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【夏休み】映画を0.5倍速で鑑賞してみた


映画を2倍速で観る人間もいる、この時代に、

映画を0.5倍速で観てみました。


プロローグ


あの映画はイマイチだった、この映画はヤバかった、と一緒に語り合っていた友人が、1.5倍速で映画を観ているとわかったときの衝撃を忘れることができません。

大量のコンテンツを、サブスクで手軽に楽しめる現代人には、映画を一本一本丁寧に観てる暇など無いというのです。

別に否定をすることもありませんが、気持ちの悪い風潮です。そんな人たちが、趣味は映画鑑賞などとほざいているのなら考えものです。

このような風潮に対するアンチテーゼ的な実験として、再生速度を落とし映画を鑑賞することにしました。



実験の条件

Netflixでは下の写真のように、0.5倍速〜1.5倍速まで選ぶことができます。今回は、最低の0.5倍速を選びます。


鑑賞した作品は、『ブライトバーン/恐怖の拡散者』です。選んだ理由は、

・Netflixで鑑賞可能である
・観てみたかったが、期待していない作品である
(実験用にテキトーに観るのにちょうどよさそう)
・上映時間90分と短めの作品である

といったところです。


実験を本当に行った証拠として、開始時刻と終了時刻、そしてストップウォッチのスクショを撮ること。

多くの実験結果を得るため、前半は「字幕版」で、後半は「日本語吹き替え版」で鑑賞すること。

トイレ以外の理由で鑑賞を止めないこと。


実験スタート

開始時刻

ホラー系の映画ということで、深夜に視聴開始(やめておけばよかった)。

90分程の映画だが、0.5倍速で観るため、およそ3時間の超大作となる。

ストップウォッチ
終了時刻



実験結果・感想

【序盤】

・やはり映像と音声に違和感がある(特に音声)。

・常に何かが起こる前の煽りの演出のように見える。

・ホラー系映画なので、突然おどかすような演出があるが、それらは一切怖くない


【中盤】

・映像と音声の違和感はほとんど無くなる。

・どのシーンも尺が長すぎることには慣れない。

・すごく退屈に感じる。

・日本語吹き替えに切り替えたことで、セリフを意味として捉えようとするからこそ、その異常性は一気に増す

グロいシーンも長く映されるのがしんどい


【終盤】

・普通に映画の内容が面白くない。
→0.5倍速で観ているという意識は弱まり、少し映画の内容に集中できている。

・恐らく当倍速で観るよりも、キャラクターや作品自体に対する愛着が湧く(唯一と言っていいメリット)。

・ここにきて演技に独特の気だるさを感じ始める。


・終盤になり、映像の展開が早くなることで、スローモーションで観ていることがより強調される。

・映像に酔い始め、頭痛を催す(恐らく夜が深すぎることも関係する)。

・ラスト10分頃(0.5倍のためラスト20分)、経験したことのない睡魔に襲われる。

・やっと終わったという強い達成感を味わう。



【感想】

そこそこの拷問であった。

この映画の展開が、早めであったことが救いだったが、さすがに退屈に感じた。

観る人、観る作品によっては、心身に異常をきたし得る危ない鑑賞方法だと思う。

今回は企画的に鑑賞したこともあり、0.5倍速で観ているんだ、という余計な意識が常に存在し、作品そのものと真に向きえなかった。反対に再生速度を上げて観る場合でも、共通するような違和感があるはずだ。やはり再生速度をいじって鑑賞することは、製作者への冒涜である。


映画は当倍速で観なければ、真の面白さは体験できないと考える。


そして最後に、こんな実験は、テスト期間にすることではない。




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