見えない敵と戦い

全国的にコロナウイルスによる緊急事態宣言が解除されて行き、やがて自粛要請の全面的解除が発表される。都市部では段階的に解除の範囲を広げ、一見してコロナの恐怖から解放される。

果たしてそうなるか?

我々、人類はコロナウイルスを認知し知ってしまった。この事実は変わらない。また、特効薬も無い。
予防に関しても確実な情報は未だ少なく、末端の我々が自己防衛する他の手段が無い。昨今の状況を鑑みると、インフルエンザと同様に人類とコロナウイルスとの共存を考えなくてはならないのか。 そのような状況の中、外出、遠出の予定も出てくるだろう。県外への不用意な外出は極力避けるべきとの意見も今後、無くなる事は無いと思われる。

では聞こう。

例えば会社員であるあなた。
県外への出張、国外への出張を会社から要請された時、断る事は出来るのか。断った場合あなたの会社での地位はどうなるか。断らなかった場合に現地で感染し、家族の元に帰ったらどうなるか。

例えば自営業であるあなた。
自粛緩和が進みこのまま通常通りに営業してお客が戻ってくるか。そもそも通常通りに営業出来るのか。完全に自粛要請以前の時間、体制に戻り営業して店舗等でクラスターが発生したら。または「我こそは保菌者だ。」と、嫌がらせを受けたらどうなるか。

例えば公務員であるあなた。
来るもの拒む事が出来ない状況で精神を保てるか。
罵詈雑言を言われ、国や自治体がどれだけ「あなたを」守ってくれるのか。声をあげられない状況下にあって、何を軸に前を向き続けるのか。

例えば専業主婦(主夫)であるあなた。
子供が、パートナーが以前と変わらず通学、出勤し、以前と変わらずに帰ってくる。駅には電車には人が溢れ週末にでもなれば買い物客で溢れるスーパーやショッピングセンター(モール)。
手洗い、うがいの励行を促すしかないこの状況でどこまで自粛生活の続きを行えるか。

ここまで書けば聡明な皆様であればお分かりだろう。確実なものは何もない。この状況で何が出来るか。我々人間に出来る事はこのコロナ騒動を正しく恐れ、これまで以上に知り、平和な日常を送る事くらいしかないのだ。

これまで対応に当たって頂いた、自粛要請に協力して頂いた全ての方々に感謝し、尊敬し出来る事を出来る範囲で各々が日々を暮らしていく。
そんな事しか出来ないちっぽけな我々の日常にこそ、これから先の未来を作るヒントが隠されているのかもしれない。

最後にこれだけは言っておきたい。
コロナに感染した人が悪いのではない。
コロナを憎んで人を憎まず。
家庭を築いている方は是非、家庭を大切に。
ひとりで生きている方は是非、あなたの周りにいるあなたに関わる全ての人を大切に。

我々、日本人のこれまで培って来た
尊敬と感謝を忘れずに生きていきたい。

そう、我々であれば出来るはずだ。

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