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No.749 ぽとぽとと落としたものを拾いたい

私にとって60代最後の年の大晦日になりました。10代最後となった1972年の大晦日は、徹夜をして10代最後の年を祝い、また、惜別としました。今年は、何を?

2022年は長女が母親になった嬉しい年でした。その長男が生まれた2日後に、ロシアがウクライナに侵攻し紛争の弊害が世界に及び今も続く悲しい年でもありました。

私個人としては、2020年12月に仲間入りしたnoteが何とか続けられた年であったこと、そのノートのコメント欄を今年になって初めて使えるようになり、noteメイトと心を通わせることが出来るようになったことが「老いの遊み」の扉を押し広げ、また、活力を与えられ、大変ありがたいことと思っています。交信たまわった方々、ページを訪ねてくださった方々に心からお礼を申し上げます。

noteは、研究者や芸術家、政治家や宗教家ほか、その道の専門家たちだけでなく、市井にあって研鑽を積み精進され一能一芸に秀でた「大人版、博士ちゃん!」ともいうべき意気盛んな人々の発表の場であり、日々の喜怒哀楽や雑感をエッセイとして綴ったり、また独りごちの場としても表白したりできる、とても得難く、大変幅広い創作交流のページです。
「世の中には、こんなにすごい人たちが大勢いたんだなぁ!」
と「驚き」と「感激」と「感動」の「三嘆至極note」です。

このページを通して、国の内外に発信が可能となり、お目にかかったことのない異郷の地に住まわれている方々とも作品を通しての交流が可能となりました。個を越えて多くの知友を得られた喜び、交信できる幸せは、経験したことのない新時代の恩恵だと思います。そんな心の窓を与えて下さったnote先駆者と運営スタッフの皆さまに感謝の誠をささげます。

 詩人・茨木のり子さん(1926年~2006年)の「十二月のうた」(1965年、初出)を掲げて60代最後の年を振り返り、次の年代を迎える契機にしたいと思います。

十二月のうた
熊はもう眠りました
栗鼠もうつらうつら
土も樹木も
大きな休息に入りました
                                                     
ふっと
思い出したように
声のない 子守唄
それは粉雪 ぼたん雪
                                                    
師も走る
などと言って
人間だけが息つくひまなく
動きまわり
                                                     
忙しさとひきかえに
大切なものを
ぽとぽとと 落としてゆきます

読んでくださった皆さまに何度もお礼を申し上げます。
有り難うございました!

※画像は、クリエイター・あやねえさんの、タイトル「【ながいも】楽しく穏やかな大晦日を過ごせる幸せ。」をかたじけなくしました。老若男女うちそろって楽しむ風情に、こちらの体も揺れてきます。おかげさまで、最終ページが賑やかになりました。お礼を申します。