【Album】AGFAPHOTOのレンズ付きフィルム
【Album】AGFAPHOTOのインスタントカメラ
こんにちは。
何回か前の記事で、レンズ付きフィルム(「インスタントカメラ」や「使いきりカメラ」と呼ばれていることもある)の定番、「写ルンです」で撮った作例を紹介しました。今回は「写ルンです」に続いて、AGFAPHOTO版「写ルンです」的な、AGFAPHOTOのレンズ付きフィルム、「LeBox Flash カラーネガ ワンタイム 27枚撮り」で撮った作例を紹介したいと思います。
LeBoxについて
まず、LeBoxはこんなカメラです。
私は普段はデジタルカメラでの撮影をしており、フィルムに関してはあまり知識がありません。そのため、AGFAPHOTOについて解説することはできないのですが、レンズ付きフィルム・LeBoxについては、ちょっとネットサーフィンして特徴をサクッとですがリサーチしてから使いました。
LeBoxに関するレビュー記事や、比較対象になり得るレンズ付きフィルムである「写ルンです」やFunsaver(Kodak)、イルフォカラー(ILFORD)などとの比較記事を何となく調べる中で何となく見えてきたことは、このAGFAPHOTOが作るレンズ付きフィルム・Leboxは他メーカのレンズ付きフィルムよりも彩度が高く出る傾向があり、特に赤や青の発色が特徴的であるだろうということです。そこで、LeBoxを使うときは、「写ルンです」やKodakのFunsaverといったレンズ付きフィルムとの違いを意識して撮影しました(一部、意識せずに撮ったような写真もありますが…)。そのため、青色や赤色といった、鮮やかな色をもつ被写体が少し多くなっていると思います。
では、少ない枚数ですが、ご覧ください。
お写真
Ⅰ. 桜
この2枚は、桜が主題ではありますが、LeBoxの特徴を生かせるように、赤いコーンが並んでいるところで、青空も入れて撮ってみました。赤と青が白っぽくならずにきれいに発色しているのがレンズ付きフィルムとしては優秀だと思います。桜も、散り際で若干花が赤っぽくなっていたことが功を奏したのか、繊細な赤(ピンク)みを反映した発色になっています。桜の写りが、ただ白っぽい色で写るのではなく、少し赤(ピンク)みのある発色で写っているのが、個人的には感動モノで、このフィルム、すごいと思う。色写りの良さが、心に響く景色にしている。
この写真も、このフィルムのすごさを表していると思います。この写真の上部は桜の木の上部で、陰になっており、影の黒で色写りが失われたり、色がうまく写りにくい(フィルムでなく、デジタルで撮ってもそうだろう)はずなのに、桜の花たちも、背景の青空も、きれいに写っている。フィルムでここまで全体のディテールがきれいに写るというイメージは、個人的にはあまりなかったです。
この下の写真は、桜がきれいでどうしても撮りたくなった風景を撮りました。「LeBoxの特徴は赤(と青)である」という意識があったので、ただ桜を撮るだけではあまりLeBoxの特徴を生かせていないことになる。そこでで、赤ちょうちんと赤い灯篭を入れて撮りました。
この写真を撮ったときは曇っていました。曇り空は灰色か白色で、桜も白色であるため、曇り空の下で桜を撮ると、桜の白が曇りの白に同化して桜が際立たないということが起こりがちです。しかし、このフィルムは桜を個性的な色味で写しています。そのため、このような問題はありません。
あと3枚、載せます。
数値設定やあとからレタッチすることが難しいレンズ付きフィルムは、青空が若干白飛びしがちなイメージがありましたが、これらの作例たちは、青空の輝度が高くなりすぎず、青空の青が濃く鮮やかに写っていることが印象的です。桜の白も、白飛びして一様な真っ白になるのではなく、細かな色のディテールが割とちゃんと出ています。現像の加減もあるかもしれませんが、「写ルンです」よりも写りがいいと思います。
思ったよりも桜の色の発色がよく、先述したようにただ白い色ではなく、少し赤みを持った色合いになっているので、桜がどこか懐かしさや繊細さ、風情を感じさせるような雰囲気で風景の中にaるのがとても印象的です。桜の季節にはぴったりのレンズ付きフィルムでした。
Ⅱ. 春の庭と植物たち
ここでは、「Ⅰ. 桜」で撮った桜の写真以外の春の花たちや春の庭の風景の作例を紹介したいと思います。なかなかいい写りです。
やっぱり、色の乗りがよい…。色の乗りがよい….。
発色の良さ、特に赤と青の写りがここでも印象的です。
Ⅲ. seaside
↑この写真、水面の青がはっきり発色していると同時に、水に映る雲の白も鮮明に、しかし繊細なざらつきは込みで写せていて、素晴らしい。
Ⅳ. morning sunlight
ISO400だから、さすがに光を撮ると白飛びするな….
あっ、でも窓を通した光の白の輪郭はボヤボヤになっていない。白飛びしすぎると直線の輪郭がぼやぼやになりそうだけど、そうなっていないところを見るとやはりいいフィルムなのだろう。
写真たちをふりかえって
ということで、LeBoxで撮った27枚の中から特に印象的な作例を紹介させていただきました。何度もいいますが、やはり青と赤の発色が、彩度高めでくっきりと出てくる傾向にあると、確かに思います。特に、白い光の影響で若干輝度が高く発色しそうな空の青色が、晴天下でも濃く色が出ているのが特徴的だと思います。
また、桜や花の、一色ではありつつわずかな階調の違いがあるグラデーションが、きれいに描写されているのが、使ってみて初めて気づいた特徴です。特に桜は、デジタルでうまく撮れなかったときよりもうまく色が出ていると思います。私はフィルムについては詳しくない、という前置きをした上で言いますと、このレンズ付きフィルム、結構ハイスペックなのでは?と思います。ここで挙げた作例の、青空や桜の撮って出しでの発色は、デジタル撮って出しでも、私の実力ではなかなか得られないと考えます。
このLeBox、今買うと4,000円ほどするみたいです(ヨドバシ、ビックカメラのオンラインでは)。写ルンですと27枚撮り、ISO400、レンズ付きフィルムといったところは共通していますが、2倍の値段です。KodakのFunsaverと比べても1,000円強高価ということになり、気軽な買い物とは言い難い。しかし、この写りの良さは、一度は体験してみる価値はあると思います。フィルムを始めようとしている人や、フィルムカメラでがっつりフィルム撮影をするほどではないけど、写ルンですにはハマっているような人には、ぜひおすすめしたいです。
ということで、長いレビューになりましたが、このAGFAPHTOのレンズ付きフィルム・LeBoxでの体験は感動モノでした。この記事を機に興味を持っていただけると幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
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