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先生だったときの自分のもがきの歴史③【4年ぶりの担任/涙した修了式】#660

おはようございます。

8/17 子どもたちを朝送り届けて仕事をはじめる、そんな当たり前の日常がようやく返ってきました。何にも思わなかったそんな日に感謝できるようになったのは、自宅隔離の20日間があったからですね。幸せの沸点が下がるとそれだけ毎日が豊かに過ごせるので、そういうことも大事ですね。 おこめさんです。


昨日、一昨日に引き続き、ぼくの先生時代のもがきや葛藤を書いていきます。

自分の弱さと向き合い、こうして記事に書くことができるようになったのは

コーチングと出会うことで自己受容の大切さを感じられたからです。

そして、そういう弱さを持つぼくみたいな現役先生に少しでも寄り添い力になりたいって思うからです。


ということで、今日も最後まで読んでいただけると嬉しいです。


これまでの記事はこちら↓


おこめさん→10年の公立中学校勤務を経て独立。公立学校を外側から支えるために、オンライン塾を設立・運営。子ども~大人までを対象としたライフビジョンコーチとしても活動。半年の育休を取得した朝活大好き2児のパパ

▼6年目 はじめての異動

5年間初任からお世話になっていた学校を離れ、はじめての異動です

校則や学校行事などどれくらいのものが違っているのか

全くわかっていなくて、異動初日ははじめてのことに慣れるのに精一杯でした。

まず学校の規模が前任校と全然違っていて、全クラス9クラス→27クラスになりました(1学年9クラス)

その関係で授業を教えるのも1学年でよくなり、授業づくりにあてる時間はかなり余裕がありそうな感じを受けました。

理科部会での話し合いで、ぼくは1年生6クラスを担当することになりました。(週3時間×6=18時間)

そして、異動したての本年度も1年生に副担として配属されることになりました。


6年目の一年間はとにかくいろんな先生方のやり方を見て学んでいく一年でした。

1学年9クラスもあるので、同じ行事についての話し合いも9通りのやり方があって、それぞれの担任の先生の個性が現れます。

先生が先頭を突っ走るようなやり方もあれば
子どもたち同士をつなぐことを大事にされる先生
子どもたちに語りかけるようにされていた先生

いろいろなやり方を見させていただきました。

ここらへんから、ようやく自分もまた担任として過ごしてみたいって思うようになっていました。(担任を羨ましいと思う自分がいました)


さらにたくさんの先生が集まるこの学校では、授業作りに関してもたくさんの刺激を受けることができました。

学校全体としては60人あまりの先生がいたので、授業についてもそれだけのバリエーションがあるわけです。

とにかく空いている時間はいろんな先生の授業を見学させてもらい、それぞれの良さを自分の授業に取り入れようとしていました。


こうして、わずかに芽生えていた 

”先生としての自信”

これが授業作りについて学び、研究し、実践することでより確かなものへと成長していきました。

6年目の3学期には、市内の初任者の先生方に向けての「師範授業」を委員会から指名していただき、ぼくの授業を見てもらうことが初任者研修になるという光栄なことも体験させていただきました。

こうして少しずつ授業づくりを中心として先生という仕事の楽しさに再び目覚めていくのでした。


また、もう一つ自分の中で燃えていたことが

生徒会活動 でした。

生徒たちが主体的に運営していく組織づくりを考えそれまで3年間本部役員を担当させてもらっていたぼくは、生徒会を受け持つことへの自信も芽生えていました。

そして、この学校での分掌も前回と同じ生徒会となりました。(本部役員とともに文化祭や体育祭、委員会活動の運営をしていく役割)


ただ、この学校にはこの学校のやり方があり、

自分がそれまで培ってきた自治的な生徒会運営の形は

ほとんど役に立たないような状況でした。
(効率的な運営が重視され、先生が決めたことをミスなく行動に移すことを求められるのが生徒会役員 そんな印象を受けました)

そして、そんな状況を変えていくことにも難しさを感じ、生徒会については少し自重するようになりました。(モヤモヤがなくなっていたわけではありませんが)


そんな形で6年目は過ぎていきました。

▼7年目

久しぶりの担任復帰がこの年です。

1年目、2年目に経験したことを最後に4年もの間空いていた担任としての教員生活が始まります。

9クラスもある学年なので、

基本的に担任が決めていくというよりは学年で話し合って決めていくことが多かったです。(こういう形は担任経験が少ない先生はありがたい)

・ロッカー、靴箱のシールの順番

・置き勉していい教科書一覧

・終礼の進め方

・掃除の仕方

その他いろいろなことが細かく決まっていき、まずはその流れに沿って準備していけばいいんだっていう安心感を覚えました。(ただ、ベテランの先生はこういうやり方が合わないって人もいるかもしれません)


そんな中、ぼくがこの一年で大事にしたいなって思っていたのは

生徒会でできなくなった”自治的な組織作り”でした。

自分たちのクラスのことを自分たちで決める

誰かに決められたことや押し付けられたことではなく

あくまでも自分たちが主体的に


そういうクラスを作りたくって

先生としての基本方針として

「想 信 創」

の3つの言葉を掲げることにしました。

こうした担任としての方針 みたいなことも 1年目、2年目のときにはきちんと言語化できていなかったなって思います。
(こういう形で子どもたちに提示するやり方も他の先生がしているのを見て学びました)


自分たちで作っていくクラスにおいて

ぼくたち先生があらかじめ準備しておく必要性がどれくらいあるのか


そんなことを疑問に思い始めました。


つまり、さっきありがたいって書いていた ロッカーのシールの順番や掃除のやり方 などなど

こういうことも本当は子どもたちが考えてそれを形にしていった方がいいんじゃないかなって思ったのです。


ということで、ロッカーのシールなどもつけず、あえてほとんど何も準備することなく 始業式を迎えることにしました。


朝登校してきた子どもたちは教室に入るなり戸惑います。

自分の席がどこなのか、ロッカーはどこか

それすら書かれていないからです。
(でもこういう状況でどこに誰と座るのかっていうのもこのときしか見れないことかなって思ってました)


こうしてみんなが集まったタイミングで、まずはじめにロッカーの場所決め、最初の席順 そういったことを話し合いで決めていきました。(最終的には多数決)


こんな形で細かいこと一つ一つを子どもたちに投げかけ、考えながらクラスを作っていきました。

担任として経験する久しぶりの体育祭も文化祭も

やっぱり副担として経験する行事のどれよりも充実した時間を過ごさせてもらいました。

文化祭前には ちゃんと歌の練習をしない男子VSちゃんとやってほしい女子

のあるあるの衝突もありました。(このときはどうしようかと内心ビクビクしてましたが)


そんなことも乗り越えつつ、だんだんとクラスの解散の日が迫ってきました。

正直、このクラスへの思い入れは並々ならぬものがあって、(4年ぶりの担任)お別れするのが辛かったです。

最後の最後まで自分勝手に過ごす男子に手を焼いてはいましたが、

それでもみんなを思いやれるいいクラスになったと思います。


最後の修了式の日


子どもたちからサプライズがありました。

一番手を焼いた男子が廊下に立っていて(最後の最後まで面倒かけるやつだな・・とか思っていたら)

急に肩を組まれて、雑談をはじめます。

「先生、ありがとうな」

そんな話だった気がします。

「急にどうしたんよ、早く教室行かな、みんな待ってるし」

みたいに返しても、

「まぁまぁもうちょっと話そうや」

ときて

これは足止め係をしてるなって感じました。

少しそういうやりとりに付き合ってから教室に向かいました。


すると黒板一面にぼくへのメッセージが書かれていました。

これを見た瞬間にワッと涙が出そうになりましたが、ここではまだこらえました。

次に「目をつぶって」と言われ目をつぶると

子どもたちから全身をタッチされて、何事かと思って目をあけると

一人ずつからぼくへのメッセージがかかれた付箋が全身に貼られていたのです。(この発想はどこからくるのか)

極めつけは子どもたちが考えたオリジナルソングを全員で歌ってくれました。(放課後にクラスでこっそり集まって練習していたそうです)

こんなの泣くに決まってます。

めちゃめちゃ泣いちゃいました。


ぼくもぼくでクラスのみんなの1年間をまとめた動画を作っていたのですが、そんなサプライズ以上の破壊力がありました。

最後の最後までみんなの様子を写真に収めていましたが、それもまた最後なんだ・・とか思うと泣けてきて。

自分の中で史上最高に幸せな日でした。

▼おわりに

ということで、今日のラストはハッピーエンド的な感じでした。

しかし、まだまだぼくの教員人生は波乱万丈あります。

明日の記事はおそらく最後になります。

できるだけ正直に書いていきたいと思っています。


もしよかったら明日ものぞいてくれると嬉しいです。


今日もここまで読んでくださってありがとうございました。


#教員 #教員人生 #自分のありのままを #寄り添う #コーチング #今わたしにできること #毎日更新  

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