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ウィズコロナ時代がイメージできないので6つの未来を想像してみた

こんにちは、地方で小さな学習塾を経営しているオカサカ(@okasakaR)といいます。塾のほかにも移住支援員やお土産雑貨の販売もしています。

私の拠点は兵庫県北部にあり、緊急事態宣言の対象地域です。
学校は小中高いずれも完全休校、塾は今週末をもって遠隔支援体制に移行。移住相談者の現地受入れは一時休止、お土産雑貨の委託先店舗は休業しつつあります。(ちなみに4月16日現在、県北部には感染者は出ていません)

1月から徐々に拡大していくコロナの被害。
コロナが広がったらどう対応するか、という予想は近視眼的すぎたと反省しています。
多くの研究者が数年スパンでコロナの終息を予想しはじめているけれども、ありえる未来で僕らがどう対応すべきなのか、正直見えません。
この数ヶ月間すら乗り切れるかわからないのに、数年後を見る価値があるのかとすら思います。
でも考えなくてはいけません。

モヤモヤと考えていても、モヤモヤとした対策しか出てこず、具体的なアクションプランが立てられませんでした。
そこで、医療がコロナにどう対応すればどういう未来が見えてくるのか、場合分けしてみると、少し考えれるようになった気がしたので備忘録として記事化します。

※私は医療の知識を持ち合わせていませんので、見当違いな部分も多いと思います。そのうえで、読んでいただければ幸いです。言葉やニュアンスが間違っていればお教えください。


現在の医療の対応と今後の見通し

コロナと経済を一緒くたに考えても要素が多すぎるので、ひとまず感染症対策をレイヤー分けして考えてみます。

ずぶの素人の私からみて、感染症対策は
a.感染予防・拡大予防の習慣
b.予防薬投与
c.PCR検査
d.治療
e.抗体検査
f.獲得免疫
の6つのレイヤーに分けれるのではないかなと思いました。
そして、それぞれについて以下の表のような進捗状況と見通しが立てられるのではないかと考えています。

ウィズコロナのアクションプラン - 感染症対策のレイヤー_page-0001

この数週間でハッキリしたのは、我々市民は感染予防・拡大予防の習慣(青色背景)をしっかりきっちりしていくことが医療従事者ないしは世界に対して貢献できる唯一の方法だということ。

表のなかで特に未来に寄与するのは黄色の部分だと考えられます。

まず予防薬投与。ワクチン、抗ウイルス薬が開発されるかどうかです。
ワクチンが開発されていない既存の感染症は多くあるようなので、コロナも例外ではないでしょう。
予防薬投与できるかできないか、それは大きな差だと思います。そして可能か否かは誰にも読めません。

次に獲得免疫。コロナに感染して免疫がつくかどうかという話です。
免疫について調べてみると、獲得率と持続期間が大事なようですね。
つまり、「1度コロナに感染すれば皆が免疫を獲得」かつ「免疫を獲得すれば今後一生コロナに罹らない」というダブルゲットがベストだけれども、そうもいかないこともあるらしい。
例えば、50%の確率で獲得できるだとか、2年間しか抗体が働かないだとか。グラデーションで考える必要がありそうです。
獲得できるかどうかはわりと早く解りそうですが、抗体が働く期間を特定するのには結構時間を要するようです。

PCR検査、治療、抗体検査はマイナス因子さえ排除していけば徐々に良くなっていくんだろうなと思っています。


予防薬投与と獲得免疫からみる6つの未来

さて、予防薬投与できるか、獲得免疫が働くかという2つの軸から6つの未来を描いたのが次の表です。

ウィズコロナのアクションプラン - ウィズコロナのパターン (1)_page-0001

最悪なのは獲得免疫を得られない&予防薬を開発できない(またはコロナが変異し続けてイタチゴッコになる)未来①
ベストなのは、その対にあたる⑥
危険度に応じて色分けをしました。

①から順に想像していきます。

①予防薬投与☓&獲得免疫☓

獲得免疫☓は、誰も抗体を持っていない世界ですので現在と同じです。予防薬がない状況も現在と同じです。よって、現状が続くような未来。
コロナのなすがままに受け入れるしかない。それを忌避するように社会システムが変わるしかありません。

脱密。リアル接触=リスク、が一般的になります。
ここから察するに、多くのモノ・情報がオンライン化(同期、ボーダーレス、大量接続)、リアルという価値の変容、死生観・愛の変化、AR/VR/XRの一般化、ロボットの普及などが挙げられます。
一方、現在の技術では完全に変えづらい部分も見えてきています。製造業、一次産業、運輸業は技術がまだ追いついていません。過渡期が一番苦しいでしょう。

脱密ですので、リモートワークできる層は都市を離れ、適度な距離感の保ちやすい地方に出ます。世界の移行期間は都市部のメリットも十分に残りますので、都市に足を運びやすい地方が伸びるのではないでしょうか。都市の中心から車で1時間半くらいエリア。

製造業は今よりも広い工場を必要とし、現場にはマシンオペレーターのみ。娯楽観光はオンラインサービスと超個別対応型サービス、または客と客との間がソーシャルディスタンス。教育も当然遠隔。一次産業はICT活用による効率化、eスポーツライクになるかもしれないですね。小売は無店舗化。
リアルタイム自動翻訳技術さえ実用可能なものになれば、教育も医療も世界の上質なものを世界中の人々が簡単に享受されそうです。

現在の社会システムと大きく変わります。変わる途中はしんどいですね。
しかしながら、PCR検査、治療、抗体検査の水準が上がり、医療崩壊を免れる術を得たなら状況はもう少し楽になりそうです。

②予防薬投与☓&獲得免疫△

一部の人が有効期限付きで無敵状態になっている世界。マリオブラザーズでいうスター状態が存在しています。

無敵の人には免許証的な証明書が与えられるでしょう。
無敵じゃなければ相変わらず「リアル接触=リスク」なので、①のわずかに緩いバージョンといったところでしょうか。

③予防薬投与☓&獲得免疫○

変異していないコロナに対しては集団免疫を得られる状態なので、だいぶ活動できるはずです。
もし季節性インフルエンザのような変異を繰り返すのであれば、毎年のように「変異したコロナが確認されしだい外出自粛して徐々に集団免疫を得る」時期が必要になります。

外出自粛のたび経済が滞るのは面倒なので、①のような脱密の流れは強いかと思われます。
いや、毎年発生するとわかっているのであれば医療の体制を変えて、アウトブレイクしても耐えられる医療システムを構築してある程度現在の社会システムを守るとも想像できます。

④予防薬投与○&獲得免疫☓

ここからは予防薬が完成する未来です。
④の世界では、予防薬を投与できない人が最大のリスクだと考えられます。すなわち赤ちゃん及び先天性心疾患持ち。
予防薬完成前後数年間の移行期間においては、妊婦さんもリスクです。

現状で若年層の重症度はかなり低いので、未来的にはあまり問題ないかもしれません。
問題なのは、移行期間です。

コロナ罹患が妊婦に悪影響を及ぼすのかは現在のところ不明なようです。
しかしながら、悪影響のリスクと予防薬を投与できないリスクがあるのであれば、妊娠を意識的に避ける人が増えてもおかしくありません。
これからの数年間、出生数がグッと落ちることが懸念されます。
少子化傾向の強い日本においては、一世代抜け落ちることは大ダメージです。学校のシステムが今のままであれば、統廃合不可避になる地域も多いのではないかと考えられます。
その他の点で何か影響がないか、先例はないかと調べたところ、ひのえうま世代(昭和41生まれ)の例がありました。

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https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2007/12/pdf/017-028.pdf
↑「丙午世代のその後統計から分かること」赤林 英夫(慶應義塾大学教授)

関連する論文も読みましたが、単年で子どもが減ってもあまり有意な影響は見られないようでした。

教育上のリスクを低減させる意味で、現在の教育システムは分解・再構築する必要がありそうです。

⑤予防薬投与○&獲得免疫△

移行期間であっても抗体を持った若年女性が安心して妊娠できるなら、突発的な少子化リスクは低いのではないかと考えられます。

⑥予防薬投与○&獲得免疫○

この世界ではコロナは連続変異しないので、集団免疫をつけた人類に安寧が訪れます。
コロナが弱体化する場合もこの世界です。
コロナが弱体化するのが先か、人類が集団免疫をつけるのが先か。

補足ですが、表の③〜⑥で「元の世界」と表現していますが、ビフォーコロナの世界を指しているわけではありません。「元の世界」の社会システムはビフォーコロナに近いですが、ビデオ通話やクラウドサインという甘い蜜を吸った後の、仕事の考え方が変わった世界です。


どの未来になるにも時間はかかる

予防薬が完成するのが例え今夏だとしても、獲得免疫のプロフィールは数年待たないと見えてきません。
コロナ弱体化という希望的観測を無視して考えると、④の移行期間リスクは必至のようです。

もし予防薬の完成が遅れに遅れるのであれば、①②③、つまり脱密。

数年間の過渡期。
少なくとも数年間のウィズコロナを覚悟しなければなりません。

今の社会システムでは、数年間耐えられないように思います。
民間がどうあがいても、世界中の国家がベーシックインカム的にお金を出し続けなければいけないように思えてきました。

これまでの社会システムが崩壊するのであれば、中途半端な大企業は廃業か小規模化です。しかもものすごい勢いで。
その人材はどこに流れるのでしょうか。必要なのはIT、医療、介護、農業、運輸といったところでしょうか。
「必要は発明の母」なので、ウィズコロナによってちょっと未来にあったテクノロジーが急に一般普及して、それに伴った技術の進化が生まれます。そうすれば、業態もまた変化しますので一旦流れたIT、医療、介護、農業、運輸の人材は過多となりそうです。まぁその辺はうまく流れそうですが。

仮に中国が「コロナイチ抜け」しちゃうと、世界中の弱った企業をM&Aしまくりますよね。中国に限らず、数年耐えられる余裕がある企業・投資家は暴れられます。

今できること

今できることは、やはり医療崩壊を避けるための基本的な予防習慣でしょう。
経営者としては、、、固定費を削ることとジリ貧で何ヶ月我慢できるか見積もることが最優先でしょうか。

6つの未来のどれが来るのか不明なので、どの世界でも有効だと思われる施策イコール優先度の高いアクションプランとなります。
強くてニューゲーム状態で、ポストコロナまたは移行後のウィズコロナに挑むなら色々できそうです。
でも正直言って、弱すぎコンティニュー状態のイメージしかできないです。

移行期間をどう乗り切るか、6つの未来をイメージしながら対応策を考えてみたいと思います。


テレビやtwitterも経過と直近の話題ばかりで疲れるので、未来について考えている記事があれば教えていただきたいです。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。

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