見出し画像

プラットフォーム協同組合

農業を志して沖縄に移住して今年で20年という節目をむかえた。沖縄に来る前に思い描いていた、仲間と出荷グループを作って「自分たちが作った作物は自分たちで販売する」という直接流通は、「沖縄畑人くらぶ」というブランディングで、地域のスーパーなどでもコーナーを作っていただけるほどに成長致した。
この20年という時間の中で、たくさんの取り組みにも挑戦し続けている。
異業種の方々と繋がり、食で地域を元気にする「やんばる畑人プロジェクト」、「6次産業化」、「新規就農支援」、そして「on the farm」。
一見するとあちこちに手を出しているように見えるが、私の夢は20年前に沖縄に移住を決めた時から、ブレることなく「専業農家として、その土地で豊かに暮らす」ということだけ。
シンプルだけど、その目標に向かって進めば、進むほどいろいろな問題にぶつかってきた。そこで出した答えが、一つの問題をそれだけを見て解決していくのではなく、複雑に絡み合った問題をどうやって総合的に解決していくか?というものだった。
=イコール「第一次産業を軸とした豊かな地域創り」という答えにいきついた。
地元の産物を知り、食し、豊かに暮らすことが、自分たちの暮らす地域の豊かさを再発見することに繋がり、そこにプライドが生まれる。そのプライドこそが「豊かな地域やんばる」のブランドとなり、その暮らしに触れたくて、体験したく、食べてみたくて、世界中から人が集まり観光産業へと発展していくと思っている。
全てのことがらの基盤が「第一次産業」であり、その中の農業を担う者として、これからも今を満足することなく、周りを巻き込みながら新しいことに挑戦し続けていきたい。

今のいちばんの挑戦は、自分たちの活動をたくさんの方々に知ってもらい、仲間になってもらうこと、農業で言えば「自分たちの作る野菜などを食べてくれるファンをつくる」です。この10数年間は、農家の仲間を増やし、そこに賛同してくれる料理人さんと連携をするという「繋がり」の構築を目指し走り続けてきた。ここに食べてくれる方々、訪れてくれる方々がしっかりと「繋がる」ことで、一方通行な取り組みから、循環型の取り組みに変わっていく。
そんな中、「FiNANCiE(フィナンシエ)」という、みんなが繋がって、一緒に問題を解決したり、新しいことを始めたりする参加型のコミュニティサービスに出会った。クラウドファンディング2.0と言われていて、今までのクラウドファンディングは、皆さんからの支援を得て、返礼品でお返しをして完結するというものだが、このクラウドファンディング2.0は、資金的な支援の変わりに、トークン(ポイント)を保有することができるため、資金提供者と資金調達者の双方にメリットがある進化したものだった。
「まさにこれだ!」と思った。投資的要素もあるが、みんなで出資をしてみんなでプロジェクトを立ち上げ、みんなで問題解決をして進んでいく協同組合そのものだと思った。「もしかしたらトークンは地域通貨的役割を担うかも」、「たくさんの人が集まればたくさんのスキルが集まりコミュニティ内で問題が解決できるかも」などなどアイデアが溢れでる。

新しく出たものは、いつだって懐疑的な意見も多く、そしてまだまだこれからいろいろな問題が出てきて、後退して、そして解決して進んでいく。
株式会社だってはじめはみんな詐欺のようなものだと言われてたらしい。
いろいろなものが解決されて、安心材料が揃ってからスタートを切るのもいいかもしれないが、私は飛びついた。
そして、FiNANCiEさんの協力のもと、農業からの地方創生の「畑人3.0」というこのプロジェクトは国内初の事例となった。
さぁ、ここからは未知の世界への挑戦だ!わくわく感が止まらない!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?