京都 若き日の恋人の肩 2
二、冬の終わり
植物園に着いたのは太陽がサンキストオレンジに変わるころ
ぎりぎりに入園すれば、周りに人はほとんどいない
木立は黒衣の哲学者
無言のことばを紡ぐ
囁く枯葉
冬芽の気品
土の独り言
広い植物園のなかをふたりの足跡で綴じてゆく
歩けばついてくる
植物の気配
待つ者たちの慎み深さ
やがて黒衣の哲学者たちは抱き合う恋人となって昏れてゆく
我らもまた昏れてゆく
全ての影が綴じられ、ひとつになる
日没
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?
二、冬の終わり
植物園に着いたのは太陽がサンキストオレンジに変わるころ
ぎりぎりに入園すれば、周りに人はほとんどいない
木立は黒衣の哲学者
無言のことばを紡ぐ
囁く枯葉
冬芽の気品
土の独り言
広い植物園のなかをふたりの足跡で綴じてゆく
歩けばついてくる
植物の気配
待つ者たちの慎み深さ
やがて黒衣の哲学者たちは抱き合う恋人となって昏れてゆく
我らもまた昏れてゆく
全ての影が綴じられ、ひとつになる
日没
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?