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田舎の牧場に就職した話③

私の就職した会社は、前にも書いたようにとても薄給で、拘束時間は長く、いわゆるブラック気味のところが多々ありました。

それでも私は3年間、とても楽しく、仕事に打込み、経験を積むことが出来ました。
今回はその理由を書いて行きたいと思います。

田舎の牧場と言っても様々なものがありますが、私の勤めていたのは観光牧場で、動物たちを飼育していたり、乳製品を加工していたり、お土産品を販売していたり、レストランを営業していたり...
そこには多岐にわたる仕事が存在していました。

私の担当は経理ですが、レストランの人手が足りなくて、ジンギスカンの肉を配膳しにレストランに応援に行ったり、繁忙期には駐車場整理に出たり、挙げればきりがないほど色々な業務を経験させていただきました。

その一つ一つに、理想の社会人になるためのヒントが点在していた気がします。

私は、会計を勉強していた頃から、ひたすら数字や会計法規と睨めっこする仕事には、やりがいという面でイマイチ魅力に欠けると考えていたので、半分は経理作業をして、もう半分は外に出てお客様や動物たち、自然とふれあうような牧場での仕事自体は、とてもやりがいがありました。

季節によって、そういった経理外での仕事の内容は大きく変わりました。
冬になれば雪かきをし、初夏になれば草を刈り、お客様をもてなして、動物の世話をする。

それらは四季や動植物を含む、自然を相手にする仕事であって、PC画面や決算書からは得られない温かさや厳しさを感じられるものでした。

経験出来ることのジャンルが幅広く、そこから得られる情報の解釈、理解にもまた、人によって幅や深みが無限に存在しているような、そんな気がしていましたし、それがすごく好きで、今でもそれは間違いではなかったな、と思います。

夕陽のさす牧場の寮で、外を眺めて吸う煙草は美味しかったし、レストラン部門や販売部門から、とても美味しい食材の差し入れなんかもいただきました。
動物たちはかわいい(特に羊)し、自然は色々な興味関心を湧き立てます。

そんな、動物的な幸せを沢山感じられたことが、良い労働条件でなくても働き続けられた理由だと思います。

思い出していたら、外で煙草が吸いたくなってきました。

次回は、牧場勤務時代、本職の経理,総務で学んだことなどを書きたいと思います。


書きたいことを書きたいように書いているので、それでも読んでくれた方がいれば大変嬉しいです🙇‍♂️
ありがとうございます。

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