今回も通用?「日銀会合前は円売り」
「成功体験」が「相場」を支配する ー「✖(バッテン)主義」からの脱却|損切丸 (note.com) でそう言う書き方をしたが今回も通用するだろうか
タイミング良く「バイデン大統領撤退」の報が流れ「円売り」には入りやすい状況。この雰囲気だと:
「金利差」による持値改善効果、e.g., ▼2銭/1日、を考慮すると、仮に相場が動かなくてもFX的には「円売り」が得。「トランプ2.0」の衝撃|損切丸 (note.com) がある以上今までのように「円売り」一辺倒には傾きにくいだろうが、11月の本選まで「キャリートレード」選好は続きそう
まともじゃない ー 最後は「信用」|損切丸 (note.com) 状態は脱するが問題は「信用」。政府・日銀に対するそれは「日経平均」やJGBの動きとなって現れるだろう
中でも台風の目はJGB。海外のシェアが邦銀を上回る状況 ↓ になっている以上、これまでのように ”日本金融村” 特有の「あ・うん」「なぁなぁ(みんなで仲良く)」は通じにくくなる。JGB売り(円金利上昇)が 「円高」のマグマ|損切丸 (note.com) になるのか「円売り」を加速させるのか判断が分れるが、「金利」への感応度を見ていると前者の確率が高そうだ
「日本円」に 「通貨危機」の "芽” |損切丸 (note.com) が出かけているのは事実だが、筆者の個人的ビューは:
経験則に沿えばドル・円の金利差は+1.5~2.0%程度が「標準編差」≓「金利差」無し。10年国債金利ならJGB@2.5% vs 米国債@4.5%で ”釣り合う” 。ドル円の「適正値」が@135~140円なら名目金利差の縮小過程で "修正" が起きる可能性が高い。インバウンドの状況変化がいい指標になろう
ただこれはあくまでも "理屈" でそうすんなりとは行くまい。特に「トランプ2.0」が起動した場合、長期米国債が急落したりドル円が@120円を割れたりボラティリティー(市場変動)は不可避。「投資」を始めたばかりの「新NISA」「オルカン」「S&P」も振り回されるだろうがFXを使うなり銘柄を入れ替えるなり「円高」ヘッジは意識に入れておいた方がよさそう。「グロソブ」や「高利回り仕組債」の失敗の繰り返しは避けたい
何度も繰り返しで恐縮だが「損切丸」は半年~2年先ぐらいを想定して書いている。1日~1ヶ月で結果を出すFXや株と違い見方が中長期的になってしまうのは金利トレーダーの "性" 。個人レベルなら住宅ローンがそうだが*準備しないと簡単に変更できないのが金利ポートフォリオの宿命
1980~90年代の「バブル」、2000年代の「ドットコム・バブル」、2020年以降の「コロナバブル」と "熱狂" が続いている間は人々は気が付かない
今の「円売り」≓「キャリートレード」は「楽観」から「幸福感」に変わる過程。イギリス人の同僚から ”Never Say Never" (「絶対無い」なんて言うな)と何度も戒められたが、昭和の「土地神話」がそうであったように相場に「絶対」は無い。だから「絶対に儲かります!」なんて言ってくるセールスマンはまず信用できない(金融証券取引法の禁止事項でもある)
マーケットが面白いのは必ず「先回り」をする人が出てきて刻々と変化すること。去年通用した「勝利の方程式」はもう通用しなかったりする。まして今は学習能力の高い「AI」相場が主流。気を抜いているとあっという間に置いていかれる
それでも大事なのは「基本シナリオ」。特に「インフレ」が主要テーマの今、そこさえ抑えておけば中長期的に「損」をする確率は下げられる。目先の変動に振り回されず心してかかる必要があろう。「日銀会合前は円売り」なんてタカを括っていると今度は痛い目に遭うかもしれない
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