世論調査は「根拠」ではない。

日本でよくみられるのか、海外でもあるのかはわからないけど、世論調査の結果をつきつけて、少数派側の意見は間違っているとか、少数派側の意見であり続けることは恥ずかしいものという主張の根拠にしようとする日本人は多いと思う。ただし、世論調査の結果にまどわされず、自分なりに考えることが重要だ。

たとえば、憲法改正の賛否を問う世論調査で、賛成派より反対派が多い結果が出たと仮定した場合、賛成派の意見は間違っているとか、賛成派側の立場であることは恥ずかしいものだとする根拠に、その世論調査を使用しようとする者がいる。

しかし、世論調査は、対象とする人の属性や地域によって、同じ質問でも結果が変わることがあることはもとより、そもそも世論調査は、あくまでも調査対象の人の範囲内の民意が現れたものに過ぎず、それを根拠にして、賛成派に論理的・理論的な主張の間違いがあるなどとすることはできない。

世論調査は、いってみれば価値観の集合を数値化したものでしかないので、世論調査の結果を根拠に、今回でいえば賛成派の意見や立場を否定することは、ただの"価値観の押しつけ"にしかならない。

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