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【Album】光のカタチ/光と影まとめ

こんにちは。
今回のnote記事は、前回に引き続き、オッカールのInstagramで投稿している写真シリーズ「光のカタチと影のカタチ」の総集編です。
この写真シリーズは全6編からなりますが、前回は「影のカタチ」にあたるVol.1~Vol.3を振り返りましたので、今回は「光のカタチ」にあたるVol.4~Vol.6を振り返ります。その後、「光のカタチと影のカタチ」について私の思いを書いて締めくくります。
前回の記事はこちらです。

では、ご覧ください!

Vol.4 一刻(ひととき)のカタチ

ここからは、「光のカタチ」になります。
この写真は、Vol.3と同じく岩手県盛岡の岩山公園展望台で撮った写真。先ほどのVol.3は展望台の屋上から撮った写真で、こちらは展望台への階段の途中で撮影した。夕刻になり、光が低く、斜めの角度で差していたので、光が建物の壁にさしかかり、このようなカタチが見られた。
光が低くなるにつれ、光と、光を遮る構造物の位置関係が変わり、カタチは変わっていったり、薄れていったりする。夕刻は陽が傾くのが速いので、その変化のスピードが速い。ちょっと経つともう違うカタチになる。だからこそ、「一刻のカタチ」なのである。




Vol.5 空からつながる






これは、関西国際空港のターミナルビルの、どこかは忘れたが床に映った、窓越しの光を写した写真である。窓枠によって切り取られて床に映る白い光のカタチが面白い。そう思ってカメラを向けて写真にした。
特に1枚目は、光を切り取っている窓自体が床に反射して写っているのが面白い。1枚の写真で、光が頭上の窓に切り取られているという、種明かしまで完結した。種明かしがされることで、光が空からこの床まで伸びてつながっていることが感じられる1枚になった。
光には、天高き空とのつながりを感じさせる性質があることを、光は空から地上に伸びる線的なモノであることを、この写真を振り返りながら感じた。そして、この写真を撮った場所が、光だけでなく人にとっても「空の玄関口」である空港であるというのがまた面白い。


Vol.6 Line and Block, by Light









これは、とある駅のホームに上る階段で撮影したものである。私は、このホームを発つ列車に乗ろうと早めにこの階段を上っていたのだが、階段を上り、斜め上から階段を見下ろすと、階段に光が一直線に差していることに気が付いた。これだけでも面白いのだが、少し動くと、階段に差す光の輪郭が変わった。最初に見つけたときは、光の帯は、輪郭も直線であった。しかし、少し角度を変えると、まっすぐな光ではあるが、光の帯の輪郭がデコボコになった。光が、反射する(階段の)1段1段ごとに折れて見えるのだ。さらに、階段の上に上がり、階段に対して垂直に向いて見下ろすと、1段1段ごとにブロック型の白い四角形が斜めにズレて並ぶのが見えた。階段の下側から見ても、また違った形に見える。詳しくは、写真をご覧いただきたい。
同じ一筋の光を見ていても、見る角度によって、直線に見えたりブロックの羅列のような形に見えたりと形を変えるのが非常に面白く、階段の上から下から、またいろいろな角度から、階段に差す一筋の光を撮影した。レタッチにおいては、光が一筋だけ鮮明に差していることを強調した。
もう一度言う。本当に、これらの写真は同じ光を捉えたものである。

「光のカタチと影のカタチ」について

まずは、Instagramの各投稿にもつけた説明文から始めます。

「光のカタチ」これは、面白い形をした白い光を捉えたものである。白い光が、影によってくり抜かれたかのように、もしくは切り取られたかのように、面白い形で残っている。そんな光景を捉えた。
「影のカタチ」これは、面白い形をした影を捉えたものである。黒い影が、光によってくり抜かれたかのように、もしくは浮かび上がったかのように、面白い形で映っている。そんな光景を捉えた。

オッカールのInstagram(@okkarr_pg)より

「光のカタチ」と「影のカタチ」は私にとって対になる概念です。「光のカタチ」は、影になっているところに残る、光が当たっている部分の形(白い残像)がおもしろくて、「影のカタチ」は、光が当たっているところで、一部分だけ影ができている、影の形(黒い影絵)がおもしろいということです。
ただ、「対になる概念」とはいいましたが、「表裏一体の関係」ともいえるんです。影(陰)の中に光が差すことで「光のカタチ」ができ、光に照らされた場所で光の一部だけが影になることで「影のカタチ」ができている。つまり、どちらのカタチも、光と影の両方がなければできず、この両方がある場所でできるのです。そして、「〇のカタチ」というのは、そこで光の方に注目するか、影(陰)の方に注目するかという違いに過ぎないともいえるのです。だから、「光のカタチと影のカタチ」というのはコインの裏表のような話だとも思うのです。
世界の当たり前のことを、難しく語ってみました。ただ、私たちの過ごす世界にありふれている「光のカタチと影のカタチ」を、誰も気に留めていないだろうに、見つける度に気に留めるのは、写真を撮り続けてきたからです。周囲の光を活用し、光の影響にうまく対処することは、どんな写真を撮る際にも重要です。光と向き合いながら風景写真や街の写真を撮り続けているうちに、光や影の存在に敏感になっていきました。どちらを見つけても、その向きに光が存在することがまず意識されます。「光のカタチ」を見つければ、その光の「上流」にある光を通す窓や隙間を探してまた面白い光景に出会うことがありますし、「影のカタチ」を見つければ、光を遮る物体に意識が向きます。そこから、いい写真が生まれていくと思うんです。

以上で、「光のカタチと影のカタチ」の総集編を締めくくります。
このような写真シリーズを今後も定期的に創作する予定ですので、よろしくお願いします。
ご覧いただき、ありがとうございました。

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