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35日目*親も楽しむ、授業参観。

「ありあけの〜」
これは、百人一首だ。



我が子の授業参観があった。教科は国語。少し遅れて教室に入ると、生徒が、4,5人のグループになり、立って札を並べていた。


「お父さん、お母さんもぜひお子さんの隣にどうぞ!」と担任先生。意気揚々と我が子の隣に行く。


先生が札を読む。
百人一首、「ちはやふる」だ!!

これはアニメのこと。
百人一首に魅了されてクイーンになるべく奮闘する女子高生の青春物語だ。誰もが振り返る美人、なのに美人の無駄遣いと言われるくらい百人一首漬けで、口を開けば百人一首。その賢明さに仲間も巻き込まれて真剣になる。

その成長物語が、眩しいけれど面白くて何度となく観ていた。ハッキリ言って好きだ。


なので、そこら辺の親御さんよりは…と自信満々で札前に立ったものの、その自信など瞬殺。子どもらの方が早い。


全部札を読んでくれるけど見つからない…。視覚優先型の娘も耳から入る音と、目の前の文字が一致できないらしい。



そんな親子だが、二人でなんとか一枚を取れた!やったー!!


数分感の百人一首、そしていよいよ「漢字の成り立ち」という本題の授業へと進んだ。教室内の空気が変わった。生徒は皆、黒板に集中する。


教室の後ろ側に立ち、我が子を見つめる。
授業の流れは、問題を出し、考え、周りの子どもたちと話し合い、発表する。


それを2回ほど見ていた時に、先生がまた私たち親に声をかけてきた。



「ぜひ、お子さんの隣に行って一緒に考えてみてください」


飽きてきた〜と思った頃合いだ。
親たちもニヤニヤとしながら我が子の隣に移動する。問題は…


「青」を音読で読むと「セイ」では、青を使った漢字で「セイ」と読ませるものは?


だった。我が子のもとに行ったところで、一つも思い出せない…。周りの親御さんと「わかんないね、出てこないね」なんて話しながらも、絞り出す。不安なのでGoogle先生にもお世話になる。


堂々とカンニング。
あーでもない、こーでもないと話し合って授業は終幕。


圧巻!
何がと言うと、その場の全員を巻き込んで飽きさせない授業スタイル、みんなを笑顔にさせ、頭を柔らかくしたところに覚えておいてほしい「本日の授業テーマ」をぶつける。


「飽きる」ことを忘れ、苦手だと思わせる前に楽しいと感じさせてくれる。


スタンディングオベーション、指笛も鳴らす。もちろん、心の中で。


45分のエンタテイメントを親の特権というだけで、無料で観ても良いのだろうか!?お捻りを投げそうな自分を抑え、教室を去る。


私の心の中では、まだ拍手は鳴り止まない。

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