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MUP WEEK8 「ブランディングスキル」

皆さん、こんにちは!ういんぐです。
今日もMUPカレッジで学んだ内容を、どんどんアウトプットしていきますよ!

今回の内容は「ブランディングスキル」についてです。

ブランディングという言葉、最近は耳にする機会も増えていると思います。
でも、ブランディングの本質を理解している人はごく少数ではないでしょうか。

「マーケティングの延長にあるのがブランディングでしょ?」なんて声も聞かれますが、全く別のものです!

今回のセッションを読んでいただければ、次の知識を得てもらうことができます。

【結論】商品を売りたいのであれば、商品を売るな!!
・ブランディングに対する正しい認識・理解。
・ライバル会社との差別化(これからの時代の生き残り戦略)。
・適正利益を確保する方法(適正な価格設定)。

さぁ、今日も学び狂っていきましょう!!

1.ブランディングとは

ブランディングがないと、どんなにしっかりしたサービスも、どんなに優れた商品も売れません。

例えば、美容師であっても、髪を切る相場は一定程度決まっています(QBハウスのように1,000円でカットできるところがあるわけですから)。
その中で、5,000円、10,000円…の料金を設定しようとすれば、他の美容院にはない「違い」を作りだすことが必要です。

ここにブランディングが隠されているわけです。

まずは、下の図でブランディングがどういうものかを理解しましょう。

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・マーケティング:特定の人に好きと伝える。
・広告:不特定の人に好きと伝える。
・PR(Public Relations):第三者に自分の代わりに好きと伝えてもらう。
・ブランディング:相手から好きと言わせる。

ずばり、ブランディングがあれば、マーケティングも、広告も、PRも一切必要ありません。

ブランディングを抜きに消費者に「好き」と伝えても、反応にはかなりのバラツキがあり、蓋を開けたら時間と経費の無駄使いだったというケースも多くあります。ブランディングがしっかりとできていれば、必要最小限のリソースで、相手から「好き」と言ってもらうことができ、より効率的・効果的な宣伝を行うことが可能になります。

2.なぜブランディングが重要なのか

突然ですが、ベンチャー企業の生存率をご存知でしょうか。なんと創業から5年後は15%10年後は6.3%20年後は0.3%と言われています。

どれだけ厳しい環境か、この数字を見れば分かっていただけると思いますが、一方で、順調な業績を上げ、生き残っている企業もあるわけです。
そういった企業には必ずブランディングがあります。

ブランディングがないと、下の図のように「競争の負のスパイラル」に陥ってしまいます。

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①ブランディングがないと「価格」でしかライバル企業と戦う術がなく、値下げの「価格競争」に突入します。
②一定の限界点まで値下げを行うと(利益が出なくなると)、今度は、配達料を無料にしたり、販促品をおまけで配布したり、「サービス競争」をはじめます。
③すると、サービスに付随する「自社コスト」が増えていきます。
④コスト増に伴い「利益率」が低下し続けます。
⑤利益水準を確保する為に、新たな「コスト削減」に踏み切ります。
⑥「PR費用の削減」にまで及ぶと、次第に自社・商品の認知度が下がっていきます。
⑦当然、マーケットシェアは低下する一方で、再び値下げを行うことになります。

これが、「競争の負のスパイラル」です。
体力を消耗し尽くした最後に待ち受けるのは倒産しかありません。
企業の生き残りの為に、ブランディングは欠かすことのできない重要な要素です。

3.ブランディングの種類

ビジネスのブランディングは次の4つに分類することができます。

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(1)コーポレートブランディング:会社の信頼につながるブランディング
(2)プロダクトブランディング:商品に関するブランディング
(2)マーケティングブランディング:どう広めるかのブランディング
(4)セールスブランディング:どう売るかのブランディング

順番に解説していきますね。

(1)コーポレートブランディング

コーポレートブランディングにおいて、競合を把握しても、絶対に競合を作ってはいけません。「自社は○○であるが、○○ではない」と明確に断言することが大事です。

例えば、皆さんがお馴染みのGoogleですが、Googleは何の企業かご存知ですか?
多くの人の印象にあるのが、自動運転や最先端の人工知能を駆使したウェブ技術の開発等、「テック企業」としてのイメージではないでしょうか。

しかしながら、Googleの売上げの90%は広告収入なんです。
つまり、Googleは紛れもなく「広告会社」であり、「テック企業」あくまで裏の顔です。

Googleは自社のことを「広告会社であるが、広告会社ではない」と明言しています。広告会社という表の顔を全面に出せば、他社との比較競争に巻き込まれてしまう為、独自の戦略をもっているというわけです。

(2)プロダクトブランディング

ここで少しワークショップをしましょう。
例えば、皆さんがシャングリラホテルのマネージャーだったらと仮定して考えてみてください。

【ワークショップ】
(現状把握):シャングリラホテルはカフェラテの販売をしようと考えています。
(数値事実):100人対象のデプス調査の結果、500円であればカフェラテを全員頼む。
(数値事実):1,500円は全員高すぎて誰も頼まないとの結果。
(数値事実):1杯のカフェラテを提供するのに人件費、仕入原価等全てを含め300円かかる。
Q.シャングリラホテルはこのカフェラテをいくらで売るべきでしょうか。

どんなビジネスをやるにせよ、避けて通れないのが「価格設定」です。
多くの企業が、事前アンケートやマーケットプライスを考慮して、最も購入可能性の高い(消費者ウケの良い)価格を設定したがりますが、この考え方で価格設定をすると確実に失敗します。

「ビジネスはいくら売上げたではなく、いくら残ったか」、利益を最大化する「適正価格」を把握することが極めて重要です。

下の図を見てください。

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この図でいうと、カフェラテの価格を1,000円に設定すれば、利益を最大化できることが分かります。繰り返しますが、売上げではなく、利益に着目することがポイントです。

この値決めフローをしっかりやらないと、なんとなく価格設定をして、なんとなく利益が残らなくて、気がつけば倒産…という最悪の事態に陥ってしまいます。

今回の例でいうと、プロダクトブランディングではカフェラテを1,000円で売ることを実践します。750円、500円の層は潔く切り捨てましょう。

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一方で、カフェラテを1,250円、1,500円で売ることについては「挑戦」として考えていく必要があります。
挑戦することはやっぱり大事ですし、ここにビジネスの面白さ、やりがいがあります。

世間の相場に価値はありません。いかに「付加価値」を提供して相場以上の利益を獲得するかという視点を忘れてはいけません。

世間の相場で500円のカフェラテを、シャングリラホテルで1,000円で提供しようと思うと、1,000円−500円=500円の付加価値を提供しなければなりません。
この付加価値をDo1→Do2→Do3と継続した取り組みを通じてステップアップさせることがビジネスであり、付加価値を付けることはブランディングの真髄です。

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また、店舗ビジネスにおいて価格を上げる為の付加価値は次の3つに分類できます。

①空間付加価値
店内のインテリアや雰囲気作りを行う。
②商品付加価値
美容院であれば使っているシャンプーを高級なものに変えたり、飲食店であれば食材の原価を上げたりする。
③サービス付加価値(エンターテイメント付加価値)
お客さまを喜ばせる、楽しませる為のサービスを行う。

この中で唯一無料でできるサービスは「③サービス付加価値」だけです。また、一番効果が上がりやすいことにも特徴があります。

美容院であれば、来店したお客様にシャンパンをサービスしたり、好みをアロマを焚いて気分を盛り上げたり...こういったエンターテイメント性をもたせることで、お客様がInstagram等のSNSで発信してくれたりといった集客効果を期待することができます。

(3)マーケティングブランディング

またまた質問ですが、皆さんはどうして100円のマクドナルドのコーヒーではなく、500円するスターバックスのコーヒーを飲みに行きますか?
スターバックスのブランドが好き、ステータス...色々な理由があるかと思いますが、今回はもっとビジネスの観点で見ていきましょう。

マクドナルドとスターバックスの違い、それは「フランチャイズ」か「直営」かということです。

フランチャイズであれば、商品価格は統一されている為、より多くの売上げを得ようとすると、「回転率」を上げるしか策がありません。回転率を上げるには席数を多く確保する必要があるので、多くの店舗が店舗面積を出来るだけ広くし、一人一人に与えられるスペースはごく限られた広さしかありません。マクドナルドは独自のノウハウがありますが、一般企業が同様のことをすると確実に失敗します。

一方で、スターバックスは全店が直営店です。だからこそ、儲けファーストではなく、顧客にゆっくりと過ごしてもらうことを優先できます。500円のコーヒーが売れるのは、こういった価値に消費者が共感しているからに他なりません。

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ブランディングを構成するものには、「フランチャイズ」や「直営」という構造的な要素があることも認識しておかなければなりません。

(4)セールスブランディング

ブランディングとは商品やサービス以外のもの(=付加価値)をPRすることです。よって、「商品を売りたければ、商品をPRしてはいけません」。

例えば、YAMAHAのピアノ教室を例に考えてみましょう。

YAMAHAは総合楽器メーカーであり、本来であればピアノを買ってもらうことがビジネスにおいて重要なはずです。

しかしながら、数百万円もするピアノをいきなり買ってくれとセールスしても、多くの消費者はあまりに高価過ぎてなかなか買ってくれません。
なので、まずはピアノに触れてもらう取っかかりを提供する為に、ピアノ教室を開いているわけです。

ピアノに触れ、興味を持ってもらえれば、いずれ消費者から「ピアノが欲しい」と言ってくるはず。これがYAMAHAのブランディングです。

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また、ABCクッキングも同様に、色々な調理器具を実際に使ってもらい、販売につなげることを意図して料理教室を開催していますね。

このように、商品を売る為には一歩手前の売り方のブランディングが必要になります。

美容院でも髪をカットすることを価値にしてはいけません。コーディネートの提案だったり、恋愛相談だったり、SNSの勉強会を開催してみたり...こういった付加価値をPRすることが大事で、髪を切るのはオマケ程度に考えなければなりません。

4.まとめ

皆さんいかがでしたでしょうか。
ブランディングスキルについて、理解を深めていただけましたか?

いよいよ、今回のセッションのまとめです!

・ブランディングがあれば、マーケティングも、広告も、PRも一切必要ない。より効率的・効果的に宣伝を行うことができる。
・ブランディングがあれば、適正な価格設定で最大の利益を得ることができる。その結果、企業存続につながる。
・世間の相場に価値はない。いかに付加価値を提供して相場以上の利益を獲得するかという視点をもつ。
・付加価値を提供するには、とにかくエンターテイメント力を上げ、お客様をワクワクさせる仕組みを作ることが大事。
・商品を売りたければ商品を売るな。まずは商品に付随する付加価値をPRすること。

現代社会はモノ余りの時代です。
類似商品が世に溢れ、モノが売れない中、消費者の目を引く為には商品・サービスに付随する「付加価値」を磨くことが大事です。

...ん?これはヒトにも共通していえることではないでしょうか。

特に、AI(人工知能)をはじめとする技術革新により、ヒトの存在意義が問われる時代がすぐそこまできています。

そんな中、最後まで生き残れるヒトは自分の付加価値を高め続けることができたヒトだけでしょう。

自己ブランディングの実現の為に、僕は今日も明日も、MUPカレッジで学び続けます!!

おわり。

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