No.1048 あわれ、秋風よ…。
秋刀魚もここまでみごとに描かれれば、本望でしょう。そんな気がします。
今から8年前の秋の記事だったのですが、道東沖の海水温上昇や外国船の北太平洋での「先取り」の故に、サンマは記録的不漁でした。浜値でさえ前年(2014年=平成26年)の1,5倍だということでした。こんなにも前から、不漁続きだったのですね。
ちょっと気になって、サンマのことを調べてみたら、
1958年(昭和33年)、私が5歳の頃、秋刀魚の漁獲高は約57万トンでした。
1990年代(平成の初め)に台湾や韓国がサンマ漁に参入し始めました。
2000年以降の漁獲高は約20万トン~30万トン。40年で半減です。
2013年(平成25年)には中国もサンマ漁に参入し秋刀魚が不漁となります。
2019年(令和元年)の漁獲高は約5万トンでした。60年前の10分の1です。
2022年(令和4年)の漁獲高は、何と1万8000トンを切ったそうです。
2023年(今年)の漁獲高は、昨年と同じく1万8000トンを見込んでいるそう ですが、65年前の30分の1にまで大幅に激減していたのです。
厳しい現実でした。えらい変わりようでした。海洋環境の変化と各国の沖合漁業の進出が大きな痛手となり、秋刀魚の不漁が続く状況を見てみれば、サンマの値段が高止まりしているのは、至極道理なことのように思われます。
秋刀魚の記事や画像だけを肴に、一杯やるしかなくないのでしょうか?
あわれ、秋風よ…。
※画像は、クリエイター・青柳 千さんの秋刀魚の1葉です。その説明に、「東北から届いた秋刀魚です。 脂がのって大変美味しゅうございました。」とありました。秋刀魚の良い匂いが漂って来そうです。うまそ!
お礼申し上げます。