見出し画像

OKRは重要なものにフォーカス出来る仕組み

 Objectives(目標)とKey Results(主要な結果)の頭文字をとって作られたパフォーマンスマネジメントツールであるOKRでは、目標の数は四半期で1つに限定されます。こう聞くと、多くの方は「エッ!1つだけなんて絞れないよ!」と戸惑われるかも知れません。何故、OKRがこんな「不便な」制約を設けているかというと、OKRは「本当に重要なものにフォーカスする」ということを重視しているからに他なりません。


 複雑で不確実な時代を生きる我々は、常に「やっておいた方が良いこと」や「今すぐにお願いと言われたこと」に晒されています。もちろん、全て出来れば良いですが、全て出来ることは滅多にないでしょう(あるいは、極端に家庭や私生活を蔑ろになるでしょう)
 そんなとき、使える考え方として「アイゼンハワーのマトリクス」があります。これは、業務を重要度・緊急度の二軸で評価して優先順位付けをしよう、というものです。

画像1

確かに、考え方としては一理あるわけですがネックになるのは①重要度は低いが緊急度が高い業務と②重要度が高いが緊急度が低い業務のどちらを優先するべきか・・・ということで迷いが生じるという点です。

画像2


①重要度は低いが緊急度が高い業務を何故無視できないか?
 ちょっとした問合せや資料の回覧・電話対応など、重要ではない業務に我々は意識を奪われがちになります。これには、重要度がきちんと定義出来ていないこと・緊急と言われると断る理由が探しづらいこと が主に理由として挙げられます。
 重要度を決める基準を事前に組織内で合意出来ていれば、舞い込んできた時点で、抱える他の業務と比較して判断が出来ます。しかし、出来ていないと「全部大事そう」と考えてしまいがちになります。そして、緊急だと言われているが為に、振り返ると「他に注力すべきことがあったのに」と思えるような業務に時間を割いてしまうわけです。

②重要度が高いが緊急度が低い業務に何故注力できないか?
 人材育成や将来の為の種まきなんかがこれに該当します。いつかやらなきゃいけないとは判っているけれど、今日一日ぐらいやらなくてもいいや・・・と思えるような業務が何故後回しになるのか?それは、期限が定められていないからです。人はどれだけ目標の重要性を理解していたとしても、期限がなければ中々手をつけられません。新年の目標等で「○kg痩せる!」というのを立てるケースはよくありますが、これが達成できない理由の一つに「期限を合わせて設定していないから」というものが挙げられます。まあ、3月の時点で○kg痩せられていなくても、年末まではまだ時間があるや・・・となり、「今日はふるさと納税で届いた生ハムを食べなければ」となるわけですね。

 ではどうすれば良いか、というと「重要度を共有する」「重要な業務に期限を付ける」ということが欠かせません。 
 何を重視するべきかを合意出来ていれば、重要度の低い業務に時間を割くことがなくなります。OKRで目標を1つに絞るという工程では、重要度の判断が非常にシビアに行われるようになります。何せ1つなので、最終候補2つのどちらが大切か?ということを突き詰めて考える必要があります。
 また、「四半期ごとに設定する」ため、期限は長くとも四半期になります。そのため「重要だけど期限がないから・・・」ということが無くなります。
 たった1つの目標に向けて、四半期に注力する。OKRが導入された企業で重要なものにフォーカス出来るようになるのは、それが理由です。


さいごに

OKRについてもっと知りたいという方はこちら

当社はOKR導⼊検討から導⼊後の運⽤⽀援までワンストップで⽀援するコンサルティングサービスを提供しています。「自社にOKRを入れた方が良いか?」「OKRを入れてみたが上手く行かない。何を改善すれば良いか?」等、些細なことでもお気軽にお問い合わせください。

画像3

弊社サービスパンフレットはこちら

note|仕事依頼

*お問い合わせ内容は「サービスについて」とし、要件のどこかに「OKR」の三文字を含めて頂くとスムーズです

セレクションアンドバリエーションシニアコンサルタント・中小企業診断士
山本遼