彼女の熱量は、狂気となり熱狂を生むから

まつしまようこという人の、noteタイトル争奪企画コンペに参加した。
きっかけはこちらのツイート。

みなさんの参戦表明を見ていたら、ノリで「まだいける?(クラウチングスタートのポーズで)」と返していた。クラウチングスタートって言いたかっただけかもしれない。

送られてきたリンク先のnoteを読んで、私がまずはじめに感じたのは「狂気」だった。清々しいまでの狂気。狂おしいほどの愛、熱量。

私も地図が好き。飛び込み営業時代、ゼンリンの地図がボロボロになるまで使っていたし、今も観光ガイドでは地図ページが一番好きだ。いつもGoogleMapに旗を立てながら地図を楽しんでいる。ふつうだったら、私も好きー!で共感するだろう。

だけど…カバンに地図1冊詰め込む…?それも5年も…?
正直、共感の範疇を超えていた。とんでもない地図愛。伊能あたりで脳はショートし、?!?!?!という状態になった。

私は気を落ち着けながら、まつしまようこという人の価値について、そしてこのnoteの価値について考えた。

まつしまようこといえば、「オオゼキ」「十八番料理」の人という印象が強い。しかしそれらはあくまで打ち手に過ぎないと思う。

彼女の価値は、「誰でも手に入り得るものを、とんでもない熱量で愛し、面白くする」ことだと思う。さらにもう1つ。「フラットな姿勢で台風の目のように回りを巻き込んでいく」ことも。

ここからは予想だが、彼女の読者層は20代後半~30代の女性が多い。そして料理好き。この層は、どんなタイトルだろうとこのnoteを読むだろうな、と思った。

でも私は、20代前半であまり料理もしない男女、つまりオオゼキようこには出会わない層に、読んで欲しいと思った。

なぜなら、このnoteが好きだから。

後輩のことをこんな風に語れる人柄に惹かれた。天は人の上に人を作らずということを、こんなに地でいける人は世の中にあまり居ない。きっとこの新入社員のように、救われる人がまだまだいるんじゃないか?と思う。それくらい、いつも軽やかに狂っていて、楽しそう。

そんな経緯で、「地図」という趣味を熱く伝えるこのnoteの価値は、
「地図があれば、好きになれなかったこの街の見え方が変わるかも?という前向きな気持ち」だと考えた。

読んで欲しいターゲットは、
・22歳女子(新卒入社してもうすぐ半年)
・三重県出身
・ずっと実家住まいだったが就職で東京へ
・東京には憧れていたはずが、人が多くて疲れる、電車通勤が苦痛
・入社してから気を張っていて、体調を崩し気味、生理が来ない
・会社のキラキラ女子(同期)といても心が休まらない
・ちょっとだけホームシック
・インスタで地元の友達が集まっているのを見ると、羨ましくて辛い
途中からペルソナになってきて、軽く同情し始めた。
彼女はあまり料理をしない(お母さんの手料理が食べたい)から、オオゼキようこには出会いにくい。

そんな彼女に、
「手軽な趣味」で「お金がかからない」のに「東京という街が好きになる」
ということをタイトルで伝えようと思った。私が彼女の姉だったら、そうやってオススメすると思うから。

…前置きがバカみたいに長いけれど、結局、私が提出したタイトルはこちら

持ち歩ける趣味¥1700(税込)で、街はもっと楽しくなる

正直、価値を決めてからタイトルを微調整しながら100くらい出していったら、途中からよく分からなくなってしまった。

特に「もっと」にするか「きっと」にするかで随分悩んだ。
「もっと」は今も街が好きだということになるから、ターゲットと離れてしまうし、「きっと」だとターゲットに寄りすぎて大部分の読者層と合わない。

そもそも、ターゲット勝手に設定している場合じゃなくない?現在の読者層に伝えたいかもしれなくない???

そんなふうに、「楽しく」か「スキ」か?などと永遠とやっていったら、混乱しすぎて一旦伊能忠敬の名言などを調べにいってしまい、戻ってこられなくなった。(混乱期)

最も混乱していたと思われるときのタイトルがこちら

きっと「街」が趣味になる、コスパ良き相棒
~サンキューフォー忠敬、アーメン~

伊能さんが出てきちゃった。

忠敬から私へ、そしてあなたへ…というのもあった。
混乱したけど、とっても楽しかった。

そうして翌日、答え合わせのように皆さんのタイトルを拝見して、
「あ~!」「さすが!」「そんな!」と秀逸な作品を眺め、なるほど…と云々唸った。

今回、これだけタイトルについて真剣に考えて思ったのは、どんなことだって人を巻きこんで楽しくやりたいなということ。タイトル考えるだけでこんなに盛り上がれるって、やっぱり、すごい。機会を創り出す人の周りは、いつも面白い。

そんなわけで、この秋は「うちの瞬殺飯」募集でもやろうかと考えている。

#noteでよかったこと #まつしまようこ  



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