デモが電子化する日

・「#~に抗議します」の流行

文明の進歩と共に多くのものが電子化していく今日の中でデモもまたその一つへなろうとしているようだ。

「#~に抗議します」は検察庁法案改正問題以降、新しい運動となっている。これは新しい政治活動の形を示したものではないだろうか。

堀江貴文氏が「東京改造計画」でネット投票について言及していたが、それも含めて今後政治活動や運動も電子化し簡略化されていくことが予想される。

・デモは恐いという印象

別にデモは特別悪いものではないがその印象はあまりよくない。どうしても政治的活動は日本人にとっては近寄りがたいものとなっている。SEALSにせよその他のデモ活動にせよ、賛同者が一定数いる一方で参加者の年齢層に偏りを見ることもできる。

若年層にとってデモは古いもので参加することに意味を見いだせないのだろう。現在のデモは時代遅れの産物となっているのかもしれない。

・電子化デモは実態が見えない

日本人のSNSの利用に関する特徴としてFacebookよりTwitterを利用している人が多いという点だ。これは匿名性の高い媒体を好んでいるということを表している。すなわちネットの方が意見を言いやすいのだ。

面と向かって政治的発言をすることはしたくないがSNSを通せばできるといった人も少なくないのではないか。

デモのような時間・場所など現実世界で時間や行動を制限されるのは現代人にはそぐわないのかもしれない。現代人にとって政治は片手間の産物と言えるだろう。

これがいいか悪いかはそれぞれだろうが、かつて政治は貴族のような時間の余っている連中のものだった。

これが大衆に降りてきて数世紀、現代人にとって政治はもっと簡素かつわかりやすいものであるべきという認識が知らないうちに蔓延していると考えられる。

政治の電子化は多くの人を少数の圧力団体のような組織を形成させるのに役立ち、草の根民主主義の根幹へとなるかもしれない。

デモの電子化はデモという印象をスマートにしSNS上の一つのムーブメントとして標榜し、そこで知り合った同じ思想の人々が同じ主張をして議員に圧力をかける組織となり日本の政治をゆっくりと変えていくことになるかもしれない。

政治に無関心な人が多い中、政治の電子化は片手間とで一つのアプリのような形となって受け入れられるかもしれない。これはある程度の期待ができる。今後も多くのものが電子化されていくだろうが政治の電子化もまた多少の期待をもって迎えたい一つのものだ。


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