短編小説『荒れ狂う大地の中のオンナとオトコ』
「何と呼んだら良いですか?貴島さん」
オトーサンが突然消えた。
ワタシは抱きしめられた。
そして、唇を塞がれた。
ワタシは、繭のような柔らかいものに全身を包まれたたように感じた。
オトーサンは、鎧を身にまとい、剣を手に持った。
そこには、オトーサンは、いなくなり一人の兵士がいた。
脈絡もなしに放課後の教室で、高校生の時に一緒にバンドを組んでいたヤマギシ君と二人きりになった時を思い出した。
ごつごつしている中にも、弾けるような筋肉に覆われた腕。
甘酸っぱい汗の