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#76 ひとりっ子はかわいそうなのか?毒親育ちが思うこと

この記事では、

✓子供は複数人産まなきゃと思っている
✓ひとりっ子に否定的な考えを持っている
✓きょうだいがいないと子供が困る

と思っている方にとって、毒親育ちの私の考えが少しでも参考になったら嬉しいです。


ことの発端はママ友とのやり取り

先日のこと。私と同年代のママ友と話していたときに、ママ友が「きょうだいがいないとかわいそうだから、もう一人くらいは産まなきゃいけないのかな」と言っていました。

どうやら、ママ友自身にきょうだいがいるようで、自分の子供がひとりっ子になることに罪悪感を覚えていたようです。


きょうだいがいると良いとは限らない

毒親育ちの私は、きょうだいの存在が子供にとっていいこととは限らないと思っています。

きょうだいの良さは、成長過程で家庭内に子供が複数人いることで刺激になるというくらいです。血のつながりがあっても、相性の良し悪しで大人になってからの付き合い方は変わるし、きょうだいの有無で大きな影響はないんじゃないか、という判断です。

特に毒親育ちだと、きょうだいが毒親に加担しているので、あなたの真意が理解されることはなく、むしろ「親不孝者」などと攻撃されます。話をしたくても聞く耳を持ってもらえないので、きょうだいがいることで逆に不幸になることがあるのです。


大事なのは親が子育ての責任をまっとうできるのか

毒親の私がが親の立場になって、「親が子育ての責任をまっとうできれば、何をやってもいい」という発想が一番しっくりしています。

ぶっちゃけ、子供を何人持つのかを決めるのは夫婦の問題。うるさいのは外野なんですよね。「一人っ子はかわいそう」と言ってみたり、一人目を産んだら「二人目はまだか」と言ってきたり。彼らは自分の思ったことを言っただけ…というテンションかもしれませんが、当事者からすれば焦りの原因になることもあります。

それで複数人の子供を持って、大変な思いをするのは夫婦だけ。外野は無責任なので、夫婦で困っていても助けてくれるとは限りません。追い詰められてしまうことだってあります。

話を戻すと、親が子育ての責任をまっとうできるのか問題、毒親育ちの私は、「まっとうできる親は少ないんじゃないか」と後ろ向きな見方をしています。

親とはいえ人間なので、親になったら何でもパーフェクトでなければいけないと言うつもりも、それも求めようとも求められようとも思いません。けど、人ひとりを育てるのにはそれなりの覚悟が必要になるから、うかつに何人も子供を持たない方がいいんじゃないかという発想になります。

なぜなら、「子供のため」という名目をどこかのタイミングで使ってしまいそうな気がするから。毒親育ちがゆえに、自分が子供にとっての毒親になってしまうかもしれない恐怖がまだ残っているのかもしれません。

私は長女で、妹がいるのですが、両親ともに「下の子」だからか、幼い頃から家庭内で味方になってくれる人がひとりもいない環境でした。それを含めた結果、きょうだい差別もきょうだいびいき、親に「金食い虫」と言われたり、過小評価・人格否定されるのは日常茶飯事でした。こういった経験から、もし子供を複数人持ったら「逆差別するんじゃないか」という思いがあります。

なので、自分のキャパを越えない範囲で、親としての責任を果たしていくためには、個人的には子供一人が限界…という話。パートナーも同意しているので、外野に何を言われようとも関係ない、というスタンスを貫いていこうかなというところです。


毒親育ちが毒親にならず親の責任を果たすのに大切なこと

結局、毒親になるのは、毒親の人生設計が甘い、仕事やプライベートや子育てに追われて心身にゆとりが持てないからじゃないのか、と私は今のところ結論付けています。

かつて、「子育ては女性の仕事」と言われてきました。今の世の中でも、女性が家庭を守るべきみたいな風潮が根強く残っているとはいえ、理屈上それが絶対的な美徳ではないはずです。誰かの力を借りるにしても、自分の手で実現できることはやってみる価値があるわけで、諦めなければいけないことではないんじゃないか、と思うのです。

結婚して、子育てを始める時点で、人生を軌道修正することはたやすいことではありません。まずは、心身のゆとりを持つ体制にしていくこと、自分のやりたいことをやっていくことのふたつなんじゃないか。

毒親になる原因、その背景は人によって異なり、一概に言えるものではありますが、視野(視点)の狭さがあるんじゃないかと個人的に考えています。子供だけに注意を向けないようにするだけでも、毒親育ちが毒親になる可能性を低くできるんじゃないか、という仮説です。親としての「あるべき姿」は、固定概念で作り上げられたものにすぎません。それをみずからぶっ壊してもいいんじゃないか、というところです。


まとめ:きょうだいがいてもいなくてもいい

この記事では、

✓子供は複数人産まなきゃと思っている
✓ひとりっ子に否定的な考えを持っている
✓きょうだいがいないと子供が困る

について紹介しました。家族のあり方について悩んでいる方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

きょうだいがいて(もしくはいなくて)良かったのか良くなかったのか、決めるのは子供です。ですが、子供だって、自分が経験していないことに対して良し悪しを決めるという発想を持てるのか未知数だし、それを決めるとなってもたやすいことではありません。

子供には子供の事情があるのと同じく、大人にも大人の事情があります。子供から「きょうだいがいないの?」と聞かれたとしても、その理由をしっかりと伝えられるようにしておくのが親ができることではないでしょうか。

親として責任を果たす。言葉では簡単でも、体現は難しいでしょう。ですが、親でいること、大人でいることも悪いことばかりじゃないよと子供に思わせることができれば、手段は何でも良くて、カッコつけたり気取ったりしなくてもいいんじゃないかと思います。

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