で2.9%。決して割高な印象はありません。
条件3.
機関投資家の買いは現状のJASDAQ市場にいる間は入りません。このため東証1部上場が不可欠です。同社の株主数は600名以下で少なく、今後の株主づくりを通じて東証1部市場に向けた活動を行うことが必要となります。
これは今後2年程度の期間が必要ですが、このために年内を目途に中期計画を策定する考えです。中期計画における目標数字は不明ですが、2020年が設立50周年であることからポジティブな内容になると考えられます。
条件4.
R&D型の企業という立ち位置を今後より前面に打ち出して高付加価値、高収益企業を目指すことが期待されています。ゼネコンの下請け的な存在でかつては大きな収益変動に見舞われてきましたが、今後は自社が先導していく姿を描いています。
その一環として新技術開発の積極化を図り、基礎工事周辺の新規事業にも積極的に取り組むことが必要ですが、非常に意識をしている感触が得られました。
条件5.
大手企業との技術開発が多く、自ら主体性を持ったリリースがこれまでできないできましたが、今後は前向きに自社技術をアピールしていく必要があります。
数多くの保有特許を同社がリリースの材料にもっと活用するようになると株価を刺激することになります。
株式市場全般の変動には関係なく以上のような条件を満たしていけば株価は早晩PBR1倍の水準に向かうと期待されます。
また、EPSの増加、業績連動型配当金の増加も期待され、1991年の時価総額水準500億円規模に向けた展開もまったくない訳ではないと見られます。
それにはベトナムにおける事業展開などASEAN諸国での積極的な事業展開が不可欠です。
同社の方向としては東京オリンピック後も見据えた事業展開が視野に入っているようですので、中期計画においてそのあたりが盛り込まれればこの後のステージも夢ではないと考えられます。
次号ではテノックスへの具体的な投資戦略を立ててみますので宜しくお願いします。
【参考:1000円以下で買えるお買い得バリュー株10】
1)大本組(1793) 610円
2)大成温調(1904)480円
3)EJHD(2153)890円
4)曽田香料(4965)614円
5)北興化学(4992)287円
6)ニチレキ(5011)704円
7)ヨータイ(5357)289円
8)クニミネ(5388)481円
9)デンヨー(6517)995円
10)サンワT(8137)713円
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■次号予告
全体相場はなかなか大きな株高には至りませんが、個別に見ると割安感のある銘柄が増えてきています。ただ、これらも更に水準を高めるには収益向上の方向性がより一層見えてこないといけません。
次回もそうした可能性を秘めるバリュー銘柄を中心にお届けして参る所存ですので宜しくお願いします。
(炎)
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