人生、せめぎ合う光と闇

ずっと人生が私に期待してくれていたのに
私はずっと人生に期待してばかり
そんなことになっているのかもと
気づき始めた頃にはもう
諦めたふりするしか
選択肢残ってなかった

生きづらい、とか、
どうせ移ろうからって
最後のひとしぼりを眺めながら
自分で太陽を沈ませて
この居場所はもとから暗く、
これからも光は射さないと決めつけていました
そのほうが楽だから

居心地の良いぬる暗い角にいながら
太陽を沈ませたのは自分だという
罪悪感を見て見ぬふりしても
心の鼓動が耳を痛いほど叩いてしまう

孤独に耳をすませばすますほど
沈ませたからには登らせることも
自分次第だ、という予感が
確かな心の音になって迫るのです、

そして私は
光と闇がせめぎ合う
逃げられない生命の最前線に
押し出されてしまいました

安心したくて固定化していた暗闇の境界線は
越えられない、消せない、抗いようもない。
そのはずだったのに
孤独の側から必死で築いた
不幸とあきらめの壁を
簡単に溶かして、なかったことにする光。

「できないからやりたくない」
うずたかく壁に積もったかつての諦めの感情が
堰を切ったように光のもとへ流れ溢れる
「もしできるんならやってみたい」

私は暗闇を見通した先の光のメッセージに
身を委ねてもいいのか、
委ねてみようか、
委ねてみたい、と

生命から叩き上がる正直な音律に
少しずつ少しずつ心のチューニングを合わせ始めたのです

時代を彩り前向きに動き続ける人々の
言言句句に触れる度、
後ろを向いて塞ぎ込んでいた
かつての自分と対話する。
今でも鮮明に当時の風景を捉え直しては
今という瞬間に全力で挑んでいきたい。

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