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書活116日目*中国茶の苦い思い出。

「これ、花が咲くみたいにきれいなお茶だよ」
そんなお茶を友人からいただきました。


友人はとても美人で、かわいらしい大学生でした。外見だけで多くの男性からアプローチを受けていました。しかし、彼女は自分に自信がないと言っていました。だからだったのか、専攻していた中国語をもっと勉強すると中国へ旅立ちました。


留学期間だけの中国生活かと思っていたのですが、そのまま数年中国で就職をしました。自信がないんだ、と言っていた彼女は自信に満ち溢れていて、彼女の魅力がより一層際立っていると感じました。


そんな彼女が、日本に帰ってきたときにお土産を買ってきてくれました。花が咲くように見えるお茶だというんです。そのころアジアン雑貨に夢中だったこともあり、写真では見たことがありました。


実物が拝める!私は興奮をしました。
あまりにももったいなくて、とっておきのときに絶対に飲もうと決めて、かなりの日数、保管しました。


ある日の昼下がりです。
今日はゆったりと過ごしたい、と思い立ったので、お気に入りのマグカップにいただいたお茶を入れました。入れ方はわかりません。たしかお湯を入れるだけでいいはずだ。


ポットから熱湯を勢いよく、ジョボジョボジョボ~っと注ぎました。お湯の力が強すぎたのでしょう。お茶はバラバラになってしまいました。葉っぱが浮いただけのお湯。飲んでみると口の中が葉っぱだらけになりました。味は、ただのお湯。


その様子を見ていた母が一言。
「これ、ガラスの急須とかにいれて飲むもんじゃないの?直接マグカップにはいれないでしょう・・・。」


気づいてるんだったら言ってよ!
という言葉を出す前に、母のもう一言が追加されました。
「想像できるでしょう・・・本当、あなたは・・・。」


何が言いたいかは、想像ができます。でも今回はそれが問題ではないので、お茶の話に戻します。とにかくステキな花咲くお茶を私は、台無しにしてしまったのです。無残な姿の葉っぱのお湯、飲めたものではなかったので、残念ながら流しに捨ててしまいました。


あれから、もうどのくらい経ったでしょう。
中国のお茶と言えば、その苦い思い出がまず初めに浮かびます。ちゃんと飲みたかった、お茶。優雅な昼下がりを味わいたかったな・・・。そんな思いはあるものの、ペットボトルで購入するウーロン茶やジャスミン茶が関の山。


あこがれの気持ちだけが、ただただ大きくなっていたある日。私は友人に、中国茶体験をしないか?と誘われることになりました。ついに私はその扉を開くことができるんだ!しかも本格的な中国茶体験!!あの花咲くお茶ではないけれど、それでもはじめの一歩を進むことができるんだ。


迷いなく「行く!」と告げました。
たとえ自宅から2時間30分強かかっても、中国へ行くことを考えたら近いハズ!ドキドキの中国茶体験、このお話はまた次回。

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