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そうだふれあい民俗館行こう

博物館は、過去から受け継いだ資料や情報を、展示を通して公開し、人びとと知的な刺激や楽しみを分かち合い、その結果、資料から新たな価値を創造し、社会の知的財産の増進に寄与する。

文部科学省

 過去を学べば未来につながる。というわけで、伊是名村が誇る民俗館には楽しい&面白いものがたっぷりあります。おそらく村民一通っているであろう私が、ふれあい民族館の魅力をプレゼンいたします。


 ちなみに入り口で大人200円・小人100円の入館料を支払いますが、チケットなどは無く名簿に名前を記入します。名簿は観光客ばかりなので、ちらほら村民である私の名前があるのはちょっと恥ずかしい。何回来るねんみたいな。いや何度でも来ますけど!

手始めは手作りの壁
 始まるとすぐに珊瑚を埋め込んだ壁がお出迎え。村営の博物館だからこその手作り感。ほっこりします。

プリントかと思いきや埋め込んである。当たると痛そう。

生活に関わる道具たち

 展示のスタートは昔のミシンやタイプライターなど。そのあとどうしてだか故人のお骨を入れる厨子甕(ずしがめ)の展示が挟まったあと、水瓶、鍋、火鉢と生活に必要なものが続きます。
 こちらの展示物のほとんどは寄贈されたもののようで、一部には住所と名前が記載されています。
 あつ森で言うとフータに寄贈品を託すという感じでしょうか。ちなみに区画整理から資金繰りが厳しくて進んでいません。※あつ森の話

水瓶多すぎて蚤の市みたいになってる。
住所と名前がしっかりと。一応ぼかしておきます。

歴史的に貴重な品々

 次のエリアには歴史的にも価値の高いものを展示。なんと言っても目玉は村でも大きな伝統行事、公事晴明祭(クージシーミー)に使用される尚家の紋章が入った琉球漆器。そのほか島内3箇所にある土地神、土帝君(トートク)のレプリカなどもこちらで見られます。

 そのほか展示の中間地点にある存在感抜群の看板には手書きの説明書きが。内容としては銘苅家文書(めかるけもんじょ)なるものがあり、その内容について少し触れています。
 古文書の内容も気になりますが、むしろこの看板自体が古文書のような威圧感を醸し出しています。

否が応でも目に入る。
神職が乗っていた籠。ギリギリ原型を留めています。

最後は産業系

 脱穀機や農具、かつて伊是名で養蚕(ようさん)が行われていたころ使われていた道具などが展示されていました。子どもに繭から布になる過程を説明すると、ちょっと衝撃を受けた様子で

-「じゃあ今来てる服も!?」

-う〜ん…それは違うんだよね〜

という流れでググりながらじっくり説明する羽目に。きちんと説明するためにはあらかじめ学ぶべきだと痛感した出来事でした。

機織り機などもあります。

 ちなみに、養蚕してたってことはカイコが今もどこかで大量繁殖しているのでは…?と気になって調べてみたところ、カイコは品種改良された家畜で、逃げない・飛べない・自然繁殖しないため、野生では生きられない種類なのだそうです。ホッ。

個人的イチオシは「南極の石」

黄色に変色して見えにくいので直して欲しい。

 伊是名村仲田区出身の方が南極から持ち帰ったという石が展示されていて、個人的にはこれがイチオシ。
 南の小さな島で生まれた方が、地球上で一番寒い場所を目指し、旅をして、この大きな石を持ち帰って来たんだなぁ…。この石もたくさんの旅を経てここへやって来たんだと思うと、感慨深いものがあります。
 中にはガーネットなどが少し入っているそうで、うっすらと赤い筋が見えます。暗いしよく見えないんだけど…。

劣化が進んでいるものもありました

 博物館は過去の人たちが生きてきた証を詰め込んだ素晴らしい場所だと思います。展示物されているひとつひとつの道具が昔は確かに使われていたもので、当時の人たちはそれを使い毎日を生きていました。そんなたくさんの展示物をじっくり眺めていると、当時の息づかいが聞こえてくるようです。

 展示物には劣化が進んで壊れていまいそうなものもあり、一度壊れてしまうと復元できない貴重なものがあるかもしれません。もしそうなったときのために、何度も見て覚えてくことで、確かにそれが存在していたことを次世代に伝えることができるのではないでしょうか。

みんなで通おう民俗館

 最近は土日も開館しているのでお休みの日に家族でも行けちゃいます。夏はエアコンが効いていて涼めるのに、人もほぼいないから静かでオススメ。 
 伊是名島の歴史を知って、今後も応援する意味でぜひ島内外の皆さま行ってみませんか。

やっぱり達筆。

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