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個人で初めてゲームを作る上で僕があきらめたこと

OKOWA_Tと申します。個人でインディーゲームを開発しています。記事のタイトルからひどくネガティブな印象でこの陰キャクソオタクは創作の嘆き節を世に垂れ流して同情して欲しいんだな?お前のFANZAの購入履歴もキモいんだよ!と思われるかもしれませんが(そこまで思いますか?)そうではありません。ゲームを作るために僕が密かに決めたルール。ここから先は手を出さないという決まり事について書きたいと思っています。なぜなら書きたくなったからです。

何も知らずに作り出す

未経験でゲームを開発する!となった時にゲームの開発が尋常でなく大変なんだろうなとは思っていました。なのでとにかく「完成させる」という事を最大の目標にしました。まあその大変さの予想は「硬い岩石をどうやって加工するか?」という類の物だと思っていたら「アイスのパピコから自称親戚のおじさんが出てきて聞いたことない言語でブチキレまくってる」みたいな理解を超える次元の物だったのですけども。

ともかく最初に決めた事は以下の3つです。

・フォトリアルは窓から投げ捨てろ

・戦闘は入れない

・ホラーゲームにする

順番に説明します。

フォトリアルは窓から投げ捨てろ

フォトリアルとは写実的なグラフィックの事ですね。今の時代現実と区別のつかない美しいゲームはたくさんあるので感覚が麻痺しがちですがあれはめちゃくちゃ優秀なアーティストが集まって作ってるので個人で実現するのはアセット(有償、無償で配布されている素材)を使わない限り至難のワザです。えー、でも初めての作品だし〜僕のオリジナルで世界作りたいし〜…という事でモデルは背景、キャラ共にぜんぶ自作という事になりました。その上で完成させるにはフォトリアルな表現は避けてデフォルメした世界観にする事を選びました。

デフォルメしたキャラクター

最も開発に使わせていただいたゲームエンジンUnreal Engine5は素晴らしいライティングを標準機能で実現できるので背景についてはキャラクターよりはリアリティラインを高めにしています。

戦闘は入れない

戦闘もこれまた原初のビデオゲームから当然の要素ですが見送りました。そもそもモデリングしたキャラクターをゲーム内で動かすというだけで初心者にはなかなかの難易度です。あればもちろん良いけど導入を試みれば完成させられないだろうと思いました(この予想は現在開発中の次作で戦闘を作っていくことで完全に正しかったと確信)。
また設定、ストーリー的にも敵に一撃でやられてしまうのは主人公のか弱さを表現するのに一役買ったのではないか?と(ちょっと苦しい?)そこそこ納得しています。ゲーム中で主人公は生きる意志が希薄な状態ですしね。

ホラーゲームにする

これは好みというか資質的にも向いているというのが大きいです。ですがそれだけではなくホラーというある種もとから理不尽さを内包しているジャンルであるので超常的な要素への説明がいらない、不条理な難易度になってしまったとしても納得がまだしやすい(実際のゲームはたまに死ぬ事もあるけど難しくもないくらいの難易度になりました)などのメリットもあります。


完成させられた

これらの決まり事があっても素人がゲームを完成させるのは困難を極めました。雲を掴むようなプログラミングの指南を優秀なプロの方にいただいたりとご迷惑もおかけしました。今でも足を向けて寝られません。

ゲームを完成させるのはどうやっても難しい。だからこそ実現できる事にフォーカスして出来る事を1つずつ増やしていく、という生存戦略のお話でした。

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