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突然の癌との遭遇

5年前の4月末だった。
ずっと腹の調子が悪く、おまけに右の脇腹が痛い。
「これは盲腸か?」と思って病院に行ってCTを撮ってみるも、特に異常はないとのことで整腸剤をもらって帰宅した。

その日は久しぶりに有給をとっていたので思う存分昼寝してたら、知らない番号から鬼電の着信履歴が残っていた。
調べてみると先ほど受診した病院で、折り返し電話をすると医師が電話口に出た。
「明日、診察に来てほしい」とのことだった。
2日続けて有給を取るのは難しいと伝えるも「何なんでも来てほしい」の一点張りで平行線が続く。
ついに医師が諦めて「本当は電話では言えないんですが、腎臓に癌らしきものが見つかったので、必ずご家族と一緒に来てください」と漏らした。
それを聞いても不思議と何にも感じずに「それなら明日行きます」と答えたのは覚えている。

翌日病院に行くと昨日とは違う医師が説明をしてくれた。
CTを見ると左側の腎臓に悪性の腫瘍があるとのこと。昨日は右脇腹が痛いということだったので診察時には見つからなかったが、別の医師が念のために確認したら見つけたとのこと。

ダブルチェック超重要。

腫瘍自体はそこまで大きくなく、他に転移もなさそうとのことでステージ1とのこと。
ただし、治療方法としては下記の2つから選んでくれと。

① 人の手による手術で、左側の腎臓を丸ごと切除する。
② 手術支援ロボット(ダヴィンチ)で左側の腎臓にある腫瘍のみ切除する。

腎臓は毛細血管の塊なので、人の手で腫瘍だけを切除するのは無理とのことで、腎臓を残したければ手術支援ロボット(ダヴィンチ)で手術しかないらしい。
ただ、比較的大きな総合病院にしかダヴィンチが無いために転院となること、それも順番待ちで半年くらい待つ必要があるとのこと。
比較的若いので、待ってる間に腫瘍が成長することも考えられるので、人の手による手術なら1週間以内にできますが、総合的に考えてくださいと。

そんなこと言われてもすぐに決められませんよとか思ったけど、医師は即決してくれとの雰囲気で、いろいろ思案した挙句「ダヴィンチによる手術でお願いします」と答えた。

以上が私と癌との遭遇でした。


それからは追加の検査やら紹介状を持って大きな総合病院に行ってまた追加検査やらをしたが、それはまた今度書こうと思う。

癌の告知って意外とパッと終わるもんだなぁと思って拍子抜けしたけれども、同席してた母親が死ぬほど心配してる雰囲気を感じるのが辛かった。
余命宣告されなかっただけ十分にマシなのだけれども。

こんな記事でもどなたかの役に立てば幸いです。


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