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県よろず支援拠点チーフコーディネーター 上地 哲氏に聞く

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令和 2 年 4 月 21 日(火曜日)琉球新報 経済 5 面掲載

中小企業支援
業種問わず資金支援を

 -中小企業が置かれている状況は。
 「リーマン・ショックや東日本大震災でも大変な思いをしたが、それ以上の状況だ。マーケットを外に求めても、世界中に感染が広がる中で行き場がない。県内企業のほとんどが中小、小規模であり、一握りの大企業では県経済を支えることはできない。中小、小規模事業者こそが県経済を支えているという意識を持って県や国、行政が支援してほしい」
 -支援策の課題は。
 「行政が支援策を次々と出しているが、手続きや書類の煩雑さがあり、遅れている。中小企業セーフティネット資金も、当初は創業1年未満は受けられないなどのハードルがあった。若干改善されたが、国の雇用調整助成金などでも膨大な資料を作成しなければならず、コストや労力がかかる。さらには、情報が届いていないと感じている。国には新聞やテレビ、ラジオを通して、支援策の広報を積極的にしてほしい」
 -借り入れとなることへの懸念は。
 「借金はこれ以上増やしたくないという企業は多い。ただ、買い手が戻ってくるのか見通せない状況の中で、1円でも多く現金を持っておくことが必要だと考える。その上で、国や県は1~2年、5年後を含めてさらなる支援を考えないといけない」
 -行政への提言を。
 「金融機関や行政は業種を問わず、貸し付けや融資、雇用の助成金を含めて支援してほしい。何より大事なのは命で、命を支えているのは生活だ。例えば風俗事業者であっても納税者であり、従業員を抱えている。その方々に金融機関や役所が断ると支援がなくなる。コロナの感染拡大は災害と同様だとの認識で、中小、小規模事業者への支援策を展開して欲しい」
(聞き手 池田哲平)

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