【観劇感想】ミュージカル「明日への扉」2023 第2幕(2)
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姿を消したゆかりを探すダンススクールのみんな。
「ダメだ。どこにもいない。お姉さんも連絡が取れないって心配してる」と、時雄。
俊江の取り巻きの1人はゆかりがダンスのやりすぎで流産したことがあると話します。
「ひょっとしたらゆかりさん、3日後 病院じゃなくてオーディション会場に行っちゃうかも」
時雄が怒って、間に入ろうとした時。
「ゆかりのことを誤解しないで!」と、啓子がやってきます。
「ゆかりは知らなかったのよ。何も知らないまま、激しいレッスンを続けたの。夢を実現させたかったから。ゆかりは自分を責めた。小さな命を失ってしまったことを。だから誰にも頼らず、友達に背を向け。時雄さん、あなたにも甘えないで」
「ゆかり…」
時雄は再度、ゆかりを探しに向かいます。
「遥のドナーが誰なのか病院に聞いてみようよ」と、メンバーの1人が言います。
「そうよね。遥のドナーがゆかりさんじゃないことさえ確認できればいいんだから」
そういって、病院に向かおうとするみんなを止める俊江。
「命の重さは同じなんじゃないの? 遥さんでも、あなたでも私でも。例え私達の知らない人でも」
この俊江の言葉にみんなは黙ってしまいます。
そこへ、スポンサーの娘・麗香さんを伴って 大川先生がやってきます。
真弓は大川先生に最終オーディションの日にちを変えてほしいと頼みます。
しかし、大川先生は聞き入れません。
それどころか、麗香さんに『明日への扉』の主役をやらせると言い出します。
「君たちは受けても意味がないから、そのつもりでな!」という大川先生。
俊江はオーディションを受けないと、強い意志を貫きます。
真弓も大川先生から渡された、最終オーディションの台本が入った袋を「これ、お返しします!」とつきつけます。
大川先生の手に渡るより早く 麗香さんがそれを奪います。
「先生、どういうこと? 私にもくれたわよね。この封筒」という麗香さん。
そして、麗香さんも「他の主役をお探しになったら?」と 大川先生に言います。
「クソ!」と言って立ち去る大川先生。
「遥、ごめんね。ゆかり先輩、ごめんなさい」
真弓の申し訳ない気持ちがこのセリフから伝わってきました。
「真弓さん」
「俊江さん、ごめんなさい。私実は、オーディションの日のこと」
「真弓さん、弱さを恥じることない。人間って、きっとみんな弱いのよ。大切なのは前を向いて歩き出すこと。小さな1歩でも、自分を信じて歩き続けることなんじゃないかしら」と、励ます俊江。
俊江もみんなに謝り「もう一度やり直そうよ。みんなで」と言います。
こうしてまとまったみんなはゆかりを探しに向かいます。
ゆかりの夢の中。
夢の中でゆかりはハーミアを演じていました。
森の大王から森を汚した人間を倒すように言われ 剣を構えるゆかり。
「そう。私にとって森は命。命を守るためにおまえを倒す!」
ゆかりが向けた剣の先にいたのは、なんと遥!
捕らえられていた人間は遥でした。
「私にはできない! いやあーーっ!!」と叫んでゆかりは倒れこみます。
次の日の朝。
ゆかりを探していた時雄は倒れているゆかりを見つけて抱き起こします。
「時雄、人間て きっと生まれ変わることができるんだよね。何万人もの中からこの私が選ばれたの。顔も名前も知らない人。でもその人が生きたいって差しのべる手を、今力いっぱい握りしめたいって 心からそう思えるの」というゆかり。
そして「私を病院に連れて行って」と言います。
ゆかりはオーディションではなく、骨髄移植を選択するというラストでした。
最後に全員で「明日への扉」の合唱。
皆さんのハーモニーが素敵でした。
2幕ラスト。
遥がやってきて、ゆかりとしっかり抱き合う場面が印象的でした。
この場面の演出も変わっていなくてうれしかったです。
私個人の解釈ですが 遥は他の人からの骨髄提供で病気から回復したという解釈をしています。
一番最初に見た2001年、2002年公演では 2幕の最後に遥が登場しなかったので、遥のドナーがゆかりで ゆかりが病院に行く選択をして遥が助かったという解釈をしていました。
しかし、その後の公演で2幕ラストに遥が登場するようになったので ゆかりが遥のドナーという解釈は成り立たなくなるなあと思いました。
なので、病気が回復して ゆかりたちの前に出てこられるようになったのではないかなあという解釈をしています。
カーテンコール後、夏目雅子さんのお兄さんである小達さんのご挨拶、出演されている学生さんによる「Chain of love」の歌唱でしめくくられました。
最後に歌われた「Chain of love」で、またも泣いてしまいました。
素晴らしい公演をありがとうございました。
久しぶりに見ることができてうれしかったです。
次回、公演があるのであれば また見に行けたらいいなと思っています。
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