
上場企業から学ぶバズったピッチスライド
YJキャピタル(ヤフーのベンチャーキャピタル)の大久保(@koheei_okubo)です。今回は、ピッチ資料で使える鉄板の図表をご紹介します。過去のツイッター投稿で反響の合ったものをダイジェスト版でまとめたものとなってます!バズったピッチスライドと言いつつ自己集計で恐れ多いです。独自のネーミングですが、たまねぎ図、ピラミッド図、ミルフィーユ図、ぐるぐる図、信長の野望図、その他参考になりそうな切り口を、ご紹介します!各項目のスライドの詳説リンク先のツイートに記載してます!その他、ピッチ資料に役立つIR資料全般は「プレゼンは魅せ方が鍵~資料作成に役立つIR資料~」、「【著名VCのピッチテンプレ集】YCombinator、SEQUOIA、First Round、500startups」にまとめておりますので、ご参照ください!
たまねぎ図
ピッチ資料において市場規模を伝えることがあると思います。その時登場するのがたまねぎ図です。ポイントは、輪の外側は大きな数字にしつつ、輪の内側は現実的な市場規模を推定できていることを可視化することです。また、輪っかを広げていく(TAMを拡大していく)成長戦略を述べられると説得力が増します!
【市場規模の”たまねぎ図🧅”】
— 大久保洸平🌶🧖♂️@YJキャピタル (@Koheei_Okubo) June 13, 2020
✍️
-一番外側の輪は○兆円規模のスケール
-フェルミ推定で独自に市場規模推定
-輪が拡大していく背景を記載
-複数市場で戦う場合は貝殻2つ
メルカリ、freee、ラクスル、ツクルバ社
(つづく)詳細
ブログ:https://t.co/Y3vRpSDF7R pic.twitter.com/aYBo9b5sUI
ピラミッド図
市場規模の説明、特にBtoB事業において出てくるのがピラミッド図です。ターゲットの企業規模、従業員規模等によってセグメントします。ポイントは、各セグメントの市場規模推定、自社が強いセグメントの可視化、他セグメントに進出するときのプロダクト戦略等を説明することです。
【市場規模の”ピラミッド図🛕”】
— 大久保洸平🌶🧖♂️@YJキャピタル (@Koheei_Okubo) June 14, 2020
✍️
-自社のターゲットとなるセグメントを定量的に可視化
-セグメントごとのプロダクト、セールスポイントわかりやすい
-セグメントごとに自社シェアを明示し伸び代を可視化
freee、SanSan、カオナビ、BASE社
(つづく)詳細
ブログ:https://t.co/XyAlxixXJV… pic.twitter.com/9fXD06a698
ミルフィーユ図
収益性をアピールするときに登場するのがミルフィーユ図です。SaaSなどのストック型売上のビジネスモデルの安定性を可視化するときに多用されます。ポイントはストック型が積み上がっていくことを視覚的に可視化することです。
収益性を示すミルフィーユ図🍰
— 大久保洸平🌶🧖♂️@YJキャピタル (@Koheei_Okubo) May 18, 2020
-ミルフィーユ図?
-可視化の仕方?
-ネガティブチャーン?
-SaaS以外も適用可能?
と言った方は(続く)もご覧ください✍️
※成長可能性に関する説明資料より
BASE、スペースマーケット、メドレー、チャットワーク
ブログ:https://t.co/MPHBl87eOx
(続く) スライド詳細 pic.twitter.com/apiwJSivVT
グルグル図
成長戦略を話すときに登場するのがグルグル図です。成長の正のスパイラル、ネットワーク効果といった参入障壁を説明するときにも有効的です。自社ビジネスモデルにおいて、このスパイラルを描ける仕組みを取り入れることは重要です。
【“成長グルグル図”の魅せ方📈】
— 大久保洸平🌶🧖♂️@YJキャピタル (@Koheei_Okubo) May 22, 2020
・成長の正のスパイラルを説明
→参入障壁構築を説明✍️
・ネットワーク効果、アルゴリズム強化等の説明📖
・数字が入ってると分かりやすさup🔢
メルカリ、ラクスル、ランサーズ、弁護士ドットコム社
ブログ:https://t.co/XsoO5aijhc
(続く) スライド毎のメモ pic.twitter.com/HqCWzh8cgk
会社沿革を説明~おまけ~
会社沿革を一枚のスライドでバシッと説明できるとカッコイイですね。数字等も用いながら魅せているスライドをまとめました。
【会社沿革説明のパターン🌈】
— 大久保洸平🌶🧖♂️@YJキャピタル (@Koheei_Okubo) May 25, 2020
勉強メモ🔑
-主要KPIの推移がインパクト大
-事業セグメント毎にレイヤー分け
-主要イベント(TVCMやリリース)
-複数サービスの開始タイミング
-資金調達の推移
参考社
グノシー、UUUM、BASE、イード社
ブログ:https://t.co/IhoF3ZHsXH
(続く)詳細 pic.twitter.com/CrtbmWA86n
タイミングを説明~おまけ~
事業の成功要因の重要な要素でタイミングというものがあります。PEST等マクロの変化に根差した説明スライドをまとめてます。
参入タイミングを魅せるスライド⏳
— 大久保洸平🌶🧖♂️@YJキャピタル (@Koheei_Okubo) May 19, 2020
マクロ環境(PESTのP=規制)の変化に根差した追い風の説明📖
※成長可能性に関する説明資料より
チームスピリット、マネーフォワード、スマレジ、フリー社
ブログ:https://t.co/Yur69jVCse
(続く) スライド毎のメモ pic.twitter.com/48rx2tb9p4
【参入タイミングの魅せ方🌊】
— 大久保洸平🌶🧖♂️@YJキャピタル (@Koheei_Okubo) June 3, 2020
PESTの法改正以外の、
E(経済)やS(社会)をもとにした説明🕵️♀️
ポイント🔑
-国の統計情報は有用(人口動態、世帯所得やジニ係数等)
-独自アンケートを駆使🗒
-時系列で変化を可視化📈
フリー、ランサーズ、ジモティ、リンク社
ブログ:https://t.co/Yur69jVCse
(続く)詳細 pic.twitter.com/rnsQd9bRzZ
PMFを説明~おまけ~
プロダクトの提供価値を定量的に伝いたいシーンは多々あると思います。ここでは多種多様な方法で価値提供できていることを示すスライドをまとめてます。
【PMF(導入効果)を魅せるスライド】
— 大久保洸平🌶🧖♂️@YJキャピタル (@Koheei_Okubo) May 20, 2020
-価格・時間等の重要指標の改善を
“定量的”に示していて分かりやすい💡
※成長可能性に関する説明資料より
マネーフォワード、カオナビ、リンク、ギフティ、メドレー社
ブログ:https://t.co/ceKIZOVTqu
(続く) スライド毎のメモ pic.twitter.com/hMEfkZFGH7
事業の因数分解~おまけ~
相手に事業の構造をわかりやすく説明できるのが”因数分解図”です。因数分解することで、成長戦略の打ち手もわかりやすく説明できます。
【売上の因数分解と成長の魅せ方🔑】
— 大久保洸平🌶🧖♂️@YJキャピタル (@Koheei_Okubo) June 5, 2020
ポイント🔑
-売上の構造を可視化するのに因数分解は有用
-各構成要素の過去実績の伸びを定量面に加え、なぜ伸びたかを定性面で説明
-今後も各指標が伸びると伝えられたらbest📈
SanSan、freee、ラクスル社
ブログ: https://t.co/XsoO5aijhc
(続く)詳細 pic.twitter.com/vveEO8oHwo
【続・グロース戦略の因数分解🧮】
— 大久保洸平🌶🧖♂️@YJキャピタル (@Koheei_Okubo) June 6, 2020
✍️
-売上のみならず費用の因数分解をするとPLの全体像の改善が分かりより収益性が伝わる
-複数事業がある時は、それぞれの粗利率、構成比等の改善指標を記載すると全体像が伝わる
ツクルバ、ランサーズ、シフト社
ブログ: https://t.co/XsoO5aijhc
(続く)詳細 pic.twitter.com/FSlqvSxR4p
競合優位性を説明~おまけ~
競合優位性はある程度のステージになると定量的に説明したいですね。競合優位性のわかりやすい結果が市場シェアの数値です。自社プロダクトが強いセグメントを明示し、シェアの高さを魅せるのがうまいスライドをまとめてます。
競合優位性の示すシェアスライド📈
— 大久保洸平🌶🧖♂️@YJキャピタル (@Koheei_Okubo) May 17, 2020
独自の切り口でNo1シェアを説明👑
※成長可能性に関する説明資料より
SanSan社、フリー社、マネーフォワード社、カオナビ社
備忘録ブログ:https://t.co/nN7mCOpqYD
(続く) 各スライドメモ pic.twitter.com/h4h1YupBWz
信長の野望図~おまけ
事業戦略を語るときに、使えるのが信長の野望図です。市場をセグメンテーションし、どのセグメントを落としていくのかといった可視化のときに有効です。
【SFに見るSaaS成長シナリオ】
— 大久保洸平🌶🧖♂️@YJキャピタル (@Koheei_Okubo) April 17, 2019
2枚の図は成長戦略を語る上でめちゃわかりやすい!
○左図: 拡大戦略
エリア(where) × 業種(who) × 機能(what)
の3軸でのマス取り
○右図: 市場ポテンシャル
セグメント毎の市場規模と獲得シェアで可視化
下記、他にも学べる点多数!https://t.co/tm8w2cNzK0 pic.twitter.com/2WuzuZfvWr
最後に
ここまで見せ方についてまとめてきましたが、一番大事なのは事業をしっかり成長させることです。議論したい際はぜひ、私まで🌶
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