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ありがとう石川、ありがとう七尾、そしてありがとう田鶴浜。

どうも、今日で職を失う金久保です。3年ぶりにこの時期がやってきました。お久しぶりです契約満了くんと無職さん。なぜだろう、マインドフルネスのせいか、至って平常心で毎日を過ごしています。ですが、ファイヤーまで残り僅かな現実には変わりないので、自分にできることに全力を尽くしたいと思います。

まずは、今年の元旦に発生した能登半島地震により、お亡くなりなられた方、ご家族やご友人がお亡くなりになられた方、今現在も厳しい生活を強いられている方、震災により被害に遭われた全ての方に対し、心よりお見舞い申し上げます。と共に、皆様の安全と、1日でも早い復興を祈っています。

今回は、ただただ石川県や七尾市や田鶴浜に向けた感謝の気持ちをダラダラと書き綴りたいと思います。

だいぶ時間が経ってしまいましたが、まずは今シーズン、スポンサー企業様、パートナー企業様を始め、ブースーターさんや地域の皆様、金沢武士団に関わる全ての方々からの多大なるご支援、ご声援本当にありがとうございました。皆様のご支援のおかげで震災があったにも関わらず、最後までバスケットボールができた事、本当に感謝しています。しかしその反面、震災後にバスケットを続けさせていただいたことが、本当に正しかったのだろうか。家が倒壊して住むことが出来ない、避難所で満足に食事が取れない、トイレができない、水がない、眠ることすらもままならない、これまでお世話になった方々が身近でそんな状況になっているのに。僕らだけ安全な場所へ行き、水が飲めてトイレもできる。コンビニがある。お風呂に入れる。そしてバスケもできる。こんな状況下にも関わらず、七尾の皆さんが僕らを送り出し、応援までしてくれる。みんな家が潰れて帰れなかったんです。家を壊すか治すか手放すかの選択を今でも迫られています。家を壊すにも大金がかかる。公費で賄えるのか、はたまた自己負担でしなければいけないのか。こんな状況下にもし自分が置かれた時、あなたは見ず知らずのバスケットボールチームを応援、支援出来ますか?それをしてくれたのが七尾市であり田鶴浜の方々なんです。にも関わらず期待に応えるような結果を残すことが出来なかったこと、地元の方々の思いが詰まった田鶴浜での最終戦。連敗に終わり、この上なく申し訳ない気持ちで今もいます。『いい試合を見せてもらっただけでも、頑張ってる姿が見れただけでも、田鶴浜で試合ができただけでも』ブースターさんや地域の方々に、そう言って貰えばもらうほど、今シーズンはキャプテンとして何もチームに対しても、地域に対しても、応援してもらうばかりで、何も返すことが出来なかったなと。プロクラブである以上、勝つこと以上の恩返しはないんです。

能登はやさしや土までも、の言葉通りの七尾市

『能登はやさしや土までも』という能登を表現する言葉があります。これは、能登の人はもちろんのこと、土までも私達に対して優しい。という意味があるらしく、この2年間七尾に住んでみて本当に言葉の通りだなと感じました。2年前に初めて田鶴浜に来た際に、地域の方が自宅に招いてくれて、一緒に宴会をしたのが衝撃的で今でも鮮明に覚えています。その日初めて会った名前も知らない人を、自宅に招いて食事をご馳走してくれるって、考えられますか?それからも事あるごとに、食事に連れて行っていただいたり、練習後に食事を作ってくださったり、体育館に野菜を持ってきてくれたりと、自分はこの地で生まれて育ったのか、と錯覚するくらい本当の家族のように接していただきました。あげたらキリないくらいのエピソードと、なかなか文字では表せませんが、こんな場所他にはないと思いますし、僕にとっても特別な場所になりました。できる事なら、ずっとここに住みたい。ずっとこの地域の人達と生活したい。

七尾に来て、初めて知った自分の一面もありました。人それぞれ違った価値観を持っていて、それが良い悪いもないし、それぞれに良さがあるともいます。人生を生きていく上で、もちろんお金って大切でなくてはならないものに変わりはないと思います。でも、それ以上に人って大事だなって。七尾に来て確信しました。けして綺麗事じゃなくて、本当にそう思うし、思わせてもらしました。そして、自分って単純に人が好きなんだなって思った。七尾ってもちろん土地柄もいいし、海もあって山もあってご飯も美味しいし気候もいい、けどこういう地域って日本国内だけでも同じような場所ってあると思う。じゃあなんでこんなに自分は七尾が好きなんだろう。って考えたら、もちろん七尾という地も好きだけど、やっぱりこの七尾の人が好き。単純にそれだけの理由なんだと思う。それは単に優しく接してくれるからとかそういうことではなくて、ここの人達は常にお互いを助け合いながら暮らしているし、誰かのために。とか、地域のために。を常に考えているなって感じる。
それは、今回の震災を経験した事でより強く感じたし、僕もこの人たちのために何か力になりたい。と心の底から思った。そして何より、みんな人生を楽しんでいるように僕には見える。みんな楽しそう。今は震災もあって、いろんな選択を迫られていたり、大変な状況に何ら変わりはないけれど、それでも明るく前だけを向いて毎日を過ごしているし、僕もそうやって生きていきたい。できる事ならば、一緒に復興していきたいし、また活気のあふれる街になっていく力になりたい。だから、バスケをもう辞めて、七尾で違う仕事に就こう。って真剣に考えたこともあった。
でもやっぱまだバスケがしたいし、今シーズンバスケットで恩返しをすることが出来なかった分、七尾市を離れたとしても、バスケットで活躍している姿だったり、その所属しているチームの勝利や目標に貢献することが、これまで2年間という短い期間だったけれど、せめてもの恩返しになるんじゃないかなと、勝手ながら考えて、石川県を離れることにしました。

そしてもう一つ、noteを書いた理由

七尾市はもちろんの事、先日輪島市の方に行ってきました。震災からすでに半年以上が経過しているのにも関わらず、街並みは当時のままでした。もちろん、行政やボランティアの方々が復興に向けて尽力してくださっていると思いますが、全くと言っていいほど間に合っていない、足りていないのが現状だと感じました。

輪島市の様子 2024/6/27撮影 (震災から158日後)

見ての通りまだまだ復興には程遠いいです。そして、時間の経過とともに忘れ去られてきてしまっています。全国のニュースで報道されている情報の遥かに大変な状況が今でも続いています。今でも避難所で生活している方がいます。今でも道路が崖の下に落ちたまま、土砂崩れによって寸断されている、倒壊した家屋が当時のままです。
僕が伝えたいことは、可能であれば今の現状を、自分の目で観にきてほしいです。そして、全国に向けて発信してもらいたい。僕自身も現地に行って、自分の目で現地を観てきました。ニュースではよく見ていた光景だったけれど、いざ現地でそれを目の当たりにすると、本当に言葉が出ませんでした。いくらテレビの画面越しに現地の光景を見たとしても、本当の意味で現地の状況や悲惨さはわからないと思う。自分の足で現地に出向いて、自分の目でその地を観る事で、何か力になりたい。自分にできることはなんだろう。って自然に考え始めると思う。そうやって徐々に人が来てくれる事で、それが復興に一番繋がるんです。現地でコーヒー1杯買うだけでも、その1杯がそのお店が存続していく立派な手助けになるんです。人が来て、消費が生まれれば、街に活気が戻って、そうやって少しずつ復興して行くんだと僕は思います。テレビの前に座って現地を眺めるだけでは何も変わらないんです。都内からなら新幹線で2時間もあれば石川県に来ることが出来ます。大好きなNetflixを1日だけ我慢して、石川県に来てください。Netflixで自分の気持ちだけを満たす時間が、現地で困っている方の生活を手助けできる最高の人助けの時間に変わります。Netflixでヒューマン映画を見る何十倍も自分の心が豊かになると思います。

復興への手助けにはいろんな形がありますし、何が正しいとかもありません。SNSが普及しているからこそ、まずはSNSで現地の正しい情報を発信することからやってみてほしい。これは誰にでもできることだけれど、とっても大事なことで、それがきっかけで色んな人が助けを得ることが出来るかもしれません。そしてもっともっとボランティアの方々にスポットライトを当てて欲しい。本当に多くのボランティアの方が現地の作業に尽力してくださっています。中には、震災からこれまでの期間のほとんどを現地で過ごしている方々がいます。ただただ誰かの為に、困っている人のために、という思いだけでここまで行動できる人の前世は瀬戸内寂聴かなんかなんかな。とにかく、このnoteを読んでくれている人の中に悪い人はいないと思うので、どんな形でも関わり方でもいので、能登ために何かできることはないか模索して、実行してもらえたらなと思います。

まだまだ伝えたいことは山ほどあるし、石川県や七尾市や田鶴浜の魅力や素晴らしさなんて話せばキリがないのでここら辺にしておこうと思います。とにかく、3シーズン本当にありがとうございました!プロキャリアで一番長く所属したチームが金沢武士団です。この経験や思い出は忘れることはありません。どんな劣勢な状況でも、常に会場で応援してくださったブースターの皆さん、本当に応援が力になっていました。この3シーズン、全然勝てなくてブースターの皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。でも自然と悔いはないです。自分にやれることは全部やってきたって自信を持って言えます。ただ、僕の力では勝ちに導くことが出来なかった、ただそれだけだと思います。来シーズンはもっともっといい選手が加入して、沢山勝利を重ねてくれることでしょう!金沢武士団の更なる発展を願っています。そしてチームは変わってしまいますが、変わらず応援してもらえたら嬉しいです。

そして、また石川県に戻ってきます!

ありがとう石川県!
ありがとう七尾市!
そしてありがとう田鶴浜!







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