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映画感想文_湯道

正直なところ、ごりごりのコメディ映画かと思っていた。
ものすごく良い意味で、期待を裏切られた作品でした。
まずもってひとつ言えるのは、すごく温かくてすごく好きな映画。

instagramがもう一般的なものとなって、一周も二周も回って「昔ながら」の価値が再発見されたのはここ数年の話。
しかし、昔ながら=映え、であってもそれが必ずしも経済効果があるものではなく…
そして流行は本当に一過性のもので、注目をされた後にそれをどれだけ維持できるか、というのは経営努力だけでは如何ともし難い。
非常に難しい時代。。。

本作はそこまで昔ながら、というわけではないが、あえて昔ながらという言葉を使わせていただくと、
昔ながらの「人と人」のお話。

時代や世代が変われば人と人の関係性や文化や言葉は変わっていくもので、それ自体は社会の宿命なのだろう。
全てがそうと言うつもりは毛頭ないが、企業においては新しいモノや変化が脚光を浴びやすかったり、賞賛されやすかったりすることも少なくない。(気がする。)
人も文化も建物も商売も、変化していくことができなければ、時代に取り残されるし淘汰されていってしまう。
一方で、日本人の多くの人の心の中には、「変わらないモノの良さってあるよね」的な思想が未だ存在することだろう。
その考え方あっての「エモい」なのかなと。
私個人的には、映画なんてその権化だと思っていて、新しさを賞賛するよりも「古き良き」とか、あの頃のキラキラ、みたいなものを伝えたい作品がものすごく多い気がしている。

ああ不思議。
頭のなかでは「変わらないもの」「古き良き」の良さがわかっていて、プライベートな時間ではそれを求めていたりするはずなのに、
いざ仕事となると狂ったように「新しさ」「変化」「成長」みたいなことばっかり考えている。そうなると人と人の関係や会社同士の関係なんてものも変わっていっているような気がしていて、
ほんとはそうじゃない気がするんだけどな…と思ってしまう場面もたまにあったり。なかったり。
※新しさや変化を悪者のように書いてしまったが、当然企業団体が維持成長していくためには必要なコトであるというのは重々理解しております
このジレンマが解消される日は果たしてくるのだろうか。。。


映画と関係なさそうな話をたくさん書いてしまった。
現在の私の仕事内容と相まって、映画を見た感想から派生して、そんなことをすごく考えてしまった。

ここ最近はサウナブームとかあれど、コロナの影響で多くの昔ながらの銭湯が打撃を受けたことだろう。
私も銭湯って全然行ってない。
昔ながらの銭湯、久々にいきたいなー。


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