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個人ベースの「ESG」Ⅱ ー  ”プラグイン・ハイブリッド車” 試乗記。

 一応 5/27.個人ベースの「ESG」 ↓ の続編として。

 前回は購入に至るまでの申請手続の煩雑さについて書いたが、今回は乗り始めて感じたこと、特に「コスト」「乗り心地」に焦点を当ててみる。

 <車の基本仕様>

 電動モーター 約11KW 想定走行距離 40㎞

 ガソリンエンジン 1,476CC タンク48L 想定走行距離 780㎞

 1.日常走行

 近場に出掛ける程度なら電動モーターだけで十分。ガソリンはほとんど使わない。ただエアコンをかけて走ると、おそらくモーターだけで40㎞も走るのは無理25~30㎞がせいぜいで電気の減りが結構早い

 そのため2~3日に一度は家の200V充電器で充電する必要がある。上手く日が照っている時間帯を狙って充電しているが、タイミングが難しい。充電には3KW×3時間もかかるので:

 太陽光 @0.5~1.0KW

 エネファーム @0.5~0.7KW

 蓄電池(夜間電力) @1.5~2KW

 これらをフル稼働させてやっと外部電力(日中)を使わずに充電できる。実感したのは自動車を動かすためには莫大な電力を使うということ。@30円/KW以上する日中の電力使用は避けて太陽光等を上手に使い、梅雨時などは夜間電力(@12円/KW)を利用する手もあるだろう。

 2.高速走行 ー 東京←→御殿場を片道100㎞往復

 ガソリンエンジンは排気量こそ大きくないが、電動モーターのトルクも足されるので加速性能には問題なし。高速の入口や追越し時もスムーズに車線変更できる。プリウスなどのハイブリッド車もやたら加速する感覚があったが、それに近いものだ(タイヤはあれほど小さくないので怖さはない)。

 「チャージ」モードを使えば高速走行中にモーターに充電できるので、行き帰り充電の必要はなかった。ガソリンも往復200㎞で10リッターちょっとしか使わなかったので、その点は「お得」

 3.「アダプティブ・クルーズコントロール」- 自動運転の入門編

 運転する分には①前の車との車間を自動調整、②アクセルに足をかけておかなくていいので楽。ハンドルとブレーキに集中できる。

 ただ助手席に乗った奥さんは少し車酔い。例えば上り坂では前の車が減速するのにこちらが速度をキープするので車間が急速に詰まる下り坂はその逆運転がギクシャクして気持ち悪かったようだ。まあこれはEV、ガソリン車混在の中での一種の ”摩擦” EVが普及すれば多少は解消されるだろう。

 PHEVに実際に乗って強く感じたのは「電気をもの凄く喰う」こと。5倍以上のモーターを積んだ*フルEVはもっと大変だ。自宅でも外部の急速充電器でも時間と電気がもの凄くかかる本当にこれは「ESG」なのだろうか

 某メーカーが昨秋発表したEVを遂に販売するようだが、驚いたのが価格設定当初500万円台と謳っていたのが、蓋を開ければ600万円を大きく超えている。そこで気付いたのが「補助金」政府からの補助▼80万円込みで@500万円台に設定したのではないか? 悪く言えば、これは「補助金」を自社の利益に取り込んでいることになる。GOTOも同じ構図。この辺りのカラクリが露わになって一般庶民は頭に来ているオリンピック然りである。

 この夏も電力逼迫が危惧されるが(もっともこれは「原発再稼働キャンペーン」の疑いも)、こんなんで「2030年までにガソリン車全廃」なんて本当に出来るのか? どう考えても電気が足りないし、コストはバカ高くなる

 個人ベースの「ESG」的発想だと:

 ①集合住宅や一軒家には全て太陽光パネル設置を義務づけ。

 ②AIを駆使したV2H(Vehicle To Home、車から建物への充・給電設備)を開発し、常に外部電力以外で自動的にEVの充電を行える仕組みにする。EVに溜めた余剰電力は、必要に応じ自家電力にも利用。

 このぐらい思い切った政策を実行しないと「脱・炭素」は無理だろうが、現状の「昭和的政策」を見ていると甚だ心許ない。これからPHEVとかEVを検討する方は充電コスト等等十分に検討されると良い。一部ガソリンを積んだPHEVならまだしも( → それが今回我が家が選んだ理由)、**フルEVは相当電気を喰う。さて来年の今頃はどうなっているやら。

 **トヨタが「水素」に入れ込んでいる理由が少しわかった気もする。トラックやバスなど長距離で燃料を喰う車両にEVは不向き。電車、飛行機などはもっとだろう。問題は「水素燃料」を作る時に大量の「電気」を使う事だが、原材料の研究や「水素発電」で循環させれば炭素の排出量は減らせる。一般向け「ミライ」はある種の宣伝で「水素」普及の本丸は産業界での「水素発電」だろう。もちろん「水素」が現在のガソリンに取って代われば「水素自動車」の普及も十分可能だ。かなりの長期戦略と見た。

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