49.三題噺「ミッドナイト、交通機関、ナーバス」
私は駅のホームであくびをした。
今日は晴れてくれて嬉しい。朝の風が気持ちい。
電車に乗ると気持ちい冷房が私を歓迎してくれた。
あれ、あの姿って……。
なんだか猫背だけど大丈夫かな?
「おはよー。同クラちゃん。通学の交通機関電車だったんだね」
「あ、先輩だ。うふふ。おはようございます」
なんか様子が変?
と思ったら同クラちゃんの顔を見てびっくり。
「どうしたの!? 隈がすごいけど……」
「読書してたら徹夜しちゃって……。いつも寝よう寝ようと思っているんですけど、やめられないんですよね……」
体調が悪いんじゃなくてよかった。
「授業中寝ちゃわないといいね」
「そうなんですよね。昼のミッドナイトは特に眠くなるのでそこが山場です……」
「昼のミッドナイトって?」
「あ、私の頭の中で勝手に言ってるだけで、お昼ご飯のあとのことです」
「ああ〜。わかるわかる!」
「……すみません。私が作った造語で混乱させちゃって……」
「……? 全然大丈夫だよ!」
「で、でもっ、でもでも……」
寝不足の同クラちゃんはナーバスになりがちなのかもしれない。それに、頭が回っていない。
「もうっ! 私が大丈夫って言ったら大丈夫なの!」
私は同クラちゃんのほっぺたを両手で挟んだ。
同クラちゃんむにっとした顔できょとん。
かなり遅れてから「うひゃっ!」とびっくりした。
「わかった? 先輩の言うこと、聞けるよね? 聞き分けのないイケナイ子じゃないよね?」
「えへ。えへ」
同クラちゃんは放心状態でとデレデレ笑った。
すごくイケナイ顔をしてる。
「え、同クラちゃん? 大丈夫?」
同クラちゃんが寝不足で壊れちゃった……。
「すみません、すみません、すみません!!」
正気に戻ったあと、同クラちゃんはものすごい勢いで何度も謝ってきた。
私が頭を撫でて励ましたら、また同クラちゃんは壊れてしまった……。
作者です。
三題噺を書きました。
題目の選定は以下のサイトを使用させていただきました。
⤵︎
ランダム単語ガチャ
https://tango-gacha.com
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?