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【第1回/全6回】始まりは、食わず嫌いのウェルビーイング

自分のことを『幸せ』だと感じられる人は、業務パフォーマンスが高く、創造的で、組織全体にも良い影響をもらたすことが様々な調査でわかってきています。持続的な幸せの実現を目指す「ウェルビーイング」を、まずは研修で社内に取り入れることを2023年に実行しました。その様子を、第1期生として参加した企画部の八木由紀子さんと振り返りました。

今回のゲストは、丸安毛糸 企画部の八木由紀子さんです。

社長:
近年、「ウェルビーイング(well-being)」という言葉を聞く機会が増えてきたけど、八木さんはこの研修が始まる前から「ウェルビーイング」って知ってた?

八木:
言葉としては聞いたことある程度で、実際にちゃんと理解はしていませんでした。研修が始まる時点で、周りの友人に聞いても、「そんな研修やったことない」っていう人ばかりだったので、私自身完全に未知の領域でした。

社長:
私はずっと「ウェルビーイング」のことを誤解していたんだよね(苦笑)

ここ数年で、企業に提唱されるキーワードっていうか、コンセプトみたいなものが次から次へと世間を賑わせて、それに少し食傷気味だったんだよね。

例えば、「働き方改革」や「ライフタイムバリュー」など、それら自体に文句は無いんだけど、なんか企業の現場のことを本当に理解して提唱しているのか疑問に思ってしまうフシがあって…。

だから、この「ウェルビーイング」っていう概念も、「またなんか言ってるぞ…」って、疑心暗鬼になってたんだよね。
意味も理解しようとせずに(笑)

八木:
そうなんですね。
でも、そこからどうして研修をやろうと思うまでに至ったのですか?

社長:
とある勉強会に参加した時、今回研修講師を担当してくれた佐野先生と岡本先生に出会い、そこの懇親会の席でウェルビーイングの話になったのね。

私は、それまでの自分のウェルビーイングのイメージを正直に二人に話したら、佐野先生から、

「岡崎さん、それはちょっと違いますね。岡崎さんの思い描くウェルビーイングは、例えば、『好きな時に働くというような、身勝手な振る舞い』
のようなことを思い描いているフシがあります」って言われたの。

ウェルビーイングを食わず嫌いしていたことを回想する岡崎社長

社長:
さらに、「ウェルビーイング」の本質について、第一線で活躍するお二人からたくさん聞くことができて、私のウェルビーイングに対する間違った先入観も解くことができたし、本当の意味を知ることで、それまでとは反対に、今の丸安毛糸に取り入れたいことだって思うようになったわけ。

八木:
そんなことがあって、この研修をやろうと決められたんですね。

社長:
佐野先生は医師として健康や食のアドバイスをしてくださるようだし、岡本先生はウェルビーイングを長年専門とされて知識と経験が豊富。

この二人からもっともっと学びたいし、丸安毛糸のスタッフにもこれを学んでもらいたいと思って、社員研修にぜひ入っていただきたいとその場でお願いしたんです。


【このお二人に研修講師を担当していただきました!!】


ウェルビーイングな心と体のあり方の専門家

佐野 正行 先生

株式会社メディカル アンド ナレッジ カンパニー 代表取締役
一般社団法人 日本産業医協会 会長
ウエルネスマネジメント®︎協会 代表理事
一般社団法人 日本養生セルフケア®︎協会 代表理事
病気にならないためのオンラインクリニック 院長

名古屋大学医学部卒業。外科医として、国立がん研究センター中央病院、名古屋大学医学部附属病院などで、3000人以上の手術に携わり、がん治療、緩和医療を行う。医師として心身に大きな負担がかかる過酷な労働環境で働くことで、労働環境を整えることの大切さを実感し、心と体のあり方の専門家として活動を開始。コミュニケーション方法・ストレス対策・労働環境改善・生活習慣/食事/睡眠改善など、幸せに働くサポートをこれまで約6000人以上にアドバイスし、離職率・欠勤率低下、うつ休職者数低下、二次健診健診受診率低下、創造性3倍増加、生産性31%増加、売上37%増加など、企業や働く人のウエルネスマネジメントに大きく貢献。
自らも経営者として、経営の現場を深く理解し、一部上場企業から中小企業まで、約30社の産業医として活躍中。


ウェルビーイング (しあわせ) の専門家・実践家

岡本 直子 先生

オフィス・ルスリール代表
慶応大学大学院システムデザインマネジメント学科特任助教
(幸福学・幸福経営学 前野隆司研究室)
一般社団法人 日本養生セルフケア®協会 理事
ウエルネスマネジメント®協会 理事
ウェルビーイング女子大学主宰 (コミュニティ)
ウェルビーイングデザイン所属
日本マーケティング学会 学会員 (健康経営プロジェクト)

ウェルビーイング組織開発・人材育成コンサルタント。ウェルビーイングダイアログコーチ。
広告代理店にて多数のブランドコミュニケーションに関わりながら、女性初のゼネラルマネジャーとしてチームマネジメントに携わり、現職に至る。
現在は組織開発・人材育成コンサルタントとして「幸福学・ウェルビーイング」の考え方を基に、一人でも多くの人に、心身のウェルビーイングを感じて、しあわせな働き方・しあわせな組織づくりをサポートするために活動中。


「ウェルビーイング」とは、心身ともに良好な状態にあることを意味する概念で、「幸福」とも翻訳できます。さまざまな調査から、
『自分が幸せだと感じることのできる従業員』は、創造的で業務のパフォーマンスが高く、組織に良い影響をもたらすことが分かっています。

社長:
「ウェルビーイングとは?」って調べると、大体こんなことが書いてあって、「ハピネス」とは違うとも明言されているんだよね。

「ハピネス」は一時的な幸福感なんだけど、ウェルビーイングは持続する幸福感で、一瞬の幸せではなく幸せを持続させるにはどうしたらいいか?って考えていくと、じゃあ、食・空気・音・コミュニケーションとか色んな要素が絡んでくるんだよね。

八木:
「お客様に良い仕事を提供したい」って思ったとしても、自分の体調が悪かったり、社内の人間関係がギスギスしていたり、環境が不快だとパフォーマンスを発揮するって難しいですもんね。

そんな経緯がありまして、ウェルビーイング研修はスタートしました

社長:
そう。それで、そういった「持続する幸せを学ぶ」と言うテーマをもって、今期の初めにウェルビーイング研修を取り入れると宣言して、まずは、幹部メンバー中心に10人ぐらいを第1期として開催したっていうわけ。

八木:
そんな経緯があってこの研修が始まったのですね。

(​​第2回につづく(全6回))


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