見出し画像

影響力の武器(ロバート・B. チャルディーニ)を読んで

【感想】
なんとなくそういうものだよね。を理論にしてくれている一冊。
もっと早くに出会えていれば企画書に幅が出たのになぁと後悔です。
広告業界など、人の心を扱うビジネスをする方は読んで損のない一冊かと思います。

お願いの仕方

理由を添えると頼み事がしやすくなる。
急いでるからコピー機を貸して欲しい。コピーをしたいからコピー機を貸して欲しい。意味不明な理由でも、
理由があるだけで効果は倍増する。

コントラストの原理

高価のものは良いものであり、割引は直前に行うことで差額にお得感を見出してしまう

差があるほど、人は麻痺する
高いものから安いもの
しょぼい物からいいもの
高いものから安い物

返報性の原理

すみませんは、これで終わりません。の意味
感謝と返報性は一つでセット
返報性の原理は、好き嫌いを超越する

募金の前に花を渡してしまうことで、募金を募ることができた

試供品は、返報性の原理。
使ってなくても、気に入ってなくても買ってしまう。何故なら借りを返したいと思うから。

譲歩の義務

チケットを買ってくれは断るが、その後のチョコバーは買ってしまう
2番目の頼み事はその絶対的な負荷ではなく、
1番目との相対的な負荷で判断される


但し、1番目の頼み事が法外でも信頼を失う
ある程度無茶な要求でも拒否したら断った責任を感じ、二番目を引き出したと、適切な交渉が出来たと満足感が得られる

コミットメントと一貫性

反故にされたのに、選択したが故に正当化されてしまう

人はとにかく考えたくない。
ある種の意思決定が拒否されそうになると、それを無理矢理にでも肯定したくなる

人は一貫性を持ちたがり、その自分を反故にしたくなくなる。

元気ですか?からの、寄付金。
小さな質問でYesを引き出し、選択させる
小さな要求にコミットメントさせることから始める

段階的要請法
小さな慈善へのコミットが大きな慈善、家の前の看板に置く事さえ了承することに繋がってしまう。
自分の選択への根拠を述べてしまい、コミットしてしまう
コミットメントは公表と努力(作業)と自分の意思の確認が必要
重要なのは、言葉で言わせ、紙に書き、それが人に渡る可能性(公表)を作ること
買わなくてもいい推薦文コンテストで、買いたくなる。
一度書いたり喋ったりコミットメントしてしまうと人は戻れなくなる

なぜチケットの電話が妙に繋がらないか?それは、
コミットメントを醸成させるためである

部族の洗礼、辛い経験を残り超えた先の場所は実際の価値より高く、盲信してしまう。
対価が多い洗礼は自分の意思であるという認識を希薄にしてしまう

外からの圧力、脅しは一過性。
自分で選択させ、宣誓させ、書かせることで、一貫性を守りたくなる意思が働く

有利な要件が無くなるどころか、不利になっても有効。
買う直前で割引を解除されても、買ってしまう。

一貫性を打破する方法は、もう一度全てを知った状態で同じ選択をするか?

エセ宗教の予言が外れたが、
一貫性の力で他者を口説いて多数派の社会的証明を獲ようとした

同調力

誰も不確実な中で何も起こさない。それを見合って、緊急ではないと判断してしまう。
事故の現場で大勢が居て、誰も駆けつけない。通報しない原理。
緊急時は誰かを指名しようというのは非常に大事、不確実性を軽減し、同調力を得られる

不確実性と類似性

人は、私の似ている人に同調する
自殺の記事で自殺が増える
しかも若者の自殺は若者の自殺を呼ぶ
ボクシングは殺人を呼ぶ。

好意

親しい人から頼みは断れない。
友人の名前を出す訪問販売が良い例。

好意形成の手法1
外見によるハロー効果
類似性、相手と共通点を見つける事。
お世辞は、有効な手法。
人は褒められることに弱い

接触と協同

接触回数によって、意思は増強する。
ただ、敵対関係もなお同じことになる
協同の同じ目的の作業で人は団結する
協同の強化が人の好意を生むので、詐欺師はチームメイトという言葉を使う

連合

良い出来事と悪い出来事を伝えた内容によって、
伝えた人にイメージがつく。
だからこそ良い出来事を伝える場面を強調すべき

良い車の隣は美女がいるのはそのイメージを連合させている。
マスタカードのロゴがあるショップの方が金を使う。
何故ならクレカによって手に入った良いことにそれが紐づくから

大ヒット曲のあとにラジオ局のコールサインを流すのも、結びつきを強める。
スポーツは代理戦争、これも自分の地元という連合が作られている。

ランチョンテクニック

食事をする相手が気になる。返報性の原理も働く

権威

人は逆らえない
医学博士と対談番組をしていた芸能人のクスリCmが売れた

権威は肩書と外見、大きさと服装。仕立ての良いスーツは大きな効果がある

高級車の権威の圧力
特に第三者的権威の推奨は効果がある

優秀なウェイターはアドバイスという返報性の原理と権威を作る、そして安い料理を勧めて誠実味を得る
権威の中でも信頼できる権威が大事

希少性

興味のなかったものにも、レアだからというだけで反応してしまう
獲得よりも損失の意思決定

会えないと思ったのに会えると幸福感倍増する

元々少ないのか。人気があって少なくなったのかによっても違いがある。
つまり競合があるとより希少性が高まる

希少性に惑わされないためには、
機能を買いたいのか所有したいのか?を自問自答する

すべての法則は情報氾濫社会の中で、意思決定の効率化のためにより効果的なものになりつつある


心理的リアクタンス

自由が制限されるとそれを撤廃しよう躍起になる。
イヤイヤ期はリアクタンス。反発する事で自由を手に入れようとしている。

リアクタンスのあるものに対して手に入れたいと思い、さらにそれを評価しリアクタンスを正当化しようとする
検閲が入ることによって逆に見たくなる、その前のものを正当化しようとする。間違っていて修正されたものでも、リアクタンスが働き信じてしまう。
歪んだ見識でもそれを制限されると正当だと思う

検閲に加えて独占的な情報も信頼し価値があると思ってしまう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?