「理想」と「現実」- やはり鍵を握るのは「日銀」
珍しく「現実」から入って来た2024年初のマーケットだが米雇用統計がそれを裏付けた ↓ 少なくともFRBがドカドカ「利下げ」する状況にはない
米国債も急落。弱いISM非製造業指数 ↑ を受けて買い戻しが入る場面も見られたが引けにかけまた急落。3月「利下げ」の見通しは大きく後退、「利下げ」の到達点も@4%程度まで戻している
と書いてきたが「理想」≓「利下げ」へ大転換は "風前の灯火" 。一時2024年に▼0.25%×7回=▼1.75%以上を織込みかけたECBの「利下げ」見通しも▼1.5%未満に修正 ↑ (標題グラフ)。ようやく "熱" に浮かされた状態から冷めてきた。12月CPIがドイツ+3.2% → +3.7%、フランス+3.5% → +3.7%と反騰したことも効いている。他国も続くことになろう
下手をするとFRBもECBも2024年「利下げ」無しという「悪夢」に直面する怖れもあり、その点は頭の片隅に留めておくべきだろう
金利の反騰という意味では*BRICSのブラジルやロシアの金利がじわり上昇しているのも気掛かり。CPIが+64.77%(←+61.98%)と上昇したトルコも思ったように「お金」が調達できず苦しそう
「金利」の不確実性が噴き出して主要株式市場は軒並み年初来マイナス
令和でまたまた復活?「意地の悪い相場」ー 今度はドル円|損切丸 (note.com) でビットコインやWTI(NY原油先物)はボラティリティーが高過ぎてもはや「意地悪」を超えて質が悪い。ちょっと素人には手が出ない
そう言う意味では「ドル円」もなかなかの暴れっぷりだが、これは 我々は一体何に「投資」しているのか? - 「新NISA」開始に当って|損切丸 (note.com) で触れた「新NISA」が影響している面もある。米国株主体のファンドの他に ”オルカン” = eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が人気のようだから「ドル円」に加え「ユーロ円」「ポンド円」などの「円売り」を集めている可能性もある(手数料@0.057%は妥当かな)
(参考) 253425_20230908.pdf (mufg.jp)
いずれにしても手元に余っている「現金」「預貯金」が「インフレ」で目減りするのを防ぐための「代替投資」。ちなみに2023年通年でインデックスなら日本株でも海外株(除.中国株)でも「資産」は増えている
「分散投資」は確かに王道だが、相場の大転換点では上手くいかない事も多い。エントリーポイント ≓ いつ、いくらで買うのか、が鍵。
それでも300兆ドル ≓ 4.3京円もの「借金」で世界中にばらまかれた「お金」を抱えたままだと「インフレ税」で "緩慢な死" を迎えるのみ。ここは考え所で「勇気」も必要になる。今のところ物価上昇率を下回る「金利」は十分魅力的とは言えず「お金」の価値が上がる気配は感じられない。もう「デフレ」の再来は "期待" しない方がいい
2024年の経済予測を躊躇した「損切丸」だが、「利下げ」どころか「金利上昇」の年になるのではないかという不安が漠然とよぎっている。こうなると「日銀」が「金利上昇」の旗振り役に躍り出る可能性も出てきた。こちらの「利上げ」は「理想」であると同時に厳しい「現実」。ここで動かないと@160円超えの「円安」という「悪夢」の再来をもたらす。まさに ”行くも地獄、戻るも地獄” マーケットの動きを増幅するのは間違いない
せっかちで気の早い「損切丸」はポジションを取ったらいつも含み損がお決まり(苦笑)。儲かるのに3ヶ月、半年、下手をすると年単位の時間がかかったりした。それでも20年以上生き残れたのは常に「現実」が「理想」を上回る事を意識していたから。マーケットは ”リアル” (Real)の塊。この点を肝に銘じて2024年も相場に臨みたい。出来れば苦しみたくはないが…
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