読み物の王

お洒落って字に酒は入って無いんだ、と最近気づいたアルコール依存症患者です。 文字の羅列…

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お洒落って字に酒は入って無いんだ、と最近気づいたアルコール依存症患者です。 文字の羅列がリズムを生んで、行間が芸術になる世界を夢見てます。

最近の記事

あまり付けなかったペンダントと無くしたボールペン

 誕生日プレゼントを最後に家族から貰ったのがおそらく20歳の時で、それが白い革紐のペンダントだった。母親が選んだ品でお洒落なのは確かだったけど、趣味が合わなかったから付けたのは数回で、壁にかけたままオブジェと化していた。 この夏の人事異動で引っ越しした際に、処分したのか、どこかに紛れたのか分からないが今手元に無い。 「手元に無い」で思い出したのが中学生の時に貰った安物の緑のボールペンだ。(おそらく100円) どういう経緯だったのか忘れたが、これも母親から譲られたもので大切に

    • スタバの紙袋

      お洒落な服屋や雑貨屋、カフェなどのショップバックを買ったもの以外を入れて再利用する文化って、いつからあるんだろ? ネットで検索しても、レジ袋の有料化の記事やヴィトンの紙袋の販売サイトが出てくるだけで真相は分からない。 自分の記憶では、百貨店の紙袋を親世代が丁度良い大きさだから持ち運ぶのに便利、という利便性の面で使っていたので30年以上前からあるにはあったのだと考えられる。 しかし、ファッションの一部としてショップバックを再利用しだしのは、自分が中学生くらいの時からの気が

      • ラストサマーバケーション 〜親友がキャンプ場でお持ち帰りした女の子を僕に押しつけた話〜

        あの時は今より夏が輝いていた気がする。 ただ暑いだけじゃなくて、何かありそうな予感。照りつける日差しも何故か心地良く、蝉の鳴き声も耳障りでなかった時代。 大学は理系を選択していた僕にとって、4回時には実験に明け暮れるだろうから、その大学3回生の夏休みは実質最後の夏休み。 何かありそうな期待は妄想のまま、ゼミの親友Bの家に集まって昼間から酒を飲みながら麻雀を打ち、何の生産性もない時間を古びたクーラーの生温い風の中で過ごす。 そんなある日の出来事だった。 この非生産的なイベン

      あまり付けなかったペンダントと無くしたボールペン