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交遊抄 あとがき(postscript)

本日の日経新聞、最終頁の「交遊抄」に、取り上げていただきました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB145TG0U3A211C2000000/

本来は、功成り名を遂げた経済人が寄稿するものであり、まだ道半ばのナッジ株式会社の創業者としては、しっかりと結果を出してからとも思いましたが、スタートアップにとっては、存在を知っていただくことそのものが、提携や採用にもプラスになるため、泥臭く名前を売るという気持ちでFintech協会 会長の立場でお受けすることとしました。

一方で、交遊抄は「学生時代の友人や恩師らとの個人的な交友関係を語る」という趣旨でもあり、どなたにお願いしようか迷いました。

というのも、学生時代の友人はもちろん、駆け出しのころにお仕事をご一緒した方々の多くと、いまも公私を通じてお付き合いがあり、お世話になっているからである。

幻の三兄弟記事

そのような中で、記事の冒頭にもあるように「私の人生を大きく変えてくれるきっかけを与え、いまも連続起業家として友人としてお付き合いが深い」佐藤輝英さんにお願いしました。

とはいえ、当初は同じサイバーキャッシュで、技術面を中心に多くのことを教えてくださった石谷 伊左奈さんも交えた三兄弟として、記事を構想していました。
ただ、500字という紙面の大きさもあり、苦渋の決断で佐藤さんのみにご登場いただくこととしました。とはいえ、もう1人の兄である石谷さんとビジネスの父についても感謝を伝えたく、このあとがきを執筆させていただきます。

シリアルアントレプレナーの兄


私はいまでは連続起業家と名乗っていますが、彼と知り合った学生時代には起業をしようという想いは薄く、企業参謀という軍師的な立ち位置が自分には向いていると考えていました。

実際に、同じゼミで卒論も一緒に書いた岩谷直幸さんは、卒業後はマッキンゼーに入社し、いまでは同社の日本代表になっています。
(彼にお願いしようかなとも思ったのですが、一昨年に「マッキンゼー岩谷」という「あだ名を実現した」エピソードでHENNGEの小椋さんの交遊抄に登場したばかりでもあったので。とはいえ、同じく新卒マッキンゼーでその後家業を継いだ中原晋司さんや青井堅さんを交えたご縁は、また別の機会に)

とはいえ、サイバーキャッシュの立ち上げに関わり、その後 事業責任者・上場後は代表取締役として、「責任を取れる清々しさ」を実感し、いまでは参謀よりも「自ら事業を創り出す」ことこそが自分の天職だと感じています。

佐藤さんからは「君の人生を狂わせてしまって申し訳ない」と、いまでもよく言われるのですが、良い方に変えてくれたという笑顔で感謝しかありません!

同じ2004年に上場を果たした前後は、友人として其々の仕事に邁進していたのですが、2012年のVeritrans Indonesia立ち上げをきっかけにアジア展開を共同で行い、香港上場やその後の「ナッジ創業」などの挑戦時にも相談に支えていただきました。
(インドネシアでの合弁を共同で立ち上げたRyuさんや tokopedia共同創業者のLeonWilliamとのエピソードも別で書きたいですね。ジェネシア 鈴木さんとの回想も交えて)

Beyond Comfortable Zoneという人生を歩むことになったのも、苦しい決断でも常に明るい彼の背中を見ていたのが大きいのかもしれません。

ビジネスの父

一方で、この三兄弟をテーマにしようとしたのは、その父ともいえる北尾さんにも触れたかったからです。
(実際に、佐藤さんが交遊抄に寄稿されたときは、「2人の父」というタイトルで北尾さんとのエピソードを語っていました)

今回の記事では、以下のような書き方しかできなかったのですが、米国CyberCash破綻時の北尾さんのご決断が、いまの経営者としての私の原点であるのは間違いなく、その後の抜擢も含めて素晴らしい機会をいただいたことは、感謝をしてもしきれるものではありません。

翌年の佐藤さんの起業にあわせ、日本法人の責任者を託してもらった直後に米国の親会社が破綻した。ただ合弁企業からの支援もあり、3年後の2004年にともに20代で上場を果たした。

このときのエピソードは、話し出すと1時間でも2時間でも話せてしまうのですが、以下の「お金チップス」さんの取材で赤裸々にお話しているので、ご興味がある方は、ぜひご覧いただきたいのですが、TAMチームの重要性を学ぶとともに、若手に機会を与えようという北尾さんの想いが、いまでも伝ってきます。彼こそが私にとってのビジネスの父であり、永遠の目標でもあります。

北尾(吉孝)さんに「日本もたたみますか」とご相談しました。すると2つ質問されまして、1つは「eコマースの時代は本当に来るのか?」。当時は、楽天市場はすでにあったものの一般的には全く普及していない。そんな状況でしたが、必ず時代は変わるという確信があったので「来ます」と答えました。もう1つ、「頑張っとるか?」と聞かれ、寝ずに頑張っている話をしたら、「そうか。もうちょいやるか」と事業継続だけでなく、増資もしていただきました。それまでにすでに10億円近くを使い果たしていたので、北尾さんの後押しはとても救いになりました。

https://okanechips.mei-kyu.com/kurokike/6888/

あとがきの「あとがき」

あとがきを書き始めると、あの方にもお世話になったなとか、「彼との出会いがなければいまの自分はないな!」という人々ばかりで、本当に人に恵まれている人生だなと思っています。
(若い頃はもちろんですが、ナッジを立ち上げてからも、日々素敵な出会いの連続です)

もうひとりの恩師であるDigital Garageの林さんや、ビジネスやFintech協会でお世話になっている皆様はもちろんですが、小中学校の同級生や後輩、高校や大学の先輩や同級生など、少しづつ書き溜めていきたいなと思います。

本当は100回くらい寄稿機会があれば、100人ご紹介できるのですが、他の方々も、苦渋の決断でお一人にされているのだと思います。

出会いとご縁に感謝しつつ、益々頑張ろうという想いを強くしました!!
このような機会をいただいた日経新聞さんにも、改めて感謝申し上げます!

ナッジでは、いま第二の創業として、経営幹部を担っていただくCOO・CFOに加え、30歳前後の方々を強く募集しています!
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沖田 貴史
2024年1月22日

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