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差し迫る世界。

 色々な所で色々 ”酷い事” になってきた。

 普段はあまり目にしない中国の "差し迫った" ニュースが相次いでいる。

 "中国でエネルギー政策に取り組む官僚が、オーストラリア産石炭輸入禁止措置の打ち切りを提案"( ↑ 標題はオーストラリア産石炭価格の推移)

  ”お仲間” から安い原油をガンガンを購入してるから "左団扇" かと思っていたらさにあらず。あれだけイジメ抜いたオーストラリアからの石炭輸入の禁止措置打ち切りを "提案" するらしい。オーストラリアにしてみれば「どの面下げて」ということだろうが、何なら+30%ぐらいの "プレミアム" を吹っ掛けてみたらどうか。売り先は腐るほどある。

 ”中国で住宅を購入したものの物件が未完成だとして住宅ローン返済を拒む借り手が急増。当局が銀行側と緊急会合”

 ”7/8 早期償還期日を迎えた恒大地産集団発行の45億元(約920億円)の2023年償還債について、90%を超える議決権を握る複数の社債保有者が6ヶ月間の期日延長要請を拒否”

 どちらも「不良債権問題」絡み。こうなると損の押し付け合いが始まるのは古今東西、どこも同じ日本バブル崩壊でも多くの人が泣きを見た。一族郎党に関わる「お金」の問題は中国では「命より重い」。ついでに:

 ”「預金を返せ!」 8,000億円の預金が引き出せない問題で1,000人規模の抗議活動、警察が力づくで排除し多数の負傷者”

 強権国家といえども「お金」の取り扱いを間違えると大変なことになる1年間香港に住んで実感したが、彼らの「お金」に対する執着は凄まじい

 ”中国指導部が米国の金利上昇による資本流出を懸念。規制当局に対し国外での新たな支出・投資計画を審査する際、一段と注意を払うよう指示”

 「円」ほどではないが「人民元」にも売り圧力が強まっている。日本より中国が深刻なのは「過剰借金問題」だ。いくらGDP世界第2位といっても、アメリカと同等の7,000兆円余りは「借り過ぎ」。しかも日本のように自国内で消化できておらず、国外への資本逃避(キャピタル・フライト)は致命傷になりかねないアメリカのように時価総額+40兆ドル近い株式市場がある訳でもなく、状況はかなり厳しい。

 続・「人民元」がおかしい。 ー  ”クラッシュ” の足音。「元安・株安・国債安」は起きるか。|損切丸|note で既に「香港治安維持法」(2020.6)を巡る2019~2020年の民主化デモ前後から「お金」は大量に流出しており、その流れは変わらない。「不良債権問題」にも関わらず「利下げ」できないのはそのためであり「資金繰り」はかなりきつい国家破綻したスリランカを救う余裕などないはずだ。

 そもそもこう言う情報が流れてくること自体、当局のグリップが緩んできている証拠国内政治には何か大きな変化が起きつつあるのかもしれない。今後もこの「灰色のサイ」からは目が離せない。

 さて他国の事はさておき日本はどうか。こちらも "差し迫っている" 

 ”ドル円、24年振り@139円台に。1日で▼2円近く円安に”

 日銀総裁自ら 「円、どんどん売ります!」の免罪符。ー 世界的な「真性インフレ」下、「金融緩和」しているのはトルコと日本だけ。|損切丸|note を示しているのだから「円のタコ殴り」は止まらない。それにしても一気に@139円台とは「スピード違反」ではないのか...(苦笑)。こちらも反転の兆しが見えず、ちょっと怖くなってきた

 岸田総理:”電力逼迫に対応できるよう今冬に最大9基の原発再稼働”

 ネット界隈では ”拍手喝采” のようだが、確かに短期的にはやむを得ない部分もある。だがこれも*目先の電気代を下げるための「対症療法」なら「失われた30年」を「40年」に伸ばすだけ。今後の長期ビジョンを明確に示せるのか日経平均と「円安」の行方を占うことになる。

 *最近大きな地震が続いているだけに再度「極限事故」が起らないことを祈りたいが...月々の電気代数千円をケチって、また何兆円もコスト負担するのは勘弁願いたいエコノミクス(経済合理性)も全然合わないし、選挙が終わった途端に言い出すのはフェアではない

 最後に「気候変動」日本も6月に40℃を記録して驚いたが、世界はもっと凄い

 ”上海市では連日40℃を超え。7/13には観測史上初の40.9℃を記録”

 ”スペインやポルトガルでは記録的な熱波が続き、スペインの南部では気温が47度超え。自然発火の山火事が頻発”

 もうこれは「地球が怒ってる」としか思えない。特に「エネルギー危機」に見舞われているヨーロッパは、まさに「泣きっ面に蜂」**そもそも高緯度でエアコン無しで暮らせる国も多かったはず。これで東京やシンガポール並みにエアコンを稼働させたら電気はどうなるのか幸い原油価格は下落傾向だが、電気の使用量が増えれば相殺されてしまう

 **フランスシャルル・ド・ゴール空港に3時間ほどトランジットで滞在した事があるが、驚いたのが冷房設備がほとんど無かった事熱波で ”蒸し焼き”  状態になってしまった。その時でも40℃は上回ってはいなかったが、今も同じ状態なのだろうか。想像するだに怖ろしい。

 「コロナ危機」脱出の目処が立ったと思ったら、2022年は「戦争」「真性インフレ」ご難続き。そこに中国の「不良債権問題」「気候変動」まで加わったら…。

 マーフィーの法則 : "If anything can go wrong, it will."(失敗する可能性のあるものは、失敗する)

 得てして "悪い事" は続くもの。原発再稼働した途端に大地震が襲うとか、LUNAに続いてビットコインが "無価値" になり株式市場がクラッシュするとか、巨大ハリケーンがアメリカの精油設備を破壊するとか、今の「戦争」が第3次世界大戦に拡大するとか...。今の相場を見ていると嫌な予感しかしない。2022年もあと半年、どういう結末が待っているのだろう。「新しい時代」の幕開けを祈るのみである。


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