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はっきりした「ドル建日経平均」戦略Ⅳ - 狙われた日本人 ≓「新NISA」

 はっきりした「ドル建日経平均」戦略Ⅲ - ヘッジファンド ”恐るるに足らず”|損切丸 (note.com) からの続き

 まあこれだけ報道が続けば、明日(3/19)「マイナス金利解除」を見送る方が "サプライズ" となるので、余程のアクシデントでもない限り決定となるだろう。能登地震がなければ1月だったのかもしれない

 今朝の猛烈な「日経平均」の買い戻しで判るようにヘッジファンド(HF)だって最終的には「日経平均」買い+「ドル円」買いの "ダブルキャリートレード" ↓ を保持したい。今回は「マイナス金利解除」にかこつけて「新NISA」を揺さぶってきたのは明らか

 残念ながら "脅し" に屈して投げてしまった方もいるかもしれない。だからこそ ”敵の戦略” を知る必要があるわけで、これに懲りずにチャレンジを続けて欲しい。何千億円、何兆円ショート(売り)に傾けようと短期狙いのHFはほとんど買い戻してくる、つまり市場へのネットのインパクトはゼロあなたの100万円の「買い」の方が余程「強力」だということ

 「投資」≓リスクというと、何となく「くじ引き」に近い「ギャンブル」のように感じるかもしれない。平たく言えば確かに「売り」「買い」の確率は50:50。だがマーケットは「ポーカー」や「麻雀」に近いディーラーや参加者との「心理戦」や「読み合い」が主で、そこを読み切った方が勝つ。たまに "イカサマ" もあるが(苦笑)確率は50:50ではない

 「金利」の場合は「胴元」である中央銀行の ”戦略” が重要いかにして彼らと同じ気持ち・考え方になれるか。これで勝負が決まるので「多数決」がほとんどのFXとはちょっと趣が異なる。そう言う意味では "頑固な人" が多く(含.「損切丸」)、それだけに大怪我する事も多い。シリコンバレー銀行(SVB)の破綻がその最たる例で、デフォルトに直結する

 「日銀」に関してはマーケットの関心は既に「次」に移行している。「ドル円」を@149円まで買い戻していることから判るとおり「暫く日銀は動かない」がコンセンサス

 だが果たして本当にそうか? 筆者は疑っている

 まず市場参加者の多くが思っている通り「マイナス金利解除」だけでは日米の金利差は埋まらないドルと円の金利差@5%はそのままで、引き続き「キャリートレード」で毎日+5%近くの利鞘が稼げる。これは儲けにくくなった今のマーケットではヨダレもの。そうするとまた@150円、@155円目指しで相場が展開することになる

 為替介入だけでは抑止効果が薄いので、もし本気で「円安」を止めたければ「利上げ」は必須。つまり「キャリートレード」≓「ドル円」の買い自体が "呼び水" になってしまう。よくいう「催促相場」だが、対処方は二つ:

 ①短期:「キャリートレード」優先。いつでも逃げる準備をしておく
 ②中長期:いずれにしろ「利上げ」が続くので@140円割れを想定

  "頑固な人" の筆者は ↑ ②のタイプだが、途中をエンジョイしたいデイトレーダーやHFは主にだろう。この辺りは好き好きだが、やはり「胴元」=日銀の意向だけは見逃さない事。特に日本の場合は「政治」が絡んでくるので要注意

 例えば「デフレ脱却宣言」の報道があったが、あれは「選挙」対策そのもの。ここで「マイナス金利解除」→「デフレ脱却宣言」→「選挙」の流れが濃厚で4月の補選に合わせるという "読み" もある。9月に自民党総裁選が控える中時間は限られておりボラティリティー(変動率)が高くなりそう

 筆者は年内ないし来年初にかけて+1%「利上げ」を想定している。それでやっと今の「円安」が止まるレベルだからだ。「選挙」といえばアメリカも大統領選が控えておりFRBには「利下げ」プレッシャーがかかり易い"もしトラ” が現実化すれば更に事態の流動化は必至。政府・日銀もそのリスクには身構えているはずだ

 「投資」≓「ギャンブル」などと言うつもりはないが、HFT(高頻度取引)やAIによって "超高速化" されている今のマーケットは動きが荒いビットコイン(BTC)が典型的だが、最早「Eスポーツ」のようだ。しっかりと自分にあった「戦略」を持って臨まないと振り回されるだけになってしまう

 ただ、怖いからと言って「お金」で持ったままだと「インフレ」でジリジリ目減りしていくだけ所詮生きていくことはリスクの繰り返し。出来れば前向きに楽しんでチャレンジしたい。株を買っても「預金」をしてもどちらもリスクはある

 最後は自分自身の「納得感」「新NISA」を始めていきなりドキドキしたかもしれないが、それは己を知るための授業料と割り切れば安いものかも。30年近くマーケットの仕事をしてきて強く感じたのは「何度も生き直しているよう」。筆者は肯定的に捉えているがみなさんもぜひ "後悔" なきよう

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